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厄祓いのつもりじゃなかったのに祓っちゃった話

今年、わたしは本厄である。

普通なら厄祓いを考えるところだが、
役者は「役を祓ってしまう」とも言われており、
実際前の本厄(24歳)の時は仕事も1番充実していた記憶があったため今年に入り様子を見ていた。

しかし年明けいきなり咳喘息になり、
仕事の方もなかなかやりたいものが決まらなかったりなど、どうにも運が良くないような気がして来て、
さすがに今年は厄祓いが必要なのではないかと検討していた。

そんな時、ある人に自分が相性が良いとされる神様を教えていただき、その神様が祀られている神社を調べたところ自宅からそう離れたところではない神社が出てきたため、早速試しにとお参りに出かけたのだ。

お参りを済ませ、お守りなど売っているところにいた方に「こちらって厄祓いやってらっしゃいますか?」と尋ねたところ、

「いや、、厄祓いというか、ご祈祷ですね」

と返ってきた。

これはむしろ好都合!
「役」を祓わずご祈祷というものをしていただけるとは!!

早速申し込み、次の週の予約を入れた。


当日、朝10:00に神社へ。
神主さんが優しく出迎えてくれる。

本殿(という呼び方で合ってるのか?)に入ると意外にもストーブが焚かれ暖かく、
しかも床には、その木造りのタイルの雰囲気を損なわないピッタリの木目調の電気敷布が。
どこに売ってるんだろう。
後で調べてみたらそれらしきものが楽天に売っていた。


ご祈祷を受けるのはわたし1人。
お参りに来ている方達に後ろから見られてしまうので何だか気恥ずかしいが、早速ご祈祷が始まった。


左右サイドにピッタリと位置する神主さんお2人。
するとどこからか例のよくある「神社の音」が!!



!?!?!?

お2人が位置についたピッタリのタイミングでどこからか流れ出す神社の音。

どういう仕組みなんだ・・・・?
どこかにスイッチが?それを神主さんが足かなんかで・・・・いや無いぞ?


・・・・いやいやダメだ!
せっかくこれからご祈祷していただくのにどうでもいいことを考えるな!

笑いが込み上げてくるのを必死に抑える。


右の神主さん「それではこれより、渋江しょうじ様の・・・・」



しょうじ!!!!!!!
名前間違っとるやん!!!!!!


右の神主さん「渋江しょうじ様の厄祓いを執り行わせていただきます」



厄祓いって言ってるやん!!!!!

祓われちゃうやん!!!!!



厳かに始まった儀式。
名前の訂正も、思ったやつじゃなかったこともその場で言い出せず、厄祓いは始まった。




いやもういい。
祓われよう。
いいんだ。
そもそも厄というのは自分の厄というより、身内に不幸が起こるという話をどこかで聞いたことがある。
だから祓ってしまえばいいんだ。

「いいぃんです!!!!」

と、川平慈英で自分に言い聞かせ、
なんとか「役」だけは祓せまいと気持ちのバリアを張り、厄祓いにのぞんだ。


途中、住所とまた名前を呼ばれるタイミングがあったのだが、

右の神主さん「渋江しょ・・・譲二様の」


と明らかに言い直したので、間違われていたなかったのだと少し安心した。
いただいた札の名前もすぐに確認したが大丈夫だった。


儀式の最後の方で前へ出て例の葉っぱ(玉串ね)をもらい供えるのだが、
ここで二礼二拍手一礼のお参りする時にやるやつを促されたのだが、

お参りする時は自分の名前・住所・叶えたい願いを具体的に心の中でお願いするという作法を聞いていたのでここでやるのかと迷ったのだが、
ちゃんとやると長いので後で終わったらお参りもしようと思いそこはチャッチャと終わらせる。(いいよね?大丈夫だよね?俺の名前と住所さっき右の神主さん言ってたもんね??)

例の葉っぱ


最後は御神酒をいただく。

ふー。甘くて美味しい。


こうして厄祓いじゃないやつだと思って来た厄祓いは滞りなく終わった。



なんであの時のお守り売り場の人、
「いや、、厄祓いというか、ご祈祷ですね」
なんて言い方したんだろう。

確かに申し込みの時に厄年だとは伝えたけども・・・・。


色々と分からないことは多すぎたが、神様のご加護を受け気持ちが新たに。

そうそう、大切なのは気持ちよ、気持ち。

名前間違ってなくて良かった


よく葬式のような厳粛な場で集中できず、
色々気になって思わず笑ってしまう人がいると言うけれど、

多分わたしもその1人だ。

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