クロモジハント

草木染展 & 秋めいて来ました|01

yamaju letter No.1 | 2019.10.10
トップ画:2019.09.30 yamaju横で撮影「天の川」
北奥、十和田湖畔の「yamaju」がお送りする毎月十日にお送りするメディアです。日記のような季節の様子や、お得な情報、催しの構想などをお伝えして行きます。また、広く十和田湖の様子を知ってもらいたいため、無料でnoteに公開しています。
運営 「yamaju」:https://yamaju-laketowada.jp/
1F : コワーキングスペース(平日)、カフェ(土日祝日)
2F : ゲストハウス(4泊以上)

草木

草木染め展

 10月4日〜7日の4日間は、十和田湖から一番近い市街地である秋田県鹿角市大湯で草木染めの研究や商品開発をされている“工房天羽 amanoha”さんと、十和田湖周辺の森で採取した植物で草木染めを研究・体験する合宿を行いました。

 amanohaの成田ご夫妻も、今年4月に関東から大湯に移住してきたばかり。元々関東でも草木染めや陶芸の活動をされていたそうですが、草木染めを思う存分できる自然豊かな環境を探し求めていたところ、旦那さんのおじいさまの出身地である大湯にたどり着き、二人とも「ここだ!」「ここで染め物をするんだ!」とピンときてしまったそうです。

 私たちよりも少し年上のご夫婦ですが、“半”移住者である私たちと同じようにこの大自然の中での新しい暮らしに胸を踊らせながらも、自分たちの生活をどう整えていくかというフェーズにある境遇も似ています。そんな私たちは、草木染めという行為を通して一緒に多くのことを学び、想像もしていなかった色に出会うと一緒に驚きや感嘆の声をあげ、4日間という短いようで長い濃密な時間を共にすることができました。

 こうやってゆっくりじっくり時間をかけて対話し、相手のことを深く知っていくということができるのは、やっぱりyamajuをやって良かったなと心の底から思える瞬間でした。もちろん全ての滞在者が私たちと同じ作業をしたり四六時中お喋りに時間を費やす訳ではないけれど、何か同じ目標に向かい体と手を動かし、頭をつかってアイディアを絞り出していくということが、こんなに楽しいことなんだと思い出させてくれました。五感をフルに使うって、こういうことなんだなって。

 さて、話は少し逸れましたが、その染め合宿の様々な驚きや発見を通して完成したのが、上の写真にある大きなリネンの一枚布4点と上質なカディ・コットン(インドの手紡ぎ手織りのコットン)の大判ストール2点です。左奥から順番に、ヤマブドウの実と葉、フェンネル、栗のイガ、カツラの木の葉からそれぞれ染め液を煮出し染めたリネンです。右側の1枚ずつぶら下がっている方がカディ・コットンで、左がヤマブドウの葉、右が山菜のアイコで染められました。

 yamajuがカフェ営業をしている土日祝日のみとはなりますが、これらの作品の展示とamanohaさんのその他作品の販売を今週末(10/12~14)から11月初旬(11/2~4)まで行います。湖畔の森で採取してきた植物のサンプルや、実際に煮出した見事なまでにカラフルな染め液も展示しています。

 10月末は十和田湖の紅葉も最盛期を迎えます。関東の方々には少し遠くはありますが、美しい秋の風景を見にいらっしゃいませんか?yamajuも秋の装いでお迎えします。日に日に寒くなりますので、皆さまどうかご自愛ください。また、次回のyamaju通信でお目にかかりましょう(小林恵里)。

画像1

秋めいてきました

写真は2018年、10月23日。十和田湖。

 二重カルデラの十和田湖、私たちが暮らす休屋集落は標高四百メートル、対岸に見える〈御鼻部山〉展望台は標高約千メートルの場所に位置しています。昔、理科の教科書で習ったように、上の方から段々と紅葉が降りてきます。一方で、湖畔沿いの風がよくあたり、土が少なそうに見える厳しそうな環境に植わっている樹木の紅葉も早い気がします。

 紅葉とは、どのように起こるのか調べてみると、一概に気温だけではないんだろうなという気がしてきます。それらしい情報を見つけました。

“葉はそれ自体も養分を消費しているため,葉が生産する養分が消費する養分より少ない場合に葉を残すことは植物の生存にとって不利になります。”
出典:国立科学博物館の〈「紅葉」・「黄葉」のしくみ〉

 面白いですね。バランスを取っているんでしょうか。さらに湖畔沿いを観察していると、一本の木の中でも明らかに他の枝と比較して、紅葉が早い「枝」があったりします。上の原理でいくと、その枝の生産は他の木よりも早い段階で養分の消費が多くなり、木にとっては不要になっているのかもしれません。そう考えると、一本一本の木のなかでも優先順位がありそうです。そして、一本一本の木の判断が、まとまって訪れるのが、集合体としての「紅葉」が訪れている気がしてきます。

 ふと上の写真を見ると、「紅」葉している葉もありますが、「黄」葉している葉も多く見受けられます。なぜ、「こうよう」を「もみじ」とも書くのか不思議です。これまた調べてみると、草木の葉が赤,または黄色くなるという意味の動詞「もみず」(紅葉ず、文語ではもみづ)に由来するそうです。つまり、もともと写真のような景色を「もみづ」と言っていたんですね。十和田湖は紅葉しているというよりもみづといった方が適していそうな気がします。

 そんなもみづベストシーズンは十月末です。十月末には、yamajuが企画する「とわだこマルシェ」も実施します。もみづな景色とマルシェに是非遊びにきてください。その前後の時期も素敵な景色は見ることができます。

 十月のゲストハウスは第二、第三、第四週の土日は満室です。また、今までクチコミのみで宿泊をやっていましたが、新しい出会いを求めて、試しにAir BnBと楽天トラベルをはじめてみようと考えています。メンバーの方の宿泊予約は半年前から、予約サイトは三ヶ月前からなどにしようと考えています。ちなみに、今年の冬はどうするのか、まだ決めれていません。どれだけ、寒いのか……。どれだけ、断熱を効かせた場所が暖かくなるのか。そのうち、通信かyamajuのHPやfacebookでお知らせしたいと思います。(小林徹平)。

yamaju通信 vol.1(改)

yamaju通信 vol.1(改)2


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