"マレーシアの大学卒”は日本の就活に通じるか。

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みんなが知りたくてしょうがない?今回は勉強のその先の話、就職について先輩に聞いてきました!マレーシアの大学卒であることは有利?不利?就活に向けてどうやって準備すればいい?そんな就活のあれこれについてこの記事にぎゅっと詰め込みました!


(Interview&Text by Tenco)
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大学や大学院の先には就活がある。マレーシアの大学というメジャーではない留学先で、誰もがぼんやりと思っていることは就職についてではないだろうか。卒業生も数えるほどしかいない中で、まだ日本人留学生の進路のあり方は確立されていない。

日本人留学生の中には「マレーシアの大学って珍しいから、人事の目に留まるんじゃない?自分たちは英語話せるし、多文化の中で生きてきて、イスラム教についても知ってるし、アピールできるポイントなんてたくさんあるから就活なんて余裕じゃない?」という考えが広がっている。

そんな幻想を今回インタビューした学生は壊してくれた。

「日系企業とマレーシアの大学は就活においての相性はかなり悪い。特に大手の日系に関しては自分の場合は全て落ちた。最終的に一番自分の経験を認めてくれて相性が良かった外資系企業の内定を承諾することにした。」

今学期でマレーシアの私立大学を卒業するTさんだ。大学で優秀な成績を修めたTさんだが、就活中にエントリーした会社は日系企業を中心に100社にも及び、そのうちの日系大手の7社には最終面接で落とされたという。

「まず、海外大学生向けの採用においてマレーシアの大学の優先順位はかなり低い。特に日系大手企業は学生の能力や実力よりも体面や企業内の学閥を気にする傾向があるから尚更。さらに言えば、日本の有名大学の多くは就職課以外にもその大学にOB訪問可能な社会人の先輩やリクルーターなども多くついて、就職のサポートが整ってる。そういった大学出身の学生と競い合うのはかなり大変だった。」

Tさん曰く就活はマッチング。日系の場合は如何に社風や体面といった企業文化に合うか、外資系の場合は如何に志望する職種や部署で活躍できる能力や経験を身に着けているか。
そして、就職活動をするおいて、企業が日本人留学生に注目する部分は

『高校の名前』
『志望先に関連する資格』
『インターンなどをはじめとする課外活動の経験』

以上の3つである。

「まずは高校の名前。企業は大学の名前だけでなく高校がどれだけの進学校だったどうかも見てる。2つ目は資格。大学の学部で学ぶ内容は玉石混交であるため、人事が比較し辛く能力をアピールしにくい。しかし、資格であれば学んで身に着けた内容が一律であり、人事も一目で能力を判断できる。行きたい業界に通じる資格をどのくらい持っているかが重要視される。特に会社の経営の動きを数値で理解できるように簿記の資格をとっておくのは職種や自分の学部を問わず大事だと思った。簿記2級くらいあって英語を話せたらそこまで有名な大学出身じゃなくてもかなり強い。英語の資格はTOEIC。英語の資格は他にもTOEFLやIELTSなどもあるが、企業の殆どは社員の英語力を判断する際に細かく数値化しやすいTOEICで英語の力を判断している。そして最後はインターン先のネームバリュー。インターン先が大手であればあるほど就活に強い。」

特に最後のインターン先はかなり重要になってくる。Tさんはこのインターン先のネームバリューのおかげで内定をもらえたといっても過言ではないという。実際の就活においては、マレーシアの大学をアピールするのではなく、マレーシアでBIG4と呼ばれる世界四大会計事務所の1つで長期インターンをして自己研鑽を積んだというアピールをした。そして海外の大手企業でインターンをするには大学での成績が重要になってくる。

「GPA(アメリカ式の大学の成績を数値化したもの)が少なくとも3.0以上ないと大手外資企業でのインターンは厳しい。だから大学での勉強もしっかりとやらないといけない。就職の時も、日系企業ではあまりGPAは見られないけれども外資を目指すのであればGPAは欠かせない要素になってくる。当然就活の準備も大切ではあるけれども、それ以前に勉強もやらないと元の子もない。」

日系に行くのであれば資格や経験を持ちながらマレーシアよりも就職における環境が圧倒的に整った日本の大学生たちと戦わなければならない。一方で外資にいくのであれば大学の成績や、志望先の仕事内容に関連するインターン経験が必須になってくる。Tさんは後輩に対し、まずは外資へ挑戦することをおすすめしている。

「外資のほうが体面を気にせず語学力といった即戦力を求めるため、自分たちにマッチングする可能性が高い。それに仮に本命が日系だったとしても自分に内定があったほうが気分的にも楽だと思う。」

とはいえだ。ここまでしてもマレーシアの留学生が日本で就職するのはかなり難しい。マレーシアという留学先はメジャーではなく、英語力という側面でもアメリカやイギリスに行った留学生たちに比べたら低い印象を受ける。Tさんが提案したのは”今すぐ動け”だ。

「就活解禁の半年前や卒業1年前頃から就活の準備しようっていう人が多いけれど、俺からしたら遅すぎる。1年や2年の夏休みの段階で日本で自分の希望の業界か第1希望の企業でサマーインターンをするべきだ。それをしなかったら、まず第1希望の企業からは内定はもらえないと思った方が良い。大手企業のインターンは学年不問の企業が多いから、早いうちから挑戦してみて損はないと思う。その企業に就職せずに別の企業の選考を受けたとしても『ああ、この人はこの大手企業でインターンをしていたんだ。』っていうアピールポイントになるから。」

ただし、並大抵の学生では大手企業でのインターンすら手に入らない。そこで必要になってくるのがその前段階でそこに見合う経験を積むことだ。例えばITの大手でインターンをしたいのであればIT関連のベンチャーでインターンをする、ビジネスコンテストで優勝するなどなにかしらのキャッチーな経験を身に着けることだ。特に多くのマレーシアの学部は3年制であり、日本の大学生に比べて時間もない。それに、例え経験を積みアピールが成功してエントリーシートが通ったとしても、その後に待つSPIや玉手箱といった筆記試験やGDやケース面接といった様々なタイプの面接に万全な体制で臨まなければ企業から落とされることは明白だ。したがって、今から就活の準備を始めないと就活本番で苦しむ留学生が目に見えるとTさんは力説する。

「英語を話せるだけじゃアピールポイントにはならない。企業からしたら英語なんか話せるよりも有名な大学出身の日本人を採ったほうが汎用が効くからよっぽどいいと思ってる。だからマレーシアに来てる留学生たちは『今すぐに動くべき』。かと言っても、最初は何をしたらいいか分からないと思うから、留学という機会を活かして、多文化の中で勉学に励みながら、遊びや日常生活を通して、自分が将来やりたいことや、やるべきことを始めに見つけてみたらいいと思う。留学後の夢や目標が見つかれば、今何をするべきか自然と見えてくるから。ただ率直なことを言えば、『良い企業で良い給料を貰いながら良い経験』を積みたいなら、殆ど遊ぶ時間はないと思った方がいいかなー」

マレーシアに来たことで就活に有利になると考えてる人は多いが、実際は全く逆で日本の就活に自らを合わせる場合、かなり困難な道を選んでしまったことになる。今回の記事のタイトルは『"マレーシアの大学卒”は日本の就活に通じるか。』だが、その答えは限りなくノーに近い。しかし、早いうちからの準備と経験、そして適切な企業へアピールし、マッチングすることで初めて”マレーシアの大学卒”は有効になるのだ。

-------------------------------------------------------------------------------マレーシア日本人学生会(JSAM)はマレーシアに留学する日本人学生たちが、マレーシア留学の価値を最大限に高める活動を行っています。サイトはこちらまで。

JSAMの活動にご興味がある方はmalaysia.jsa@gmail.comまでご連絡ください。
今回インタビューさせていただいたTさんのインターン先であるBIG4。ローカルの学生の間でも人気のある企業群であり、インターンに対する競争倍率も高い会計事務所ですが、この記事を見て就活に対する危機意識を持ち会計やそれに伴うコンサルティングといった分野で自己研鑽に励みたいと思うマレーシア正規留学生に対しインターンシップのプレースメントの門戸を開いています。詳細を知りたい方はJSAMのメールアドレスに是非連絡してみてください。また、留学生の中で就活に臨まれる方や就活に関して関心がある方に対しても、適宜相談にのることができるので、希望のある方は連絡してみてください。

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