同性愛は「治る」?治療はできなくても変わることはある、人間だもの


フィリピンのドゥテルテ大統領が下のような発言を東京でしたんだそうです。

https://www.cnn.co.jp/world/35137888.html

元妻のエリザベス・ジンマーマンさんと婚姻関係にあった当時は「多少ゲイ」だと感じていたと発言した。ジンマーマンさんとの結婚は2000年に無効となった。
大統領は、現在のパートナーのハニーレット・アバンセーニャさんと出会ってからは「治った」と主張し、「私はまた男になった! 美しい女性が私を治してくれた」「それからはハンサムな男を憎んだ。今は美しい女性の方を好む」と言い放った。
ドゥテルテ大統領は過激な発言やLGBT(性的少数者)に対する問題発言で知られる。

このニュースは2つの意味があると思います。

まずは、ゲイだったということです。全然知らなかったのでびっくりしました。

もうひとつは、「同性愛」を「治した」ことが問題とされて非難されていることです。

同性愛は一神教の世界では基本的に「罪」なので、わりと最近まで欧米でも違法でした。イスラム教圏では、いまでも違法というところが多いようです。

一方、日本は歴史的に基本的に同性愛に寛容でしたので、禁止されていたのは、明治維新後に欧米の法律を持ち込んだわずかな期間だけです。なんといっても、天皇家のご先祖が女装(ヤマトタケル。彼の持つ宝剣・草薙の剣が皇室の三種の神器の一つ)ですから。

それはともかく、最近まで同性愛が違法だった欧米では、治療によって同性愛者を異性愛者に「治そう」とすることが研究されてきました。

その結果、同性愛を「治療」で変えることはできないと結論がついているため、今回の大統領の発言で「治った」ということが問題発言であると非難の対象になっています。

この手のLGBTを擁護するメディアは、同性愛も異性愛も、「自発的に変わる」という現実を知りません。

男性らしさ、女性らしさは、男性ホルモンと女性ホルモンの分泌量で左右されます。人間は男性、女性をとわず、両方のホルモンを分泌されているために、前回のノートで書いたように、分布には波があります。


環境や人間関係の変化(大統領の場合はこれでしょう)、ホルモンバランスの変化(加齢など)によって、かなりの人数が男性→女性、女性→男性サイドに寄るという変化は当然ありえますし、実際にあります。

大統領も、どうやら前妻との相性が非常に悪く、その時期に同性愛に走っていたけど、前妻との関係が解消され、現在の恋人である純女と知り合ったことで、異性愛者よりになったということのようです。

「人間は何歳になっても、自分の意思で変わることができる」

最近の池袋の交通事件、川崎の通り魔事件や元農水次官の息子殺しなどで、高齢化への絶望がひろがっている日本で、フィリピン大統領の「変わることができる」とのカミングアウトは、オバマ元米大統領の「Change」くらい勇気をあたえる言葉やニュースとして広まってほしいものです。



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