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銘柄探し:ウェルスナビ

注目理由

使ってみて、実は巷で言われるほど悪くないのではないか、と思っている。入金から運用、出金までためしてみたが、決して悪くない。
+ 株を塩漬け中のため…。株価の方が頑張ってほしい。

企業について

2015年4月創業。柴山和久氏が代表の全自動資産運用サービス「ウェルスナビ」を提供。柴山氏が株式の23%を保有。預かり資産の1%の手数料が収益のほとんどであり、預かり資産の増加が業績に直結する極めてシンプルな収益構造。広報費用大。

株価の動き

2020年12月上場後から急上昇し、21年には4740円まで上がったが、それ以降はじりじり下降。現在は低空飛行を継続中。

週足

業績

サービス開始以来、口座数も順調に拡大しており、急成長中。平均成長率は62%。営業利益は準備期間からずっとマイナスだったが、2022年からプラ転。

売上高

株価指標

現段階では安定しておらず参考値。
予想PER 302.56倍
実績PBR 4.97倍
実績ROE 2.75%
自己資本比率 42.3%

所感

 真面目に働き、倹約に努め、貯蓄を正義とした大多数の日本人にとって、このロボアドバイザーは決して悪くない選択肢だと思う。投資行動は、理性的に行動するのが実は難しい。やや割高の手数料を払っていても安心して資産運用できることが、結果的には高いリターンをもたらす可能性がある。
 ウェルスナビは、資産運用に詳しくない人向けのサービスだと思うが、このありがたさがわかるのは、実際に自分で投資を経験して、合理的行動の難しさがわかる人だろう。投資に習熟している人は、手数料なんか払わずに、自分で同じものを再現すればよいと考える。実際に私は似たような運用を投資信託で行っているが、完全に同じことをしようとするのはかなり手間である。正直なところ、そんなに頻繁にリバランスをする必要はないと思うが、きれいに資産配分される安心感はある。
 ただし、昨今の投資信託の管理費用の引き下げ競争や、大手証券会社の売買手数料無料化の流れの中で、相対的に手数料が高く、悪目立ちしつつあるのも感じる。
 さらに、同じ手数料でFolio RoboProのようにAIをダイナミックに使用し、ウェルスナビをアウトパフォームするようなロボアドも登場した。その結果としてオンリーワンだった高い期待値を剥落させ、現在の株価を形成しているように思われる。
 しかしながら、高い知名度を持ち、売上・営業利益ともに順調に成長している。また、一部のインフルエンサーは肯定的に捉えていること(何だかんだ言って、多くの個人投資家をアウトパフォームしている可能性)に加え、数少ない新NISAに対応したロボアドだ。最近の米国株上昇基調の中で、RoboProをアウトパフォームしていたこともある。
 本日、楽天証券とウェルスナビが提携することが報じられた。個人的にはサービスとしての完成度は高いと感じる。口座数、預かり資産の増加に応じ、手数料の引き下げの工夫を打ち出すことが、今後の成長に大きく関わるのではないかと思っている。


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