詰将棋解答選手権振り返り(第一ラウンド)

詰将棋解答選手権に初出場して、幸運なことに5位に入ることができた。一言で言うと良い順位で嬉しかった反面、悔しさもかなりあった。(その理由は読んでいけば多分書いてるはず)
さて、時間は選手権当日に遡り第一ラウンド開始の合図が鳴り響く。

問題用紙をひっくり返し、第一ラウンド90分の格闘が始まる。過去問だと1問目は5分以内で解けることが大半だったので、今回も1問目は瞬殺してやろうと問題を睨む。

1問目

初手は63飛一択だと思ったが、(というのも74玉とした形が、開き王手の形になり、いかにもそれっぽい)念の為、まず53飛が詰まないことを確認した。63飛に74玉と桂を取られるから桂は何のために置いてあるんだろうと頭によぎるが、桂がないと53飛で簡単なことに気づき、まぁ初手は99パーセント63飛だなとどうでもいい保険を付ける。←(時間の無駄)  もう解答用紙に記入する音が周りから聞こえさすがに焦ってくる。63飛、74玉、83銀、同龍まではなんとなくそれっぽいと思って進めてみるが、よくわからない。とりあえず自分も解けた雰囲気を出そうとそのあたりまでを解答用紙に記入してみる。色々考えたが正解に辿り着けず気づけば5分以上平気で経ってる。なんかぬまりそうな予感がしたから、とりあえず2問目に突入。

2問目

うーん。初手は43馬しかないな。で、65銀が質駒になってるからたぶん34に中合いするんだろう、までは一瞬で見えた。歩とか中合いしたとして、25銀、27玉、38金、同玉、65馬で詰むなー。じゃあ38に効かせる香合いかなぁー。みたいに一つずつ考えていってたら結構すんなり解けた。かなり綺麗に詰んだからたぶんあってるでしょと思って3問目に入る。

3問目

あーwこれは考えにくそう。けど、盤上の駒少ないし、あと1時間以上残ってるからこれは時間かけてでも確実に取りたい。初手は33角しかなさそう。33角、52玉、85角、あっまた中合いか笑笑74に中合いする駒の候補主を探してたら香か銀しかないことに気づく。どっちもぱっと見筋が見えなかったから仕方なく香から調べることにした。香が簡単に詰むことにまあまあ時間を要して、銀合いを調べる。ここで、74香合いのときは同角、53玉、52角成で詰んだから、じゃあ銀合いのときは52角成でない可能性が高いなと思い、(精密な作品は変化と同じ手順にはなりにくい)45桂から54銀の筋を発見できら無事に詰ますことに成功。よく覚えてないが、あと50分は残ってたはず。ここで一旦1問目に戻るか4問目に進むかの究極の選択に悩まされるが、4問目を見たら、そんなに難しそうには見えなかったのでとりあえず先に進むことにした。

4問目

27金、25玉まではそれしかないと思ったが全く詰まないように見える。他の初手も考えては見たけど全く詰まない。首を傾げていたら27金、25玉、47馬を発見。どちらのと金で取るのかに少し悩み、同と直、17桂、14玉、41馬、24玉まで進めてみる。その次の51馬を発見するまでに若干時間がかかってしまったが、発見できたあとはある程度すんなり最後まで行けた気がする。残り30分くらい。5問目がみるからにやばそうだったから急いで1問目に戻る。

1問目

解答用紙に63飛、74玉、83銀、同龍まで書いているのを確認していたら、1問目で部分点を稼ごうとしている自分に腹立ちを覚えてしまったので、丁寧に解答を消す。さて仕切り直しと、一旦午後の紅茶を飲む。その後問題を見つめると不思議なことにすぐに5手目の86桂を思いついた。そのあとはすんなり詰んで急いで解答用紙に記入する。変化に不利感ある手順が含まれているがたまたま一瞬で見えた。(まさかこの問題10点中3点しか取れないなんてこの時には考えてもいなかった模様)
残り時間20分くらいあり、4問解けたことに安堵し、再び午後の紅茶を挟み、5問目を見る。(過去問は大体8問か9問解けることが多かったから今回も第一ラウンドで4問は解けてほっとしていた)5問目はさすがに20分では厳しすぎる気がしたから、部分点稼ぎの旅に出る。

5問目

部分点は四手ごとに一点つけられる仕組み。この問題は見るからにやばそうだから1点か2点を稼ごうと決意。初手は37銀しかなさそう。同銀か19玉しかないが、野生の勘で19玉、28銀、同玉(正解手順)までを解答用紙にとりあえず記入する。その後を読まずにとりあえず2手目同銀の変化を考え出す。なぜか、同銀に対し、38金が秒で見えてしまう。あれ、こんな妙手絶対正解手順でしょ、って思い、途中まで書いてた解答を消して書き直す。38金以下の変化を残り時間で色々と考えるもよくわからずに第一ラウンド終了。野生の勘のままだと一点取れてたが、38金が見えてしまったせいで惜しくも一点を逃す。
第一ラウンド終了後、1問目のラスト三手を(下図)93飛成、52角、94竜とミスしていることに気づく。(93飛成は74金で逃れているから83に成るのが正着)

1問目途中図

収束が見えた時に確認もせずすぐに解答用紙に書いちゃったせいで、83に成るって発想すらなかった。というわけで、第一ラウンドは3問正解+一問目の部分点で33点と思いきや、なぜか32点。4問目が9点しか入ってない。おそらく記入ミスで引かれたんだろう。がっかり。これはもう第二ラウンドで挽回しないと上位に食い込むことは無理だと確信し、一旦昼休憩。休憩中にSNSを見てたら、自分が全体で6位にいることが判明。ミスってはいけないはずのミスをいくつかしてるから絶対に現状上位ではないと思っていたからかなりびっくりした。

書くのに疲れたから第二ラウンドはまた書きます。読んでいただきありがとうございました。

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