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「テレビ面白くない」って言ってる人、6月4日放送の「しくじり先生」を見てもそれ言えますか?

私はテレビが大好きです。
今でも最低2時間は見てると思います(録画も含め)。
ただ、特にネット業界にいると、テレビ見ないという人が本当に多い。
テレビを持ってないという人すらいます。
理由を聞くと「テレビ面白くないから」って言うんですね。

え、それ、番組見て言ってる?

別にテレビ持ってないことやテレビを見ないこと自体を批判するつもりはありません。
それにテレビ番組がすべて面白いとも思いません。
これだけエンタメやコンテンツ等の情報が増えた世の中です。
情報を絞ろうとするのは当然の動きでしょう。
でも、それ本当にいろんなテレビ番組を見て「面白くない」って言っているんですか?
そこは結構怪しいなぁと感じる人が多いんですよね。
そういう人がテレビを見ないことは、むしろ可能性を潰してしまっている気がしてしまうんです。


「しくじり先生」が面白すぎる


私の好きな番組の1つに「しくじり先生」というものがあります。

▼番組公式ページ
http://www.tv-asahi.co.jp/shikujiri/

知らない方のために説明をすると、何かしら「しくじり」をした有名人の方が、その「しくじり」が何故起きたのかを説明し、本当はどうすべきだったかという教訓を語るという番組です。
授業のように進み、番組出演者は生徒として教科書を読み進めながら、その"講義"を聞きます。

世の中、成功談が本になったりネットでも記事で語られることが多いですが、失敗から学ぶことも本来たくさんあります。
それをテレビ番組で実現したのが「しくじり先生」です。
これはなかなか画期的だなと。着眼点が本当に素晴らしい。

6月4日の「しくじり先生」が最高すぎた件

その「しくじり先生」のフォーマットを、うまく学校の授業と紐付けた「しくじり偉人伝」というコーナーも素晴らしい。


これは有名人の失敗談ではなく、過去の偉人の失敗談から学ぶという形式で、オリエンタルラジオのあっちゃんがそれを語ります。


元々の「しくじり先生」有名人に失敗談を語ってもらうわけですが、有名人だって人です。恥をかきたくありません。
なので人気番組にもかかわらず、オファーをした有名人のうち9割には断られるそうです。

冨澤:定例会議が週に1回あるんですが、それにディレクター、プロデューサー、作家、リサーチャーなど、総勢約30~40名のスタッフが集まります。それで、それぞれの立場から案を出してもらって、その案が成立するかしないか話し合ったり、次回に持ち越して調べてみたり、という感じです。ただまぁ、先生役のキャスティングが難しくて……。そもそもNGになる前提なので、とにかく案はいくつも出しておくんです。

樅野:まぁ、出演を依頼すると9割方は断られますね。

えっ! 9割!?

冨澤:まぁそのぐらいのイメージ、っていう感じですね(苦笑)
http://team-work.jp/feature/shikujiri.html

制作者側の苦労が伺えますが、「しくじり偉人伝」だと、歴史上の人物なのでこの交渉のコストがなくなります。
でも、歴史の授業なんて誰も聞きたくない。
そのため、みんなが知らないような歴史上の偉人の「実は知らない失敗談」を見つけなければいけないわけです。


このコンテンツ発掘の能力が、このコーナー、ずば抜けているんです。


で、今回特に語りたいのが2017年6月4日放送の「ピタゴラス」を取り上げた会。

▼自分のミスを認めることができず人生を終わらせてしまったピタゴラス
http://www.tv-asahi.co.jp/shikujiri/nakata/0010/

みなさんは下記のことを知っていましたか?

・ピタゴラスが数々の奇跡を起こし、その結果教団を作ったこと。
・ピタゴラスの定理は、実はピタゴラス1人で見つけたわけではないこと。
・ピタゴラスが死んだ原因が「ピタゴラスの定理」だった。

たぶん知らない人多いんじゃないでしょうか。
そういった話をオリエンタルラジオのあっちゃんが軽妙に話すわけです。
これがまぁ面白い。
あっちゃん、塾講師やったらたぶん金持ちになれるよ、マジ。


「しくじり偉人伝」は、日本を復活させるくらいのポテンシャルがある


ピタゴラスのしくじりについての概要は下記のとおりです。

ピタゴラスは20年間世界を周りながら科学を学び、人々の前で科学を使った「魔法」を起こし、人々をひきつけ、教団を作った。
その教団の信義は「世界は美しい数字(整数や分数)でできている」というもの。
5年もの歳月をかけて入教者の選抜し、知能の高い教団員を厳選した。
その教団員とともに研究を重ね、「ピタゴラスの定理」を見つけた。
そこで「美しい数字」ではない「√2」の存在がわかってしまう(辺の長さが1の二等辺直角三角形の斜辺が√2なので)
それにより教団員が不信感を募らせ、最終的にピタゴラスは教団員に殺される。


そしてあっちゃんはこの話を通して
・ピタゴラスはミスを認めるべきであった。
・(科学といった)大きな力をもつものには、大きな責任が伴う。
といった教訓を話すわけです。

深い。深すぎる。
こういったことができていない人、今多いですよね?
でもそれは、2500年前から繰り返されている「しくじり」なわけです。
そう考えると、人間の愚かさや、歴史は繰り返すという事実すらも学ぶことができます。

そして最後に
・"魔法"は今科学として解明され、勉強できる環境がある。
・"魔法"によってピタゴラスは自分の願い=夢を叶えたことは事実。
・夢をかなえるために勉強はあるんだ。
・書物で書かれた"魔法"を学び、新たな魔法を生み出そう
と言って締めます。


実際は番組見てほしいですが、これ見終わった後、めっちゃ勉強したくなりました。
勉強をする意味……子供に聞かれた時、なかなか答えられない大人は多いのではないでしょうか。
それを「夢をかなえるために勉強をする」と教えられる……そういう人が一部の人だけでも伝わるだけで、日本の知力はかなり向上するのではないでしょうか。
そして、日本が復活するのでは……そんなことを夢想してしまうほどに番組を見て震えました。


そんな大事なメッセージをこれだけの大衆に伝えられるのがテレビというメディアであり、テレビ番組というコンテンツです。
そのパワーを知らずに、テレビ番組を見ないのは本当にもったいないと思うんですよ。
ネットだとなかなかこれだけダイナミックなことはできない。
今回、本当に感服しました。


『ネットを捨てよテレビを見よう』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9B%B8%E3%82%92%E6%8D%A8%E3%81%A6%E3%82%88%E7%94%BA%E3%81%B8%E5%87%BA%E3%82%88%E3%81%86

(2017/6/5 20:31 更新)
オンラインで見られるようになってました!
ぜひご覧いただけると!
http://tver.jp/episode/30518795/

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