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【100g未満】4インチドローン Tooth pick機の制作

経緯

新しく改正された航空法により、100g以上のドローンは規制対象となりました。この改正により、機体が100gを超える場合は、DIPS2.0に機体登録を行い、リモートIDを取り付ける必要があります。しかしながら、航空法に縛られることなくドローンを飛ばしたいという場合もあるでしょう。

「ドローン」と聞くと、通常はDJIのような空撮機を連想するかもしれませんが、今回この記事で取り上げるのはFPVドローンと呼ばれるもので、ゴーグルに映し出された一人称視点の映像を通じて飛行を行います。

FPVドローンは、プロペラのサイズによって3インチや5インチドローンと呼ばれ、それぞれ重さも異なります。例えば、プロペラが5インチ以上の機体は、ほとんどが100gを超えてしまいます。一方で、3インチの機体は100gを超えるかどうかが微妙なところです。4インチの場合、100gを超えるものが多く存在します。

現在、航空法に縛られることなくFPVドローンを飛ばす場合、3インチサイズまでのドローンが最適な選択肢と言えます。ただし、できるだけ大きな機体を飛ばしたいというのが私の本音であり、そのためには、3インチよりも大きい4インチのFPVドローンで100g未満を目指すのはどうかと考えたのが初まりです。

パーツ構成

はじめに4インチサイズのドローンで100g未満の重量を目指すために、パーツの構成を考える必要があります。私の目標は、Acroモードで飛ばせることであり、高度なGPSを使用した飛行は求めていません。

【パーツリスト】
フレーム:自作
FC:Happymodel crazybee F4プロV3.0
ESC:FC内蔵
モーター:BetaFPV 1105 5000KV ブラシレスモーター
プロペラ:Gemfan Floppy Proppy F4019
カメラ:Caddx Ant
受信機:FC内蔵(Frsky)
バッテリー:BETAFPV 350mAh 2S リポバッテリー

ドローンを飛ばすために最低限必要なパーツは、フレーム、ESC、フライトコントローラー、モーター、プロペラ、バッテリーです。これらのパーツを軽量化することで、重量を節約することができます。必要なパーツはAliexpressで購入し、軽量化を図るためフレームは自作することにしました。

フレーム制作

フレームを制作するにあたり参考にしたのは「PickleBig4」で、このフレームはtoothpickタイプで、カーボンの厚さが4mmで重さは17gと一般的な4インチサイズのフレームに比べてシンプルかつ軽量であることが特徴です。

フレームの素材はカーボンを想定しており、3DCADソフトを使用してモデルを制作した後、業者にカーボンの切り出しを依頼します。今回はAutodeskの3DCADソフト「Fusion 360」を使用して制作しました。

対角ホイールベース160mm、アームの太さ6mm、フレームの厚み3mm
バッテリーをシリコンゴムで固定できる仕様
2本のM2ネジでモーターを固定できるように

サンプルを3Dプリンターで出力した後、問題がなければ.dxf形式で書き出します。その後、カーボンラボ.jpに発注します。カーボンラボ.jpでは、入金後約2週間で商品が手元に届きます。

組み立て

大まかなパーツ構成は既に決まっているため、後は組み立てるだけです。モーターをフライトコントローラーに半田付けした後、ネジなどを使用して部品をしっかり固定していきます。

モーターのケーブルはLEDモジュールと別途購入した28AWGワイヤーで延長
モーターとFCをM2ネジに取り付け
別に制作したキャノピーを取り付け
バッテリー込みで83.5g
※テスト段階のためVTXは取り外しています。

最後に

組み立て完了後はBetaFlightPID等の調整をします。今回は容量の少ない2セルバッテリーでの制作でしたが、構成を工夫すれば3セルバッテリーでも4インチ機が組めるかもしれません。フレームやパーツ構成などにはまだ改善の余地がありそうですので、今後より工夫していきたいと考えています。


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