3月25日新宿_人数試算_第2版_

【人数試算】2018年3月25日緊急新宿大街宣

デモの参加人数を正確に数えることは非常に困難であり、主催者発表の数字、警察発表の数字、メディア発表の数字に10倍以上の隔たりがある場合もあります。
そこで、Jacob's Method(1960年代にカリフォルニア大学Herbert Jacobs教授が考案した群集の人数を数える手法。詳細はリンク先参照)を参考に、「参加者がいる面積」×「混雑度に応じた単位面積当たり人数」を計算し、「街宣時と通常時の差分」をとることで、3月25日の緊急新宿大街宣の参加人数を試算しました。

主催者とメディアで参加人数に26倍以上の開き

今回は発表者によって、人数に26倍以上の開きが出ました。
どちらが正しいのでしょうか?

 主催者発表:8000人
 共同通信記事(下記画像):300人

結論として筆者の試算結果では、主催者発表の8000人が実態に近いと考えています。

街宣時の群集の計算過程

当日は新宿伊勢丹前の歩行者天国の長方形エリア(縦20m × 横85m)が人でギッシリと埋め尽くされました。
この面積に対して、株式会社ベクトル総研が定義する群集密度を参考に、周囲の人との接触が避けられないほどに混雑している場合の理論値( 1㎡あたり5人)を乗じて、街宣時の人数(8500人)を算出しました。

<マルイ側歩道から伊勢丹方向の当日写真>(撮影:Jun.I)

<新宿3丁目交差点からマルイ方向の当日写真>(撮影:Jun.I)

通常時の群集の計算過程

しかし、街宣時の8500人にはデモ参加者以外の一般通行者も含まれます。そこで、通常時の通行人の人数を試算します。
歩道の面積(幅4m × 長さ85m ×2列)に自由に通り抜けできる程度の人混みの理論値(1㎡あたり0.8人)を乗じて、通常時の人数(544人)を算出します。
そして、街宣時(8500人)と通常時(544人)の差分をとることで、7956人という結論に至ります。後述の留意点を踏まえると、やはり主催発表の8000人は実態に近いと考えられます。

<マルイ側歩道から伊勢丹方向の当日写真>(撮影:Jun.I)


<新宿3丁目交差点からマルイ方向の当日写真>(撮影:Jun.I)

留意点

・この試算結果は合計値ではなく、ある時点の値である。早めに帰った人、遅くに来た人、途中に少しだけ参加した人は含まれないため、実際はさらに大勢が参加していた可能性がある
・面積や混雑度は当日に筆者が目視で確認。twitterで #0325緊急新宿大街宣 で検索すれば、多数の証拠画像を確認できる
・Jacob's Methodが定義する群集密度ごとの値は大柄なアメリカ人を基準としており、小柄な日本人の人数試算に用いると試算人数が少なくなる可能性が強い。そのため、株式会社ベクトル総研が定義する値を採用した

2021年4月をもって、noteの更新を取りやめました。 現在はtheLetterで情報発信しているので、よろしければ登録をお願いします。 https://juninukai.theletter.jp/