【書評】『モノが売れない時代の「繁盛」のつくり方 ―新しいマーケットを生み出す「顧客一体化戦略」―』 2018/3/9 佐藤 勝人 (著)同文舘出版

ずっとnoteをどう使おうかと悩んでおりましたが、ビジネス視点で[テレビ・映画・書籍]に対して放談していく場としてみます。
初回はTechWave https://techwave.jp のマスキンこと編集長 増田真樹さんに薦められた、サトーカメラ株式会社 代表取締役専務の佐藤 勝人さんの著書『モノが売れない時代の「繁盛」のつくり方』の書評です。

著者の紹介、およびサトーカメラさんの現状はWikiで読んでください。
公式 http://www.satocame.com/
Wiki https://goo.gl/3D4fV1
日経ビジネスオンライン https://goo.gl/HlZYK3
TEchWave https://goo.gl/xM9JzW

前述の日経ビジネスオンラインのキャッチをそのままお借りすると

”家電量販激戦区の栃木県にあって、圧倒的強さを誇るカメラ店チェーンがある。県内カメラ販売シェアは17年連続首位。市場全体が縮小する中で粗利率は44%を誇る。一見、無駄と非効率な経営戦略が利益を生む。孤高のカメラ店の不思議な経営を丸裸にする。(2016/03)”

私はセールスの指導を20年やってきて、自身でも大事にしてる販売論がある。
その"軸"に触れる、一節が開始50p程度で出てきた。

" (巨大ECで安く買えたお客様に)
「おお!それは安かったですね。でも使ってみてどうでしたか?1人で使いこなせます?明日撮影教室がありますけど、いらっしゃいませんか?」"

こんな攻め方が出来る販売員が、何人いることでしょう。。。
僕は思わず膝を叩いて、ビンゴ!と叫んでしまった。(笑

大事にしてる"軸"とは[価値の提案]なのです。
物の価値とは決して値段だけではない
・販売員の実体験
・まだ見ぬ活用法
こういった事は原価のかからない利益の取れる工夫をこらした販売手法なのです。
また、地域に根を張るとはこう言う事であり、同社の強さを表してる一文でした。

当社のTANRENではクラウドをただ販売するだけに限らず、代表である私自身が
(コンサルと呼ぶにはおこがましいので。。。)アドバイザリーを引き受けて
教育を伴走支援するケースがあります。

大手ではない、地方の小売店舗経営のシーンにおいて毎度愚痴の様に聞かされるのは
・値段が巨大ECに負ける
・大手家電量販店を相手に戦えない
・そもそもお客様に来店いただけない
という事です。

そういった言葉を日常聞くシーンがあれば、この本は最も重要な羅針盤になると思います。

著書の中で大半の解説に用いられているのが
[マズローの人の欲求5段階※]です。
ご存知ない方は、先行して理解しておくと著者の思考に"一体化"すると思います。

"第一段階 生理的欲求
 →生きるための食べ物が欲しい
第二段階 安全の欲求
 →安全な暮らしがしたい
第三段階 帰属の欲求
 →仲間が欲しい
第四段階 尊厳の欲求
 →他人に認められたい
第五段階 自己実現の欲求
 →知らないことを知りたい"

※自己実現理論 https://goo.gl/cH0eTl
アメリカの心理学者アブラハム・マズローが、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する」と仮定し、人間の欲求を5段階の階層で理論化

【ヒト・モノ・カネ】
中小企業として、また地に根付く起業家として
如何にして、勝ち続けるか?
其の為には顧客が、メーカーが、従業員が、どういった欲求を求めているかを
正確に把握する必要があると説かれています。

マズローは通常三角形で描かれてますが、著者は
マスの欲求が第三[帰属の欲求]、第四[尊厳の欲求]まで上がってきており
五角形になっているのではないかと考えています。
大手チェーンストアが第一、第二で頭打ちになっている場合
中小企業が勝つチャンスは、ここだといえます。

お客様の変化をつぶさにみつめ、健在化されたニーズではなく
潜在ニーズを探り、新しい商品やサービスを創造していくことで、勝つ方法を紹介されていました。

※同社、アソシエイト募集ページより

軽くネットで検索すると、同店の販売員(アソシエイトと呼ぶらしい)が
超がつくほど緩い事がわかるでしょう。
茶髪も、金髪も、タトゥーも、ピアスの店員も居る。

人材確保・育成に悩む販売店は事実多い。
同店が上記のような個性的なメンバーに求めている事は
シンプルにして
ただ一つ

顧客と一体化する事。

本書ではそのビジョンに対して
基本的な思考方法、スキルとして求める事、管理手法、会議の方法まで
幅広く活きたノウハウが得られる。

結果、接客時に不快に感じないか?への評価は
「全然。うちの息子と話してるみたいで楽しいわ。」
となっている。

ただ売る、あるいは買うだけの一方向の関係性は、ネット通販で賄える。
圧倒的な価値提案の結果として、アソシエイト達の接客が上回ったのでしょう。
故に、マイナスと感じず、従業員とお客様がまさに"一体化する現象"を引き起こしたのでしょう。

サトーカメラさんの信念が実った瞬間であり、今の強さを物語ってる箇所でした。

※20年前の販売員時代

いやはや、20年前の販売現場を思い出す。

私は某量販店の売り場にHELP入った際、
2時間かけて全売り場行脚などお付き合いするので
「持ち場を離れた、専門外領域まで手を出す」
などを理由に量販店MGから、叱られた記憶があります。

無論、業務効率、生産性を考えれば
それはそれで当然で、当時は甘んじて反省し
「あーなんて効率が悪いことをしたのか」
と20代前半では、そのまま謝罪などしたものです。

時代が変わり、巨大ECが完全に市場を席巻した今
どれだけの人が鍛錬を重ね、逆に顧客視点の接客が出来ているでしょうか?
親子3代にわたって、指名をもらえる販売員が何人いるでしょうか?

あの当時、深層心理では
「責任は持つから、お客様が満足するまでトコトンお付き合い差し上げてください!」
という言葉が、MGから欲しかった言葉だったのだろうと。。。感じます。


佐藤 勝人 の モノが売れない時代の「繁盛」のつくり方
—新しいマーケットを生み出す「顧客一体化戦略」—
Amazon  http://amzn.to/2FzyjYj



この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

4

佐藤勝彦

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。