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教室掲示✖️学級経営

 みなさんのクラスの教室掲示はどんな感じですか?

今回は、教室掲示×学級経営=?

について、考えていきたいと思います。
 私は、現在東京の世田谷区で小学校の教員をしています。それ以前は15年間保育士をしていた経歴があります。保育園で働いていたこともあり、クラスの掲示物(環境)の大切さについて、先輩方から教えていただいたり、研修にも足を運び学んだりした経緯から、教室の掲示には、こだわりを持ってやっています。
 勿論、掲示に時間を費やし過ぎて時間外労働になってしまうのも違います。また、掲示物に教育的効果はどれだけあるのか、様々な疑問や意見があるのは、理解したうえでお話します。
 しかし、私は、子どもたちが毎日来て、一日の大半を過ごす場所(教室)をよりよいものにしたいという考えです。これから、そのちょっとしたこだわりの教室掲示をご紹介します。

教室掲示のテーマ
1  自己肯定感爆上がり
2  努力の結晶のみえる化
3  季節感を感じる

【季節感を感じる】
 これは、教室内に季節感を感じられるような装飾をするということです。前職が保育士ということもあり、壁面装飾と言えば、やはり幼稚園や保育園のイメージです。一歩園舎に足を踏み入れると、至るところに様々なかわいい壁面装飾が広がっていて、子ども達は大喜びします。一年間通う教室に“四季”を取り入れ、子どもたちが目にするところに、季節を感じられるようものを装飾し、日々の生活に潤いを与えます。
 小学校では幼稚園と同じようにはいかないので、簡単に四季を感じられるようにしています。
 桜やタンポポ、すすきなどの季節の自然物を一輪活けたり、季節感のある絵本をブックスタンドで飾ったり、手ぬぐいを使った装飾もやってみたり、いずれも簡単でおすすめです。ちょっとした工夫で子どもたちが装飾を通して季節毎の事象や行事に興味を持ってくれればと思い続けています。
 他にも、“歳時記”を通して、児童に日本の伝統の文化や風習などについても話すことがあります。興味のある方はこちらも、覗いてみてください!



【努力の結晶のみえる化】
 これは、皆さんも教室で、国語や算数、社会などの学習過程を貼り出している方もいると思います。私も単元によって国語の物語の場面や算数の公式などを掲示します。一年間通して、掲示している物もあります。努力の結晶を可視化できる掲示です。
 例えば、計算メーターなるものを貼り出しています。これは、単に算数の教科書の問題、プリント、計算ドリル等の問題の解いてきた数を表しています。単元ごとに更新をしていますが、一年間でおおよそ、6,000問以上なることもあり、子どもたちは、年間でそんなにたくさんの問題を解いていることに驚きつつも、6,000問を解いたという実績が自信に繋がっています。「塵も積もれば山となる」ということわざも実感させることもでき、まさしく努力の結晶の可視化だと思っています。
 また、「ノートの達人」「シン・ノートの達人」というノートのまとめ方や工夫、見やすさなどが上手な児童のノートを掲示しています。ここで気を付けていることは、きれいにノートを仕上げていることも大切ですが、目的がそこにだけに偏重しないようにしています。ノートをきれいに仕上げてはいても、学習したことが頭に入っていなければ、本末転倒ですものね。


【自己肯定感爆上がり】
 私が、掲示で一番力をいれているのが、掲示物で“自己肯定感”を高めることです。これを聞いて、掲示でなぜ自己肯定感が高めれるか疑問に感じたと思います。根拠をお示しますと、教育評論家の親野智可等さんが家族写真を毎日見ているうちに、「お兄ちゃん、優しいな」「わたしたち兄弟姉妹は仲がいいな」と思えるようになるので、家族の写真もたくさん張ってくださいとお話されていました。家族みんなで仲よく一緒に写っているなどの写真を見ているうちに、「わたしは家族みんなに大切にされている。愛されている。わたしもみんなのことが大好きだよ」という気持ちが育ってきて、親や家族の愛情を実感できるようになるのです。親や家族の愛情を実感できている子は、誰に対しても優しい気持ちで接することができるようになりますし、勉強でも運動でも頑張るエネルギーが湧いてきます。
 この原理をクラスの掲示に応用しています。普段の授業の様子や行事(運動会や遠足等)の写真を掲示しています。自分ひとりで作成するのは、大変なので私のクラスには「クリエイティブ係」という一緒に作成してくれる当番を作って、できるだけ時間を省いて負担のならないように進めています。
 この他にも、自尊心を高められるような仕掛けを施しています。席替えをする度に、隣だった児童の素敵なところを書いてそれをまとめて貼り出したり、クラスのいいところをアンケートにして書いてもらい(データ上)それらを、テキストマイニングで表現し、掲示したりしています。

 以上のように、自分の実践を書き連ねてきましたが、毎回意識していることがあります。それは、自己満足に陥らないように、だれの、なんのための掲示なのかを考えながら進めることです。
つい、掲示することが目的化していましがちですが、掲示することにより児童にとってどんなメリットや還元があるのかを考慮しなくてはならないと思っています。


     教室掲示×学級経営=Happy☆


最後まで読んでくださりありがとうございます!
マッキー(西牧雅有)

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