公認会計士論文式試験に合格した人は大手に行くべきか、中小に行くべきか

公認会計士試験に合格したときに必ず悩むのが、進路決め。自分がどの法人に就職するのか皆さん大いに悩まれると思います。
今回は大手に行くべきか、中小に行くべきかをお伝えします。

大手のメリット

①研修動画が充実している。

会計基準の変更などの研修動画が毎年更新されるので、どんな変更があるかを自分で調べる必要がないというのはメリットです。

②系列会社に転職しやすい。

シニアになって主査(インチャージ)をやってからFASに行くという人は多いです。FASに行くときに転職活動をする必要がないのは大きなメリットです。また、社会情勢によっては転職が非常に困難な時があるので、その際は大手の方がメリットがあります。

③社会的信用が高い。

金融機関にお金を借りて不動産投資をしたいと思っている方は大手の方が圧倒的にお金を借りやすいです。金融機関が見るのは勤務先の資本金、従業員数で、監査法人は特に大手と中小の人数差が大きいので、大手の方がお金を借りやすいです。

④人脈が豊富に作りやすい。

大手の方が知り合う先輩がたくさんいるので、転職した先輩の紹介で先輩の勤務先に転職する方は結構います。

⑤先輩ガチャに外れてもアサイン担当に言えば、アサインを変えてもらえる。

これはかなり大きいと思います。会計士の先輩の中には話の通じない(というか後輩の話なんて聞く価値がない、後輩の人権なんてないからと考えている)人が一定確率でいます。中小監査法人でその先輩の部下になったら詰みますが、大手ならアサインを変えてもらえます。

⑥業種が豊富

大手の方が監査クライアントが多く、監査クライアントの業種の幅も当然広いです。この業界を監査したいと決まっている人にはおすすめ。

中小のメリット

①昇進が早い。

一般に中小の方が昇進が早いと言われています。自分は中小の監査法人に入ったことはないので、不明です。聞いてみてください。

②給料が高い?

風のうわさで中小の方が給料が高くなっていると聞きました。①の時もそうですが、中小の同期の友達がいないので、中小の実態がよくわかっていません。

③監査での独立はしやすい

中小監査法人は小さいチームが多く、主査として経理や社長から信頼を得ておくと、独立する際に仕事をくれるケースもあり、独立がしやすいと言われています。実際大手監査法人は金商法監査がほとんどであり、独立したからと言って仕事がもらえるケースは少ないと思います。大手監査法人にもIPO専門部署はあるので、そこで働いてる人は独立する時に仕事を貰える可能性は高いと思います。また、パブリックの主査をやっている人で独立してパブリックの監査をすると言っている人もいたので、大手でも部署を選べれば独立派しやすいと思います。

結論

中小の方が成長しやすいような気はしますが、上司ガチャで外れを引くと地獄だと思います。
現在は就職や転職が簡単にできる時期ですが、氷河期世代やリーマンショック世代が辛酸を舐めたように、また就職不況の時代が来るかもしれません。
不況が来た場合、大手にいた方が圧倒的に安心ですし、転職する時も中小から大手はハードルが高いです。
一方、大手は大チームに所属することが多く、先輩の手足となって動くだけで雑務ばかりになっているケースや、去年の調書を今年の数値に更新するだけの雑務しかしていないケースもあり、会計知識を増やせていない同期も多くいました。
そのため自分が仮に今J1からやり直すなら大手よりは中小に入りたいと思います。
また、大手・中小に関わらず、コロナでリモートワークが増えています。
J1からリモートワークだと絶対に成長できないので、必ずフル往査のチームに入りたいと面接官には言いましょう。

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