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Snap diagnosis* Case 1

Am Fam Physician. 2024;109(1)

【症例】
■ 
49歳 男性
■ 10年前より両側下腿前面にかゆみを伴う皮疹があり、悪化傾向である
■ 痒すぎて睡眠に障害をきたしている
■ 診察:下腿に多発する小さい隆起を伴う丘疹あり
     癒合して大きくなっているところもある
■ 病理:広がった真皮乳頭に血管増生が見られヘモジデリンが沈着したマクロファージと好酸性物質の沈着を認める。クリスタルバイオレット染色陽性であった。

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【診断】
アミロイド苔癬

【考察】
■ 慢性の掻痒を伴う皮膚原発のアミロイドーシスである
■ 50歳に多く、皮膚が暗いトーンの人に多い
■ 小さく色素のある丘疹がさざ波状に分布する 癒合して大きな局面を呈することもある
■ 四肢伸側に好発し、下腿前面が最多である

■ 病理では過角化、雲状の好酸性物質の沈着、真皮表皮接合部にヘモジデリンを含んだマクロファージを認める
■ コンゴレッドやクリスタルバイオレットでアミロイド沈着を認める
■ これらを認めれば他の臓器にもないか、全身性かどうか精査が必要である

■ 治療は決まったものはないが、ステロイド塗布、抗ヒスタミン、光線療法などで治療する

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