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最近読んだ本ー西成活裕 著「逆説の法則」

できれば月2-3回のペースで、最近再読した本の感想など記載していきたいと思います。

今回紹介するのは、参加しているクラブ主催の講演会で紹介された書籍です。以前から、仕事以外の知見も広げたいと考え、ゴールドラット・ジャパン社が主催する「TOCクラブ」に参加していました。

当時コロナウィルス感染症が蔓延する中、同クラブはZoomを使った「放課後セミナー」を開催していました。以前なら会場訪問や入場料が必要だった著名人の方の講演をリモートかつ無料で参加できる企画を開催してくれています。
その中で初めて参加したのが東大先端科学技術研究センター 西成先生の講演でした。

以前から、「ザ・ゴール」を読み、TOC(全体最適の理論)の概念は知っていたものの、具体的に日常業務にどう役立つのか等のイメージは作れていませんでした。
西成先生のお話は直接TOCに関するものではなかったですが、「渋滞学」等で提唱されている、車間を空け、一定速度で、時には距離の長いルートを選択するなど一見非効率的な選択を行う事が、結果的には全部の車が最短で目的地に到達できるという理論と実証例が紹介され、考え方は「全体最適」に通じるものがあると思われました。
映像やユーモアも交えて行われたこの講演に魅了され、直後に購入した書籍がこの「逆説の法則」でした。

著者は数々の実証や実例から、「空けるが勝ち」「分けるが勝ち」「かけるが勝ち」「負けるが勝ち」等の「逆説」を日常生活、学術研究から社会生活や国家の運営まで「長期的思考」として活用することを解りやすく説いています。
逆に一見、効率的・能率的かつ迅速に見える取り組みも、利他の考え方を忘れ、無理を強いると長期的には非効率な結果をもたらしたという例も紹介されており、自らの業務や組織運営の在り方についても反省が必要と感じました。

このNoteの記事は2年間苦心した中小企業診断士試験受験に関する記事や読書感想が主でしたが、それ以外の読書の事なども今後掲載していきたいと思います。(了)

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