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カーオーディオって、どんなところで設計されているのでしょうか?

ホームオーディオの設計評価をイメージすると、大きな試聴室の中で、パーツをアレコレ取り換えて検討できる様に、天板が外された実験機が何台も置かれている・・・なんて光景が目に浮かぶのではないでしょうか。

では、カーオーディオを設計する人は、一日中車の中で音質評価をしているのだろうか??そんなことを思いますよね。

カーオーディオブランド「DIATONE」がどの様な現場から生み出されたのか?三菱電機三田製作所を訪ねてインタビューした記事が、JASジャーナル2023春号に載っていますので、ご紹介します。


ホームオーディオ開発と何ら変わらない試聴環境

案内してくれたのはマルチメディア制作部 設計第二課の仲田剛(なかだ つよし)さんで、30年以上の経験を持つエンジニア。

取材が行われたメイン試聴室は広さ、造り、機材共にホームオーディオ開発用の試聴室と変わらない環境であることに驚かされたとのこと。この場所で試聴と調整を繰り返しながら製品の完成度を上げていき、最終的には実際に車両に取り付けて仕上げのチューニングを行っているそうです。

リファレンススピーカーは「DS-SA1000」として販売されている2ウェイスピーカーと、カスタムのエンクロージャーを組み合わせたもの。一般的なカーオーディオ環境を想定しているほか、「モニタースピーカーの理想は2ウェイ」というダイヤトーン伝統の理念も反映されているという。

カーオーディオブランド「DIATONE」の歩み

2000年にホームオーディオ用のスピーカー開発を終了し、2006年にカーオーディオブランドとして再始動。

仲田さんが印象深く語るのは、約84万円の高額製品「DA-PX1」。
これはDSPの先駆けであり、原音忠実を追求するために特許5件を含む音響技術を搭載。32bit DACやFPGAを用いたディスクリート構造により、信号処理の改善に成功し、その知見は後の製品開発に影響を与えたといいます。

カーナビは音が悪いという認識を変えたい

2012年、DA-PX1の技術を活かしたカーナビゲーション内蔵ヘッドユニット「ダイヤトーンサウンド・ナビ」を発売。以降カーナビの音質改善を目指し、モデルチェンジを繰り返しながら現在に至るそうです。なかでも、2015年のモデルチェンジでハイレゾに対応するために回路を見直したことでDA-PX1を超えた実感があるとのこと。

最新機種の「ダイヤトーンサウンド・ナビNR-MZ300PREMI-4」の音質も、家庭環境より過酷な車内環境に対応すべくノイズ対策積み重ね、回路パターンやDSPのソフトウェアの改良を日々行ってきたことが大きいといいます。

詳しい内容は、以下のJASジャーナルへ

#オーディオ #audio #カーオーディオ #ダイヤトーン #DIATONE

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日本オーディオ協会

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