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Eテレ音楽番組ディレクターとDJによる新時代AI音楽教育論

AIってなんか漠然と怖い。ロボっぽい。まあ、あんまし自分とは関係なかろう。そう思ってた。少なくとも先週まで。真剣に考えたこともなかったというのが正直なところかな。しかし、僕は気づいてしまった。iPhoneにかなり身近なAIがしかも何人も入ってることに。

僕たちのiPhoneの中にはデフォルトで10人くらいの超うまいドラマーがいる。変な言い方だけど、個性豊かなAIドラマーがいるのだ。GarageBandというアプリ。そこに、「ドラマー」というインターフェースがあり、それを使えば簡単にフレーズが打ちこめてしまう。つーか、AIドラマーが叩いてくれる。

↑春が来たに合わせて複数のAIドラマーがフレーズを生成する動画

先週末、僕とDJのアボカズヒロ氏が講師となってGarageBandの触り方のワークショップを行ったのだが、これのメインテーマがAIドラマーと遊ぼう、みたいなことになった。正直思ったよりだいぶ早くAIについて真剣に考えるタイミングきたなと思った。

「デズはさ、ハイハットの感じカッコいいよね」「いや、モーリスはさ、間がやばいくて大人だよ。」「ローガンは古臭いとも言えるけど、これはスタジアムでも盛り上がるやつじゃない?」などと、ワークショップではAIを友達みたいに考えながら、和やかに進んだ。

そんな中、相方のアボカズヒロが言った。「やばい音楽というのは実は人にとってヤバいのではなく、自分がヤバイと感じるツボを探してるのだ」と。こりゃすごい。いろんなAIにフレーズを指示することで、本当に好きなものは何なのか、自分自身に問いかけてる。

多くの人は音楽はゼロからイチを作ることだと考えてきたように思う。それも大事なクリエイティビティ。だけど、これからの時代、無限をイチに絞り込む力もとても大事なクリエイティビティ。なんで好きか、なんでヤバイかを言えたらもっといい。

昨日訃報を知ったアフリカ音楽の研究者、僕の大尊敬する塚田健一先生はこう言った「アフリカ人に楽しくなさそうに演奏する人はいない。オーケストラの人は楽しそう、とういより真剣だよね。テクノロジーが発達すると、もう一度音楽はただただ楽しいものになるかもしれない」

見切り発車でスタートした我らがdirectionsの『渋谷ストリートクラフターズ』この後どうなっていくか、めちゃくちゃ楽しみになってきた。最先端の教育って最先端の遊びなのかもしれない。

https://directions.jp/company/news/shibuyastreetcrafters01/


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