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風景のメモ

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地域の魅力、風景の魅力を伝えるためのメモ
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#空間

土地の風景を可視化する

小田原にある杉本博司が構想から20年かけて開館したといわれている江乃浦測候所(以下、測候所)に行ってきました。風景と計画論的に素敵だなと思ったことを書いていきます。 訪れたことのない方はカーサブルータスの記事をご覧になって頂いてからみた方が良いかもしれません。 https://casabrutus.com/special/hiroshi-sugimoto - 目次 -土地の風景を可視化する1.周辺に広がる風景2.予約制の美術館 - イサム・ノグチ庭園美術館の回想も含め

モニュメント、慰霊碑をどう考えるか

「その眺望は多方向的である。それは奥行きとして知覚される。動く人間がこのなかに入れば、どの場所にたってもそこが中心となる。ここと決められた眺めの場所はなく、どの眺望も全て対等であり、移動し続ければ限りなく変化していく。想像力はこれを無限の大きさに変貌せしめる」イサム・ノグチ,ある彫刻家の世界,p169,1969 Isamu Noguchi「Black Sun」1969, Seattle これは1904-1988年、日米のハーフとして生まれ戦時から戦後を彫刻家という職能に