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トレイルランの魅力

トレイルランの素人が、なぜトレイルランをやるのか書いていきたいと思います。きっかけは、だいたい参加後に「なにが良いの?」と聞かれるからです。先日参加した両神山麓トレイルランを通して考えていたことを書いていきます。

1.煩悩を捨てる
2.行ったことのない場所を訪れることができる
3.あるコミュニティを感じる

1.煩悩を捨てる
この間参加した両神山麓は約40000歩、21kmの距離で高低差が約1500mの大会でした。一緒に参加した友人たちも含めて終わった後は、満身創痍になっていましたが、走り始める前は、余裕で走れると思っています。そのため、レース序盤は周りのランナーの速度を意識しながら走ることになります。

トレイル「ラン」といいつつ、走るのは広い道と下りです。上りは登山道を基本的に通るので、走ろうとしても早歩き程度の速度になります。人が多いときは安全面を意識して、無理な追い越しはしませんし、後ろから早く走ってくる参加者が入れば積極的に道を譲ります。マラソンと違うのは、急な登りと下りがあるため、速度を一定にしづらいことです。また、狭いところを走るので、基本的には自分のペースで走っているつもりでも、周りのスピードに影響されやすいです。そのため、よっぽど走り慣れている人でない限り、前半戦は周りのペースに流され、後半戦はオーバーワークから悲鳴をあげる身体とバランスをとる戦いになっていきます。

かくいう私も、オーバーペースから最後は、単独走でとにかくマイペースに走り(歩き)続けることが出来ました。最初は、どうやって「うまく走ろう」、あの人よりは「早く走りたいな」などの煩悩を抱えながら走っていましたが、最後は、身体の状態を身体に問いかけつつ、自然の緑、コースの起伏、考え事をしながらゆっくり走ることが出来ました。基本的に、社会人になってから足がつるまで走ったり、体力の限界を迎えているのにそれでも走り続ける行為はするはずもありません。余計なことを考えずに、心を森の中と一体にさせる体験が出来るのは素敵なことのように思います。

2.行ったことのない場所を訪れることができる

今回は日本百名山両神山麓、を訪れました。おそらく、このトレイルランに参加しなければ、訪れることは生涯なかった場所かもしれません。

晴天だったということもあり、眺望がきくところでは、綺麗な山並みが見えます。昔の共有地らしい杉林もありましたが、基本的には広葉樹林帯の森の中を抜けていきます。コースの側には、両神神社の社奥があったり、沢を渡る場所があったり、福寿草園、花菖蒲園があったりと、その土地らしい風景を見ることができます。目が慣れてくると、木々の持つ緑の色の違いを目が捉えることが出来るようになって来ます。

樹種に詳しいと、もっと楽しいのだろうなと感じますが、森林浴をしながら進んで行くことができました。走っていくと緑の色の違いを見極められるようになるのが面白かったです。
普段コンクリートジャングルで暮らしている人であれば、素敵な時間になるのではないのでしょうか。

3.あるコミュニティを感じる

以前、コミュニティを特定しよう、で書いた、「トレイルラン」に参加している人たちは、以下の意識を持っている気がしました。

1.挨拶をする・互いに応援する
2.立ち止まっている人がいると、足をつっている人がいると声をかける
3.道を譲ったり、譲られたりする

簡単にいうと、人と人のコミュニケーションが真っ当に成立している感じです。知らない人同士ですが、相手のことを常に意識しながら、何か問題があったら助けましょう、というスタンスがあり、自己完結で終わっている人が少ない感じがしました。私も20kmのなかの序盤の8kmくらいで足がつってしまい、一時ストップしていたのですが、みんな大丈夫ですかという態度とともに、実際に1/3人くらいの人は声をかけて来てくれました。そういえば、以前違うトレイルランに参加して足をつった時は、足を伸ばすのを手伝ってくれた人もいました。

どういう社会、コミュニティであれ、こういった互いを気遣い合う文化は素敵だなと感じます。

ということで、なぜトレイルランに参加するのか、と聞かれたら、走り終わった後の達成感は勿論ですが、

1.自己内省の機会をもらい煩悩を捨て
2.森林浴のシャワーを浴びることでさらに浄化され
3.暖かい人との触れ合いで暖かい気持ちになる

トレイルランには、こんなことが詰まっているのではないかと感じています。

ちなみに、大会公式記録が出ましたが、棄権しなかった選手のなかで、正真正銘のビリッケツでした。。。次回はもう少し走れるようにトレーニングを積みたいと思います。

Credit
文章:Teppei Kobayashi
写真:Teppei Kobayashi (*i phone 7 plus)

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