若く20代から駄菓子屋を二十年近くやってたんで、やめたところで何もない、手に職がない。貯蓄もない。

やめてから気づいたんだけど、駄菓子屋をやってたおかげで人より秀でた事もなく、浦島太郎ほどじゃなくても、世間一般の常識にもそんなに馴染んで来なかった。ただずっと貧乏だっただけだな。金銭感覚も10円からが長年スタートだったんでなんか世間の大人と比べておかしい。

やめたらやめたで儲けなかったからやめたのでしょう、それわかりますわかります、やらなくても私わかりますよと同情されるばかりで、そりゃこんなのお互いそう言うしかないですよねって笑うしかない話に相成り、45になった自分がまたスゴロクのスタートに立ってるとこを見られてるみたいでなんか恥ずかしい、、

恥ずかしいのは我慢すれば俺自身の事だしどうでもいいのだけど、実際その俺が、

これじゃどうにもなんないので、なんだかんだ、俺自身が図々しく自分で自身に困ってしまったというのか、

俺の二十年はどんなもんだったんだろう。

思い出ばかりは沢山あるなと他人と競ってみたところで、実際手元に残ってたのは、駄菓子屋の頃に持ってたカキ氷機くらい。

これがあったかーと、駄菓子屋やめる時に捨てなくて良かったと、綺麗にして今年の夏からまた新しい店で使わせてもらいました。

かき氷250円。「いちごメロンブルーハワイにレモンにヨーグルトにマンゴー味、練乳足したら＋50円になります」とこの夏なんども言ってたなー。

ありがとう。

だけど、夏が終わるとこれも使えないって事になる、

次は何をやろうと一週間位悩んでみたいんだけど、部屋の掃除してたら「たこ焼機」が出てきた。

これは、

７、８年前、こっち東日本で言えば震災の後、開店当時子供だった子が、もはや大人になってて、震災で世間も暗いし、暗いのはやだし、タコパーでもしようかって持って来てくれたタコ焼機だ。んで、数人でその日の夕方夜と集まってたこ焼を食べた事があったんだけど、震災からすぐの事だったかもな、んなこともあったなーと思ったら、これを今度、この秋に使ってみようかなと思った。これも大掃除の時に捨ててなくて良かった。

粉を測って入れる

卵も入れる

水をいれてかき混ぜる

本だしもちょっと足してみる。

あげ玉、塩こんぶ、紅生姜を用意しました。

具は駄菓子でいいや、元駄菓子屋だし、

８年前も色んな駄菓子を使って、あれは合う、これは合わないとやった記憶がある。何が美味しかったかは忘れてるなー。なんだったろ。

ベビースター

キャベツ太郎によっちゃんイカ

チーかまに

カルパス

青のりと鰹節を振って、ソースにマヨネーズ

出来た、

たべた。うまいのかうまくないのかそれぞれの駄菓子で好みわかれるかな、それより熱くてダシがうまい。

ついでに、みせのカウンターにたこ焼ブースを作った。ここで明日から焼こう。

「駄菓子焼き」とか、

適当な名前つけて明日から売ろう。いや明日は仲いい人達とタコパーするんでまず食べてもらおう。

大黒さまも置いてみた、ラジオも置いてみた。

んで駄菓子屋の時の常連が久々に来たら、時間ある？タコ焼きくわない？と言おう。彼らもだいたい軒並み大人になってて、俺よりも忙しいのだ。

とりあえずやってみよう。

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