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X100FとACROSで楽しむ光と影(1)

フォトプロジェクト4日目の写真です。今回は、構図について思ったところを書いて、普段どんな考えで撮っているか整理してみました。(2)に続きます。


⒈毎日変わる光と影の表情

当たり前な話ですが、同じ場所で同じような時間帯で写真を撮っていると目新しいものが無いように感じてしまうもの。私はそんな時は特に、光と陰に注目します。そうすると、昨日と違う、いつもと違う光と影の表情に気づきます。

二の丸史跡庭園近く。

石垣に差し込んでくる西陽も、1日として同じ光はないと感じます。その日の天気や曇り具合、太陽の軌跡も違います。また、目には入っていたけれど、その日に目に入ってくる影もあります。

石垣と影の形、葉っぱと空

⒉西陽が瓦に乗っている瞬間

刻々と移動する太陽が地上に照らしながら作り出す光と影は、よくよくみると違いがあります。特に、いつもよく見ている建築物に対して降り注ぐ光に注視すると、ハイライトとシャドウの表情が見るたびに変わります。その瞬間の表情に美しさを感じたりもします。

二の丸史跡庭園近く

瓦に乗ってくる西陽のハイライト、それをX100Fのファインダー越しに見ると、よりその日の光の具合を掴める気がします。この日は雲も適度に出ていて、瓦の一直線と、瓦に乗っかっている西陽、遠くに見える空と雲、木々を、ミニマルにとらえてみました。

ミニマルに

⒊ハイライトとシャドウの境い目

空から降り注ぐ西陽、屋根に乗ったハイライト、路面を照らす光、そこに通りがかる人の影。屋根と瓦の少し角張ったフォルムと対比的な木々の丸いフォルム、屋根の下はシャドウになり、路面は西陽に照らされて明るくなり。こういう、対照的なハイライトとシャドウ、フォルムが一枚の写真に入ってくる構図が大好きです。

ハイライトとシャドウ、その境い目

⒋地域猫さんの歓迎を受ける

前に登った際に近づいてきて、触らせてくれた地域猫さんが、今日も近づいてきました。エサをくれる人と勘違いしているだけかもしれません。いつもエサをもらう時間帯のようです。この写真も手前の猫が近づこうとしている表情と、遠くから振り返る猫が西陽に照らされ、対照的な表情と動作をしていて、好きな一枚です。

近づくネコと遠ざかるネコ

この一枚の後、撫でさせてくれました。

⒌視点を変えて見える光と影の表情

この日は西陽が、松山城に登る道によく差し込んできてました。いつもは通りすぎるシダですが、西陽がよく照らしているなと思い、視点を低くして、撮ってみました。

シダに降り注ぐ西陽

この時も、あくまで主体は光にしたいので、シダを写しつつも、西陽がキラーんとする角度を探して。

⒍のびる影と遠くに広がる景色

お城に登ってくると、この日もちらほら観光客の方の姿がありました。西陽と手前の松、遠方に見える瀬戸内海が綺麗だなとカメラを構えていたら、海外からこられた様子の方々が通り過ぎる瞬間に、小さな坂を下る時に手を横に広げて無邪気な様子で小走りされていました。

観光客の姿

松山城山頂広場は、気持ちいい空気と光が溢れた場所です、特に晴れの日は。

⒎石垣と影、ハイライト側

松山城山頂広場は門や石垣などで、写真に自然とフレームやシンメトリーを取り入れて構図を決められる、いい場所です、個人的にですが。↓の瞬間も、まず門がフレームになっている中、空と松が見える好きな場所です。そして、手前の門の方はシャドウ側になり、ハイライト側の石垣と道にカップルがちょうど通り過ぎ、ハイライトとシャドウの世界で別のドラマが起きている瞬間です。

松と石垣とカップル

松を写真の中心に据えて、光に照らされた石垣の表情が残る中、まさにハイライト側からシャドウ側に子供が入ろうとする瞬間です。奥側の子供を抱えた方は奥の別の門に向かう中、手前の子供は違う門から出ようとする、対照的な姿が一枚に入りました。

松と石垣と親子

⒏リードラインと逆光

西陽が奥側の建物に隠れきれない瞬間、門をくぐり抜けていく2人組の姿、そして左右の石垣がリードラインになって見る人の視線を先に誘導する構図です。

石段と西陽と人と。

↓こちらは上の写真の逆側から撮った一枚。
門がフレームになり、門の奥にある光がフレームの中のフレームになり、そこにちょうど人のシルエットが入る瞬間を撮りました。フレーム内フレームは見る人の視線をそちらに誘導できる、撮っていて楽しい構図です。

門の外と内の境い目

⑴はここまでです。⑵はこちら↓

今回のフォトプロジェクトをマガジンにしました。


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