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【差別話法】菅官房長官 2018年10月1日午前 記者会見

玉城デニー氏の圧勝に終わった沖縄県知事選挙。菅官房長官は選挙期間中に自公が擁立した佐喜真淳氏の応援のために沖縄入りし、携帯電話料金4割削減などの公約(後に撤回)を掲げ、佐喜真氏を支援していた。
本記事では、選挙から一夜を明けて沖縄県知事選挙の結果に関する質問が集中した10月1日午前の記者会見での質疑応答を取り上げ、菅長官の姿勢を「時間」に着目して分析する。

✳︎当日の会見は首相官邸HP(下記URL)より参照可能
http://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201810/1_a.html

質問時間と回答時間の差分

この日の会見で長官は、13分間ほどかけて計9人の記者からの質問に回答している。上のグラフは、9人の記者が1質問にかけた平均秒数、その回答に菅長官がかけた平均秒数である。
7人の記者は質問にかけた時間より多くの時間をかけた回答を得ているのに対し、朝日新聞記者と東京新聞・望月記者の2名のみは質問時間よりも回答時間が少ないことが読み取れる。

司会者からの注意回数

上のグラフは平均質問時間に加えて、質問途中に司会者である内閣府職員(総理大臣官邸報道室長)の上村秀紀氏が「質問は簡潔に」「結論をお願いします」などと注意した回数を示している。
なぜかたった1人の記者が3回も注意を受けている。東京新聞・望月記者だ。
確かに他の記者が概ね10秒前後で質問している中、この日の望月記者の質問時間は23秒と長めではあるが、それより長い26.5秒の質問をした記者や、ほとんど同じ19秒の質問をした記者は不問である。望月記者だけを注意する上村秀紀氏の行為は不可解だ。

各記者の質問内容

上の表は各記者の質問ごとの詳細である。
この日は望月記者以外であっても「ある質問」をすると5秒以下の大変短い回答しか得られないという特徴が見られた。

その質問は新沖縄県知事・玉城デニー氏との政府としての会談予定について。

菅長官は「調整の上、会談する」と大変短く回答しているが、この「調整」には大変長い時間がかかるのではないだろうか。

東京新聞 望月記者の質疑内容

他8記者と比較して、質問よりも短い回答しか得られず、他にも質問時間が長い記者もいるのにたった一人だけ司会者から注意を受ける東京新聞・望月記者。
沖縄県知事選挙結果に関する全2問の質疑内容を以下に書き起こした。

まず、1問目は質問に全く答えていない。
次の2問目は32秒と珍しく長い時間をかけて回答しているが、その中身はこれまでの経緯の説明が大半を占めており、「沖縄の基地負担に向けた議論の必要性」という質問には何ら答えていない

また、司会の上村秀紀氏は1問目の開始わずか10秒で「質問は簡潔に」と注意を始め、計3回も質問を妨害

そして、望月記者が孤軍奮闘する中、同席している記者クラブの記者たちは、この状況をただ黙認している。

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更新履歴

2018/10/1 23:45公開

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