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義弟は距離が近い



 私の名前は伊藤理々杏。大学生です。最近お父さんが再婚して、高校生の弟が出来ました。その弟の名前は、武田○○君。今は伊藤○○君ですけど。この○○君、兎に角距離が近いんです。まあ、悪い気はしないんですけど。


 料理の時は・・・


理々杏:・・・

○○:ふふっ。

理々杏:ねぇ、○○君?

○○:なに?

理々杏:なんで私、抱き締められてるの?

○○:怪我しないように警戒してるの。

理々杏:・・・大丈夫だよ?

○○:駄~目。何かあってからじゃ遅いんだから。

理々杏:あ、ありがとう?

○○:どういたしまして。

理々杏:・・・あんまりひっつかれると、恥ずかしいんだけど/////

○○:あ、思う存分恥ずかしがってよ。その方が目の保養になるから。

理々杏:私、そんなに緑色かな?

○○:?あぁ・・・緑をずっと見てると、視力よくなるって言うもんね。僕もやったことあるよ。そしたら本当によくなったんだぁ。

理々杏:あ、そうなんだ。

○○:イヒヒ😁

理々杏:・・・(心:可愛い。)

○○:とりあえず、カフェオレ飲んで待ってるね。

理々杏:あ、うん。

父:随分、距離が近いな。○○君。

母:えぇ、そうね。嬉しいのかも。家族が増えて。

父:それなら、嬉しいな。

母:ふふっ。


 はたまた歯磨きの時は・・・


理々杏:シャカシャカ🪥

○○:ジーッ😗

理々杏:シャカシャカ🪥

○○:ジーッ😗

理々杏:ガラガラ ペッ

○○:😊

理々杏:えっと・・・どうしたの?

○○:ううん。歯磨きしてる時の理々杏ちゃん、可愛いなって思って。

理々杏:そ、そうなんだ/////

○○:ふふっ🥰



大学



?:へぇ~。そんなに近いんだ。弟君。

理々杏:うん。嬉しいんだよ?嬉しいんだけど、ちょっと慣れなくてさ。

?:ふふっ。案外、違う目線で見てたりしてね。

理々杏:え?違う目線って?

?:決まってるじゃん。異性としてだよ。

理々杏:・・・へっ!?/////い、いいいい異性!?

?:ふふっ。

理々杏:も、もう!/////何言ってんのよ!"麗乃"!

 彼女は、中村麗乃ちゃん。高校から一緒の親友です。


麗乃:ふふっ。そんなに驚かなくても。可愛いなぁ。

理々杏:・・・異性、か/////(心:でも、まさかね。)

麗乃:まあ、その内分かるでしょ。

理々杏:うん・・・



お昼・○○side



○○:いただきます。ハムッ ん~~!旨~~!

?:今回の弁当は、別の人が作ったのか?

○○:そうだよ。最近出来たお姉ちゃんが作ってくれたんだぁ。ふふっ。ハムッ ん~~!めちゃ旨~!

?:そんなに?

○○:うん!"真司"も食べてみてよ。はい。

真司:おう。ハムッ !?旨っ!

○○:でしょ?


 彼は中村真司。高校で出会った僕の友達。中村麗乃の実の弟。


真司:でも、ホントにビックリだよ。理々杏さんと○○が、義理とはいえ姉弟になるなんてさ。

○○:・・・うん。僕もビックリだよ。理々杏ちゃんと真司が知り合いだったなんて。

真司:お前・・・もう名前で呼んでんの?

○○:?うん。家族だしね。

真司:そうか。

○○:・・・ねぇ、真司?

真司:ん?

○○:理々杏ちゃんってさ・・・

真司:うん。

○○://///彼氏とか、居るのかな?

真司:お前もしかして・・・惚れた?

○○:・・・うん/////一目惚れしちゃった。えへへ。

真司:・・・可愛いな。

○○:・・・男なんだけど?

真司:いや。可愛いよ。ナデナデ👋

○○:むぅ~😡子供扱いしないで!

真司:ハハッ。悪い悪い。

○○:もう~。ハムッ ん~~!おいひい~~!

真司:・・・(心 :やっぱ、可愛いな。童顔に加え、良い感じで子供っぽさがあって優しさの塊。しかも、文武両道。そりゃモテるわな。)

○○:むぅ~。今、子供っぽいって思ったでしょ!

真司:・・・いや。

○○:もう・・・真司なんか嫌い!

真司:え!?ご、ゴメンって。あ、ほら!今度パフェ奢るから!ね?

○○:じゃあ・・・許す。

真司:サンキュー。(心:やっぱ、子供っぽい。)

○○:あ、また子供っぽいって思ったな!もう・・・ホントに嫌い!

真司:だ、だから!ゴメンって!許してよ!○○~!

○○:ふんっ😤



放課後



○○:真司!パフェ食べに行くよ!

真司:え、今から?

○○:当たり前でしょ。

真司:でも俺、部活あるし。

○○:むぅ~。じゃあ理々杏ちゃんと行くもん!

真司:あ、明日!明日行こ。な?

○○:ホントに?ドタキャンしない?

真司:しないよ。

○○:じゃあ、明日ね!

真司:おう!

○○:じゃあ、部活頑張ってね。バイバイ👋

真司:バイバイ👋



夕方・理々杏side



理々杏:え?それは無くない?

麗乃:うん。有りえないね。論外。

女1:やっぱり?

麗乃:うん。

女1:そっか。分かった!明日別れる。ありがとう!

麗乃:どういたしまして。


理々杏:なんか難しいね。恋愛って。

麗乃:ふふっ。簡単な恋愛なんて無いよ。

理々杏:・・・なんか説得力あるな。

麗乃:ふふっ。

理々杏:あれ?

麗乃:どうしたの?

理々杏:あそこ・・・



○○:この辺で落としたんですよね?

お婆ちゃん:そうなのよ。ごめんなさいね。手伝わせちゃって。

○○:いえいえ。お気になさらず。好きでやっているだけですので。

お婆ちゃん:ふふっ。ありがとね。

○○:はい!

理々杏:○○君?

○○:?あ!理々杏ちゃん!はははっ😄おかえりー。

理々杏:うん。ただいま。

○○:麗乃さんもこんにちは。

麗乃:ふふっ。こんにちは。

理々杏:何してるの?

○○:うん。お婆ちゃんが、財布を落としちゃったみたいで・・・だから、一緒に探してあげてるんだ。

理々杏:そうなんだ。ふふっ。○○君、優しいんだね。

○○:えへへ。お母さんに言われたんだ。お父さんの様に、優しい人になってねって。

理々杏:そっか。お父さんって、○○君の?

○○:うん!まあ、会ったことはないんだけどね。僕が生まれる前に病気で死んじゃったんだって。

理々杏:そうだったんだ。

○○:うん。

理々杏:ふふっ。私も手伝うよ。

麗乃:私も!

○○:ありがとう。

理々杏:交番には行ったの?

○○:行ったけど、届いてなかったんだ。

麗乃:なるほどね。

お婆ちゃん:あ!思い出したわ。

○○:ホント?!

お婆ちゃん:ええ。あの自動販売機でお茶を買ったわ。

○○:ということは・・・ダッ🚶


○○:う~ん。お?有った!

理々杏:え、ホント?

○○:うん。ほら!お婆ちゃん。これで合ってる?

お婆ちゃん:えぇ。間違いなく私の財布よ。ありがとうね。

○○:えへへ。どういたしまして。


理々杏side


 無事お婆ちゃんの財布を見つけた後、私達は一緒に帰っていた。


○○:いや~~、なんか良い気分だなぁ。

理々杏:ふふっ。そうだね。

○○:やっぱ良いもんだね。人助けは。

理々杏:そうだね。

○○:僕、最近毎日が楽しいんだぁ。これも全部、理々杏ちゃんのお陰だと思うんだ。凄く嬉しいんだよね。お父さんとお姉ちゃんが出来て。

理々杏:そっか。(心:お姉ちゃんか・・・ん?私、なんで落ち込んでるんだろう?)

○○:ふふーん😋

理々杏:・・・(心:どうしよう。なんか緊張する。もう/////麗乃の所為だよぉ~!異性として、とか言うから。)

○○:理々杏ちゃん?

理々杏:え?あ、なに?

○○:・・・理々杏ちゃんは嬉しい?弟が出来て。

理々杏:・・・うん!嬉しいよ。スッゴく!

○○:そっか・・・ねぇ。

理々杏:?

○○:理々杏ちゃんって、彼氏とか・・・居るの?

理々杏:・・・え!?な、何で?

○○:いや、気になって。

理々杏:・・・居ないよ。

○○:そっか。じゃあ、好きな人は?

理々杏:居ないよ。

○○:そうなんだ。じゃあ、僕にもチャンスは有る?

理々杏:ふぇ?


 ○○君は、ゆっくりと顔を近づけ、私の耳元でそっと囁いた。

○○:・・・言っとくけど僕、理々杏ちゃんのこと、本気で狙ってるから。だから、覚悟しててね?

理々杏:ひゃ、ひゃい/////

○○:ふふっ。可愛い。

理々杏://///


 それから、○○君のラブアピールが始まった。たとえば、朝起きてきたとき・・・


○○:おはよう。理々杏ちゃん。

理々杏:おはよう。

○○:今日も可愛いね。

理々杏:ふぇ/////も、もう!早くご飯食べてね!

○○:ふふっ。はーい。

理々杏:まったくもう・・・


 買い物の時・・・


理々杏:行ってきます!

○○:僕も行って良い?

理々杏:良いけど・・・欲しいものでもあるの?

○○:うん。ちょっとね。

理々杏:そっか。


○○:ねぇ。

理々杏:?

○○:手繋ご?

理々杏:え!?な、なんで?

○○:なんでって、繋ぎたいから、って理由だけじゃ駄目?🥺

理々杏:うっ。(心:そんな顔で言われると・・・)/////じゃ、じゃあ、良いよ?

○○:ホント?!

理々杏:う、うん/////

○○:やったー!はい✋

理々杏://///ギュッ

○○:えへへ。理々杏ちゃん大好き!

理々杏:もう/////(心:可愛いなぁ。彼氏が出来たら、こんな感じなのかなぁ・・・もしそうなら、相手は○○君が良いな。てか私、完全に○○君の事好きじゃん!)もしかしたら・・・一目惚れだったのかも。

○○:え!?

理々杏:?どうしたの?

○○:今、一目惚れだったかもって・・・

理々杏:・・・ふぇっ/////嘘っ!(心:どうしよう!つい、心の声が・・・)

○○:そ、それって/////僕に対して、って事だよね?

理々杏:う、うん/////最初は、距離感近いなぁ、とは思ってたんだよね。でも、全然嫌じゃなかった。だから多分、一目惚れだったんだと思う。

○○:僕も、一目惚れだったんだ/////

理々杏:そっか・・・じゃあ私達、とっくに両想いだったんだね。

○○:うん・・・

理々杏:・・・

○○:伊藤理々杏さん!

理々杏:は、はい!

○○:僕と・・・/////付き合って下さい!

理々杏:はい/////宜しくお願いします!

○○と理々杏:・・・/////

○○:えへへ/////

理々杏:ふふっ/////それじゃあ、行こっか。買い物の続きに。

○○:うん!


 こうして付き合うことになった私達。その後、麗乃と真司君、お父さんやお母さんに報告したら凄く喜んでくれた。ここだけの話だけど、この時親に「ちゃんと避妊しなさい」と言われ、二人で赤面してしまった。ちなみに、これを機に○○君との距離が今以上に近くなるんだけど、それはまた別のお話。




END






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