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風景のメモ

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地域の魅力、風景の魅力を伝えるためのメモ
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#デザイン

復興のなかの復興事業

この文章は長い年月のかかる事業に向かう人たちに向けて、書いています。話のきっかけは、先日携わっていた堤防の一部が完成したためです。2018年5月に竣工したので、東日本大震災からは7年と2ヶ月ほど経過しています。 この堤防に関して四つの話題です。 ・ まとめ;基本方針は大切にしよう ・ 計画の前提としての堤防方針(基本方針) ・ 新しくつくられた堤防空間(基本計画・実施設計) ・ 土木の時間と建築の時間(雑感) ー 大切なのは基本方針 今回、出来上がった空間は官民

問いをたてる

クリティカルシンキングとデザインについて、色々な人の話を聞くことができたので、建築・土木の計画論として、どういうものか考えてみました。 1.アメリカの教育の1シーン 2.問いをたてる 3.話会うこと 4.ある計画での問い ー アメリカの教育、FACT or OPINION 面白いことを聞きました。アメリカの小学校3年生の授業で、論理的思考を学ぶ一環で、ある文章に対して、FACT or OPINION の FとOを入れる授業があるそうです。すごいなと思いました。一人一人の語

土地の風景を可視化する

小田原にある杉本博司が構想から20年かけて開館したといわれている江乃浦測候所(以下、測候所)に行ってきました。風景と計画論的に素敵だなと思ったことを書いていきます。 訪れたことのない方はカーサブルータスの記事をご覧になって頂いてからみた方が良いかもしれません。 https://casabrutus.com/special/hiroshi-sugimoto - 目次 -土地の風景を可視化する1.周辺に広がる風景2.予約制の美術館 - イサム・ノグチ庭園美術館の回想も含め