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第1話 嫌われてる



 私の名前は山下美月。つい最近、お母さんが再婚した。相手はお母さんと同い年で、私より年下の息子さんが居た。そう。私に弟が出来た。私はずっと兄弟が欲しいと思っていたからとても嬉しかった。きっと毎日が楽しくなる。そう思っていた。けど現実は・・・



ガチャ🚪


○父:おはよう、○○。

○○:おはよう。

美月と美母:おはよう。○○君。

○○:・・・

美月:○○君?

○○:いつも言ってますよね。話しかけないでもらえます?俺は、あんた達を家族とは認めてないので。

美月:ご、ごめん。

美母:・・・

○父:こら○○!何だその態度は!ちゃんと挨拶しなさい。

○○:はぁ~・・・うっせぇな。バタン🚪

○父:あ、おい!はぁ~。まったく・・・ごめんね。二人とも。

美母:良いのよ。気にしなくても。

美月:そうですよ。

○父:・・・僕がいけないんだ。僕の所為で二人にも、○○にも迷惑を。

美母:あなたは何も悪くないでしょ?

○父:・・・ごめん。

美母:ううん。

美月:・・・


 この時、私は悟った。何か、大きな理由がある事に。でも、聞く事はしなかった。ううん。聞けなかった。


○○side



 俺は山下○○。最近、父親が再婚した。父の再婚相手は子持ちだった。俺より年上の女だ。旧姓は中島。今は山下美月。因みに、俺は再婚には納得していない。女なんて・・・



○○:親父の奴。何で再婚なんか。でもあの二人、優しそうだったな・・・いや、どうせ裏切るに決まってる。あの二人も、"アイツ"みたいに・・・グッ✊

?:よっ!どうした?朝から怖い顔して。

○○:あぁ?・・・んだよ。啓太か。


 此奴は、村岡啓太。俺の幼馴染みだ。


啓太:ハハッ。ご機嫌斜めだな。また、喧嘩したのか?新しい家族と。

○○:家族じゃねぇよ。

啓太:いつも言ってるだろ?皆が皆、"あの人"と同じじゃないって。

○○:一緒だろ。女なんて・・・自分のことしか考えてないんだ。

啓太:・・・まあ良いや。今日の体育、なんだっけ?

○○:野球だろ。試合するって、昨日言ってただろ。

啓太:ああ~~、そうだったな。

○○:・・・体育って良いよな。女とは別だし。

啓太:はぁ。そればっかだな。ところで、部活入んねえの?

○○:入る訳ねぇだろ。

啓太:部活入ったら、女の子にキャーキャーされるもんなぁ?

○○:はぁ~。ああいうのめんどくせぇ。ウザい。

啓太:お前ぐらいだよ。キャーキャーされて嬉しくないの。

○○:逆に何であれが嬉しいんだ?鬱陶しいだけだろ。

啓太:分かってないなぁ。

○○:分かりたくもない。所詮、そのキャーキャー言ってる女共も自分の為だ。人気者と関係を持てば、自分の株も上がる。

啓太:はぁ。女心が分かってないなぁ。

○○:興味ない。



学校



啓太:おはよう。

クラスメイト:おはよう。

○○:ふわぁ~🥱

男1:おはよう○○。

○○:おはよう。

男1:今日は体育あるな。

○○:ああ。

男1:ピッチャー、頼むぜ。

○○:あのなぁ。お前と同じチームとは限らないだろ?

男1:いや、絶対同じチームだ。間違いない。

○○:どういう自信だよ。



美月side



美月:はぁ~。

?:溜め息なんかついてどうしたの?

美月:"史緒里"・・・

 彼女は久保史緒里ちゃん。私の親友です。


史緒里:もしかして、弟君の事?

美月:うん。今日も怒らせちゃって。

史緒里:そっか・・・でもほら、思春期だしさ。照れてるだけかもよ?

美月:ううん。あれは、間違いなく嫌われてる。

史緒里:・・・おばさんはどうなの?

美月:お母さんも一緒。完全に受け入れられてない。

史緒里:・・・なんでだろうね。聞いてみれば?

美月:それが出来れば苦労しないよ。話しかけるだけで怒らせちゃうんだもん。

史緒里:じゃなくて、新しいお父さんに聞くのよ。

美月:それも出来るなら苦労しないよ。

史緒里:・・・



○○side



○○:まさか本当に同じチームとは。

男1:だから言っただろ?

○○:おう・・・

啓太:じゃあ、ピッチャーは○○で良いよな?

男1:おう!

男2:異議なし!

啓太:宜しくな。○○。

○○:わーったよ。

啓太:じゃあ、キャプテンの○○!一言どうぞ!

○○:・・・授業とはいえ、試合は試合だ。お前等!絶対勝つぞ!

チーム:おう!


試合後


啓太:いや~。相変わらず大活躍だったな!

男1:ホントホント。

男2:○○がチームメイトで良かったよ。

○○:あのなぁ・・・お前等は野球部なんだから、自力でどうにか出来るだろ?

男2:何言ってんだよ。お前は野球部よりも実力は上なんだから、しょうがないだろ?

男1:なぁ、頼むよ。お前が野球部に入ってくれれば、甲子園も間違いないんだぜ?

○○:興味無い。

男2:それに、女にモテるぜ?

○○:くだらないな。女にチヤホヤされたいが為に野球やってんなら、辞めちまいな。真面目に野球やってる奴に迷惑だ。

全員:・・・

○○:それに・・・女なんて、上っ面しか見てないしな。


🚪ガラガラ


全員:・・・

男2:○○のあの顔、めっちゃ怖かったな。

男1:だな。てか彼奴・・・女子に対して、酷くね?

啓太:色々有るんだよ。○○にも。

全員:・・・

男1:俺・・・ちゃんと野球するわ。

男2:俺も。

啓太:ふっ😏


放課後


○○:ふわぁ~🥱だりぃ。

啓太:これからどうする?カラオケでも行くか?

○○:ああ、そうだな。帰っても、アイツ等が居るし。

啓太:ったく・・・

?:あ、あの!

啓太:?

?:あ、あの・・・山下君、だよね?

○○:そうだけど、何?


 声を掛けてきたのは、隣のクラスの女子二人組だった。


女1:少し良いかな?一緒に来てほしくて。

○○:時間無いから無理。じゃ。

女2:ちょっと!少しぐらい良くない?

○○:はぁ~。啓太、行くぞ。

啓太:え?まあまあ、行ってやれよ。俺は良いからさ。な?

○○:はぁ~。一緒に行くとか面倒くさい。用件は?

女1:わ、私と・・・付き合って下さい!

○○:無理。じゃ。

女1:あ、あの!

○○:はぁ~~。何?

女1:恋人としてが駄目なら、せめて、友達として・・・

○○:はぁ~。女の友達とか要らねえよ。

女2:ちょっと!そんな言い方しなくても良いじゃない!こっちは、勇気を出して告白したのに・・・

○○:知らねえよ。二度と話しかけんな。

啓太:あ、おい!

女1:・・・グスッ😢

女2:女1・・・

啓太:ごめんね。アイツにも、色々有るからさ。許して。ね!おい○○!

女1:ウワアアーン😭

女2:・・・山下○○。絶対許さない。



啓太:お前なぁ。いくらなんでも言い過ぎだよ。

○○:・・・なんだよ。お前は女の味方なのか?

啓太:そんなんじゃねえけどよ。

○○:・・・ちっ。気分わりぃ。カラオケパス。

啓太:帰るのか?

○○:バカか。帰ったらアイツ等が居るんだぞ。そんな所に帰れるかよ。バッティングセンターで打ちまくる。

啓太:おい!まったく・・・



バッティングセンター



○○:ふんっ!カキーン っしゃあ!

お爺さん:やるの~。少年。

○○:ははっ😄ありがとうございます。




○○:ふぅ~。まだ五時か。本屋でも行くか。

子供:お母さん!

お母さん:おかえりー!帰ろっか。

子供:うん!

○○:・・・


(?:○○!おいで!)

(?:捕まえた!)

(?:あんたなんか産まなきゃ良かった。)


○○:・・・くっ✊ギリリリ くそ。



美月side


美月:ただいま。

美母:おかえり。

美月:・・・○○君、まだ帰ってないの?

美母:うん。

美月:そうなんだ。


一時間後


○父:ただいま。

美月と美母:おかえりなさい。

○父:ん?○○は?

美母:まだ帰ってないの。

○父:・・・最近、帰りが遅いな。

美月:・・・私達の所為、ですよね。

○父:え?

美月:私達が居るから、○○君は・・・

美母:・・・


🚪ガチャ


○父:○○!

○○:・・・何?

○父:最近帰りが遅いんじゃないか?

○○:・・・🚶

○父:おい○○!

○○:うっせえな!俺が何しようが勝手だろうが!🚶


🚪バタン


○父:はぁ~。どこで間違ってしまったんだ。

美月と美母:・・・



○○side


👜ドサッ

🛏️ボフッ


○○:・・・なんなんだよ。クソっ!勝手に再婚しといて・・・ふざけんなよ・・・


💭



○父:ただいま。

○○:おかえり!ご飯出来てるよ。

○父:おっ!また腕を上げたんじゃないか?

○○:そんなに変わんないよ。

○父:はははっ😄それもそうか。

○○:早く着替えてきなよ。ご飯冷めちゃうよ。

○父:分かってるよ。

○○:😊ふんふふふふん♪


現実


○○:・・・二人暮らしの時の方が、幸せだったのに・・・😢



美月side



○父:はぁ~。

美月:お父さん?

○父:?なんだい?

美月:昔・・・何があったんですか?

○父:・・・話しておいた方が、良いよね。

美母:あなたが良いなら、私は何も言わないわ。

美月:お母さんは知ってるの?

美母:付き合う前に教えてくれたのよ。

○父:話すよ。○○が・・・二人を受け入れない理由を。

美月:うん。

○父:理由は僕の元妻、即ち、○○の実の母親にある。

美月:○○君の・・・

○父:彼女は、優しい人だった。○○が、小学校に入るまでは・・・






To be continued……






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