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一歩。③3足目のシューズ。

10月末からウォーキングを始めて、2ヶ月が過ぎた。
歩き始めた頃は1時間歩くだけでも一苦労。会社の同僚が一駅前で降りて帰宅しているなんて話を耳にしていたが、健康のための『適度な運動』は運動してこなかった人にとって頗る不健康なモノだ。

それでも、どうにか10分走っては10分歩くを3セット
20分走っては20分歩く、そして10分走って、10分歩く。
20分走っては10分歩くを2セット。
30分走っては10分歩くを2セット。
30分走っては5分歩くを2セット。
と徐々に走る時間を長くし、歩く時間を短くしていった。
都心を走るので信号が多々あり、自分の思うようなペースで走れないのだが、走っているうちに信号の少ない道を見つけられるようになる。

とはいえ、私の『走る』は1キロ6分30〜7分。ほぼ歩いている人と変わらないスピード。上下にユサユサしているのと、買い揃えたばかりの立派なランニングウェアのお陰でどうにかジョガー(ジョギングをしている人)に見える。
それでも「継続は力なり」とはいったもので、1ヶ月半の苦労の甲斐もあり、12月中旬の時点で1キロ6分〜6分半までスピードは縮まり、距離も1時間走ると6キロ〜7キロまで伸びていた。

そして、『10キロの壁』にぶつかった。
5キロまではどうにか楽しく走れるようになったものの、8キロ越えると走るのをやめたくなる。信号機を見ると赤にならないか祈り出す。最初に走り出す時もどこで折り返すか悩むようになる。基本的に「楽しく走りたい」というボヤッとした理念の為、直ぐに心が折れる。走り始めて分かった事は「走る」という運動はメンタルが1番大事という事だ。

シューズやウェアはなんでも良い。自分が心地よく走るための補完でしかない。トップアスリートとなると話は変わってくるかもしれないが、私のような「市民ランナー」は『根性』『情熱』『忍耐』が走る力で、その気力を少しでも継続させるために、温度調整をしたり、音楽を聴いたり、走る景色を変えたりする。

8キロ、9キロ、を走って終わるそんな日が続いた。そして『持久力』がつかないまま、お正月を迎えた。

2024年は箱根駅伝100周年で、日テレは連日、箱根駅伝の番組を放送した。
私は少しでも走りやすいフォームや練習方法を学ぼうとしたが、長距離のランニングにはあまり決まりがない事が分かった。結局は「その人のスタイル=走りやすければなんでもOK」なのだ。顎が上がっていても、手の振りが小さくても、常に苦しそうな顔をしていても、走り続ければいい。途中離脱しないよう「脱水」「ケガ」「温度調節不足」などをせず、自分のペースを維持する。

私には「区間賞」「新記録」「歴代」「優勝」などという輝かしい重圧はないのだから、ひたすら「ゴール」を目指せばいい。

1月2日、3日と生箱根駅伝を観戦した私は、1月4日に渋谷のadidasで「ADIZERO BOSTON12」を購入した。箱根駅伝モデル。シューズの中に棒状のカーボンが入っていて、中距離から長距離のランナー向けシューズ。シューズの前方が斜めにカットされているので、自然と前へ前へと進む。ウォーキングや短い距離のジョギングをする人が履くと、スピードが出過ぎてペース配分が崩れるので注意が必要だ。

1月4日の夜、10.2キロを走った。ついに『10キロの壁』を越えた。1時間8分。途中、信号で停止が3回。1キロ6分ペース。シューズの「機能」や「軽さ」も素晴らしいが、私には「箱根駅伝モデルを履いている」というメンタル維持の効果が良かった。とはいえ、フルマラソン出場を考えると、まだ4分の1だ。

いや、4分の1まで走った。残りは4分の3しかない。とポジティブに考えよう。
今日も一歩。

#買ったわけ
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