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#28 その住まいで大丈夫ですか?

ちきりんさんのコチラの配信はお聞きになられましたか?

「老いた時の家」についてのお話しで、実にリアルなお話をしてくださっていますが、私は実体験に即した別視点から「その家で大丈夫ですか?」という事を書きたいと思います。

50代で両親が建てた木造二階建てに数ヶ月前まで「居住していました」。間取りは、1階に各人の個室とトイレ、2階にリビング・水回り・浴室・トイレです。両親とも80代ですが、幸い足腰に問題がなく階段の昇り降りができます。逆に言えば、階段の昇り降りで、足腰の衰えを遅らせることができたのかもしれません。尚、認知症で要介護4の父は、数ヶ月前、幸い歩行ができるうちに介護施設に入居が出来、ホッとしています。

「居住していました」としたのは、数ヶ月前、念願だったマンションの一室への転居をいたしました。

ちきりんさんのリノベの書籍が発売された時期に、乳癌の手術を受け、更に放射線治療と抗癌剤治療を受けました。入院は手術時のみで、他は通院です。抗癌剤治療は複数回に渡って受けますが、回を重ねるごとに体力が低下します。ご存じのように色々な副作用の症状が出ますが、私は貧血がありました。健康で普通に生活していると気にもなりませんが、血液は酸素を全身に運んでくれています。極度に貧血になると、酸素が不足して歩行や階段の昇り降りでも息切れします。また、肋間神経痛の症状があり、息切れしながら歩行することで、深い呼吸をすることになると、肺が膨らんで肋間神経痛に響きます。

抗癌剤治療が終えると徐々に体力は回復しますし、5年経った今では健康的に日常生活を送れています。その治療中の体験に合わせて、リノベの書籍を読んだ事で、これから歳を重ねる事を考えると、上下移動の無い家に暮らしたい欲が強くなりました。

健康面以外の2点でも、2階建て・戸建の居住は私は無理と思うことがありました。

1つ目は、住居周りの整備です。母はガーデニングとまではいきませんが、庭いじりが大好きで、苗木を購入しては植え替えをするなどして植物を育てていました。その母も80代半ばに差し掛かり、体力的にも認知的にも手入れが難しくなってきました。残念ながら、私は、植木の世話に全く関心が無いことから、代わって手入れすることは、どうしても避けたい事でした。

二つ目に、上下移動の多さに辟易してきました。特に治療後に復職して以降、朝の身支度など、何回も上下することに時間の無駄を強く感じるようになりました。

それと別枠でもうひとつ。実家は水回りが2階のため、洗濯機や冷蔵庫が2階です。30年前に家を建てた頃や、それ以降しばらくは特に大きな問題には感じませんでしたが、ここ10年ほどでしょうか?冷蔵庫などの大型家電を2階へ運ぶ費用が高くなっています。数年前に冷蔵庫を買い替えましたが、母曰く、年齢的にもこれが最後の買い替えだから、という事で購入を決めました。

あくまでも、私の場合という1事例に過ぎませんが、住まいを新たに構えようとしている方は、「将来」のことも視野に入れると良いかもしれません。



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