東大の科類別特徴(文科三類編)

天才と(東大基準での)落ちこぼれが混在するカオスな科類である。正直、知り合いがそこまで多くはないためイメージで語る部分もあるがご容赦いただきたい。
上位層に関しては、文一トップ層と比肩する天才が存在する。彼らの多くは歴史や文学マニアであり、本気で文三を狙ってくる。特に拘りがない文二生とは大きな差である。
その他は東大にどうしても進学したい一方で、浪人しているためもしくは浪人を回避したいため、文三を選択している学生が多い。英語や社会は問題ないが、数学が致命的に出来ない学生も多く存在する。

出身母体であるが、あまり首都圏やその他地域の進学校出身の方は多くない。公立出身のメンバーやTier2進学校出身の方も結構な割合でいるイメージだ。
最近では文三と文一・二の合格最低点が変わらなくなってきていると聞く。筆者が受験した当時は明確な差があったと記憶している。受験の合格最低点等を見てもあまり違いは分からないのだが、東大実践・東大オープンなどの冠系模試を受ければその違いは顕著であった。
東大文一でB判定であっても東大文三では冊子掲載ということもあった。
仮説でしかないが、おそらく採点基準が文一と文三では結構違っており、文一の方が幾分か採点が厳しいため合格最低点だけで見るとそこまで差がないように感じるのだと思う。(今はどうか分からない)
文学部の就職実績が昔と比べて良化しているという話は聞かないので、近年合格最低点が殆ど変わらなくなってしまったという事実は腑に落ちないところがある。
何ならジョブ型が進むにつれてこれらの進路は今後さらに厳しくなっていく可能性もあると思うのだが。


前期教養時代の話にはなってしまうが、女子の割合がかなり高く、語学によってはクラスの半分程度を占めることもある。女子が多いとクラスの団結力は強くなるので、文化祭などで一番盛り上がっていることが多い。
インカレサークルで見かけることは多くない。背景としては、上記で挙げた通りクラスに女子が多いことから、そこで十分に満ち足りているのかもしれないし、インカレに入ると東大女子からの視線が厳しくなるというのも影響しているのかもしれない。
ただ一番大きな要因はその進学振り分けの厳しさにあると考える。前述した通りあくまで妥協先として文三を選択している学生が多いため、進学振り分けで法学部や経済学部、後期教養学部への進学を希望する学生が多い一方で、それらの進学先は文三からは非常に高い点数を要求されるため、苛烈な点数獲得競争が存在し、サークル活動を行う余裕がないことが影響している可能性が高い。
上記を踏まえるとコミュニティーは文一、文二に比較して限定されやすいのかもしれないが、男子にとっては(女子にとっても)将来的に稼いでくれる有望な配偶者を見つけることが出来る進路とも言えるかもしれない。ちなみに文一・文二ではこれは期待できない。そもそもクラスに5~6人くらいしか女子がいない上、関係も希薄になりがちであるからだ。また彼女たちはかなりバリキャリ志向が強いので、学生時代はその辺りの男子学生は相手にしないかもしれない。クラスのメンバーの多くはインカレサークルでできた彼女と学生時代は付き合っていた印象である。この辺りには明るくないためわかる人は教えてほしい。

就職先であるが、文学部や教育学部であっても問題なく大企業に進んでいる学生が多い。ただやはり法学部や経済学部と比較するとその進路は限定されると考える。
外銀や日系金融機関の金融専門職に就職することは難しいかもしれない。金融専門職の中で唯一可能性があるとすれば投資銀行部門のみであり、ここでもあくまで少数派に留まると思う。マーケット部門や資産運用部門、アクチュアリー等に就職したものを見たことは一度もない。
ただそれ以外の就職先に関しては、他学部に決定的に劣後するわけではないと思うので結局は個人によると思う。
一点だけ補足するとやはり学生時代に学んだことは業務では活きないので、専門性が何もない文系総合職になってしまいがちであるということである。これを回避するために学生時代に公認会計士を取得し、監査法人に入った知り合いもいた。賢明な判断である。
法学部や経済学部と違って官庁ではない市役所や都庁に入る方も多いイメージである。大学職員になる方も多い。元々地方出身のメンバーが多いのでそうなりやすいのかもしれない。首都圏に住み、疲弊しながら都心の大企業で働くよりも自分が生まれ育った地方の役所で働くというのは一つの賢い選択肢なのかもしれない。(東大でなくても入れたよねというツッコみは勿論あるのだが)