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クライアントは、仲人さん。

マッチングアプリが一般的になった今も、結婚相談所の仲人さんたちが求められるのは昔と変わらない。どんなにコンピューターの処理能力が上がっても、仲人さんたちの勘は、負けず劣らずなのだ。

しかし、そんな百戦錬磨の仲人さんが迷ったのは、女性が選択を悩んでいる、本当に申し分のないお二人の男性との組み合わせでした。

人生のリズムも、人との相性にも、良い悪いはありません。何事も捉え方次第なのですが、そこにどういう意味を持たせるのか、は選ぶことができるのです。

今回の場合、お三方とも第2の人生のスタートのタイミング。それぞれが、様々な経験を経て、魅力的な方々。高収入の社会に必要とされるお仕事を持ち、環境が安定しているという状態。

さて、女性お一人と、男性お二人の生年月日を見てみました。その人らしさや特性、苦手なことや弱さ、陥りやすいパターン、この人生で達成すること、今のリズムなどがわかります。女性にとって、控えめにしていた“本来の彼女らしさ”を発揮できて、これからの人生に楽しく向き合っていく時に、お互いに良さを引き出し合えること、という視点で眺めてみました。

絵本の「ぼくを探しに」(シェル・シルヴァスタイン著)をご存知でしょうか。まあるいボールのような“僕”は、自分が欠けている部分を探しに旅に出るおはなし。あの“僕”は、自分に足りないものを埋めるものを探し回るのですが、それは、「お金さえあれば」とか、「きれいだったら」とか、「いい仕事をしていれば」といった想像のもと、稼ぐことばかりを考え働いてみたり、きれいになる化粧品を買ってみたりすることではありません。欠けているからこそ見えるもの、経験できるものがあるのです。自分が欠けている部分には、無限の可能性を秘めており、新しいものが入る余地なのです。

相性とは、お互いに欠けている部分を認め、時には、相手の欠けている部分にちょっと入ってみたり、自分の欠けているところを客観的に見てもらったり、そんなことが自然にできる関係性だと思うのです。大人になればなるほど、元々のまあるいボールの部分は自分として持っています。素敵なところは自分でそれを認め、どんどん活かし、パートナーといることで、それがより磨かれるといいのではないでしょうか。

ということで、私には、明らかに一人の男性の方が、女性が活き活きとできるのではないか、と見えました。そう思った理由を、それぞれの性質、よくも悪くも起こり易いこと、お互いが活かされるところなどなどお伝えしました。仲人さんは、「3人共、言われた通りの人たちで、こちらが良いかなぁとは思っていたけど、こちらの方は全く違うのね」と結果をかみしめてらっしゃいました。また、人生のリズムは決断にベストな時ではなかったので、少し様子を見ながら、サポートしていくことをオススメしました。

パーソナルコンサルティングで、恋愛や結婚、家族や仕事の人間関係について相談されることも多いのですが、今回は、その中間に位置する“仲人さん”がクライアントでした。このクッションが入ることって、すごくいいな、と体感。やっぱり、仲人さんの勘と導き方はプロフェッショナルだから、仲人さんのクライアントさんにとっては、本当に人生の道先案内人なのです。

私は、全員の持っている羅針盤を見せることができ、関係性も見ることができるけれど、最終的には、その方々がどう捉え、どう行動するかを操作することはできません。そして、それこそが人生の醍醐味だと思う。だけど、そこに、たまに吹く風のように居てくれる人がいるってもの心強いはず。とてもいい経験でした。

後日談として、私が違うと思った方は、その方から辞退されたそう。そうだと思う。お三方とも、すてきな人生を満喫することを、祈ってます!!




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