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「2019展望」 【歴史奉行通信】第三十四号

いよいよ正月気分も抜けてくる時期ですが、
皆様はいかにお過ごしですか。

平成最後の年でもある2019年、
これまで以上に読者の皆様に
ご満足いただける作品を届けるべく、
私もせいいっぱい頑張ります。

それでは今夜も
伊東潤メールマガジン
「歴史奉行通信」第三十四号を
お届けいたします。

〓〓今週の歴史奉行通信目次〓〓〓〓〓〓〓

1. 正月休みー小田原ヒルトンにて

2. 2019年の新作と
文庫の発売予定一挙公開

3. 2019年の挑戦と
第一回伊東潤アワード募集のお知らせ

4. 伊東潤Q&Aコーナー

5. お知らせ奉行通信

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1. 正月休みー小田原ヒルトンにて

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今年の正月休み(1/6-7)は
家族と家内の両親を連れ、
ヒルトン小田原リゾート&スパに
行ってきました。
久方ぶりの骨休めです。

小田原ヒルトンは
二人の子供が小さい頃から
毎年行っていたので、
思い出深いものがあります。

今は兄が21、妹が18なので、
家族旅行には行きたがらないのですが、
今回は家内の父が
大きな手術をする直前ということで
来てくれました。

家内の両親も含めて六人という
大所帯の旅行となりましたが、
もう子供も大きいので、
一人でゆっくりする時間を持てました。

たまに仕事を離れてリラックスし、
バーデゾーン(水着着用の露天風呂)で
「根府川の防塁」を眺めながら(苦笑)、
今年の戦略を練るのもいいものです。

さて、今回は
2019年の第2号ということなので、
次の項からは
メルマガ読者様だけに2019年の新作と
文庫の発売予定をお知らせします。

これは予定ですので、
諸事情から発刊時期が変更されることも
ありますのでご承知おき下さい。

作品名のハッシュタグなどをつけて
SNSなどで話題を盛り上げていただければ
幸いです。

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2. 2019年の新作と
文庫の発売予定一挙公開

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さて、以下が2019年の
ラインナップになります。

【新作】==========

・『真実の航跡』
(集英社)2019/03

・『家康謀殺』
(角川書店)2019/06

・『潮待ちの宿』
(文藝春秋) 2019/09

・『茶聖』
(幻冬舎) 2019/12
(2020/01の可能性あり)

【文庫】 ==========

・『吹けよ風、呼べよ嵐』
(祥伝社)2019/04
解説:乃至政彦さん

・『横浜1963』
(文藝春秋)2019/07
解説:未定

『敗者烈伝』
(実業之日本社)2019/11
解説:未定

こうして見ると、
2019年もバラエティに富んだ
作品群を送り出せると思います。

では、新作だけですが、
個々の作品を簡単に説明していきます。

◼︎『真実の航跡』

皆さんは、BC級戦犯のほとんどが
無実の罪を着せられ、
連合国軍の恨みを晴らすために
処刑されたと思っているのでは
ないでしょうか。

しかし最近の調査結果によると、
BC級戦犯の何割かは
間違いなく戦争犯罪を行っており、
彼らが冤罪を主張する論点の多くは
「やったか、やらなかったか」
ではなく、
「上官の命令があったか、なかったか」
です。

そうした裁判の実態はともかくとして、
私がこの作品を通じて伝えたかったのは、
真実を追求することの大切さであり、
結果が望むものにならないと分かっていても、
真実を伝えていく努力を
怠ってはならないということです。

ぜひこの機会に、
本書を通じてBC級戦犯事件について
関心を持っていただき、
その中で繰り広げられた
壮絶な人間ドラマと
向き合ってほしいと思います。

これも日本人が歩んできた道の一つなのです。

◼︎『家康謀殺』(連作短編集)

この作品集は2013年に
山田風太郎賞を受賞して以来、
毎年一作ずつ
「野生時代」に掲載してきた
短編を集めたものです。
それゆえ、初期に書いていた
「男シリーズ」のテイストを
濃厚に受け継いだものとなっています。

内容的には、
桶狭間合戦から大坂の陣までの
戦国時代の主要事件や合戦を網羅し、
その実際を新解釈で暴くという
伊東潤の集大成的戦国短編集です。

新たな歴史解釈や
ストーリーテリングの妙を
お楽しみいただけるのはもちろん、
ほろ苦い哀愁を漂わせた
連作短編集となりました。

タイトルと内容は以下のようになります。

============

第一話『雑説扱い難く候』 
桶狭間合戦・越前一向一揆

第二話『上意に候』
小牧・長久手の戦い・秀次事件

第三話『狙撃者』
文禄・慶長の役

第四話『陥穽』 
関ヶ原合戦

第五話『家康謀殺』(表題作) 
大坂の陣前夜

第六話『大忠の男』 
大坂の陣

============

ボーナストラックとして電子書籍だけに、
『ルシファー・ストーン』という
伝奇浪漫的短編を加えています。

◼︎『潮待ちの宿』

一転して、伊東潤の描く
世話物連作短編集の登場です。
狙いはずばり『御宿かわせみ』! 

備中国(岡山県)の笠岡を舞台にし、
幕末から明治にかけて、
力強く生き抜いた一人の女性の物語です。

この作品は、
『触書の男』
『追跡者』
『迎え船』
『石切りの島』
『切り放ち』
『紅色の折り鶴』
の六編から成っており、
そのどれもが
「待つ」ということをテーマとしています。

というのも江戸時代、
笠岡は北前船などの寄港地として
賑わっており、
海が荒れることの多い満ち潮の時は潮待ちし、
引き潮になってから出港する
という習慣があったからです。

執筆のきっかけは文藝春秋の担当から、
「伊東さんは自分では気づいていないけれど、
世話物が向いている」
と勧められていたことと、
たまたま笠岡出身の友人と話した折、
笠岡が「潮待ちの港」だと
知ったことがきっかけでした。
伊東潤の新境地をお楽しみ下さい。

◼︎『茶聖』

いよいよ連載時から話題となっていた
『茶聖』の登場です。

この作品は15の地方新聞と夕刊フジに
約一年間にわたって掲載された大長編です。
まずは連載前の梗概をお読み下さい。

【梗概】
茶の湯という
安土桃山時代を代表する文化を完成させ、
それを普遍的なものとして、
日本人の中に定着させた千利休。

彼は一個の芸術家にとどまらず、
一つの時代を創り出した
プロデューサーだった。

茶の湯が、
能、連歌、書画、奏楽といった
ライバル文化を圧倒し、
武士たちを魅了した理由は
どこにあったのか。

同時に利休は何を目指し、
何を企んでいたのか。
秀吉とはいかなる関係で、
いかなる確執が生まれていったのか。
これまで曖昧模糊としていた
利休の内面と死の真実に、
『天下人の茶』の伊東潤が挑む。

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3. 2019年の挑戦と
第一回伊東潤アワード募集のお知らせ

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以上が2019刊行予定の作品群となります。

2018年は作品的に飛躍の年でしたが、
2019年はさらに大きな飛躍を
遂げたいと考えています。

今年は、従来からの強みである
「斬新な歴史解釈」
「ストーリーテリング力」に
「感情の奔流」を、
さらにハイレベルで融合した作品を
送り出していくつもりです。

年を取ったからといって、
新境地の開拓や
新たな挑戦を怠るわけにはいきません。
常に「イノベーション」を意識し、
「自分の強みを生かせる新分野」に
挑戦していけば必ず成長していけます。

「イノベーション」に大切なのは、
実は「熟練」です。
この「熟練」をエンジンにして
新境地を開いていけると信じています。

さて、皆様の今年の挑戦は何ですか。

私のメルマガの感想を
SNSに上げていただくと同時に、
よろしければ皆様の
「今年の挑戦」をお聞かせ下さい。
尚、アップいただく際は
「#歴史奉行通信」
「#伊東潤メルマガ」
のハッシュタグをつけてください。

伊東潤のメルマガ
「歴史奉行通信」は、
読者の方々の意見を取り入れながら
内容を変えていきます。

ご意見やご希望、
また質問もどんどんお寄せ下さい。
http://fcew36.asp.cuenote.jp/c/bhlvaadS4sqQwsbE
メールの場合はこちらへ
info@corkagency.com

伊東潤のファンのための
Facebookグループ、
「評定衆(ひょうじょうしゅう)」も
メンバーが増えています。
ファン同士の会話を楽しみたい方や、
ニュースをいち早く知りたい方は、
是非こちらよりご参加ください。
私も不定期で登場します。
http://fcew36.asp.cuenote.jp/c/bhlvaadS4sqQwsbF

また、ファンの皆様の企画にて
「第一回伊東潤アワード」を開催中です。
伊東潤作品の中であなたが好きな
フレーズを是非ご応募ください。
次回の読書会で発表予定です。
伊東潤本人が審査し、選出された方には
サイン本を進呈いたします。

ご応募はこちらから↓
(*締め切り:1/23)
http://fcew36.asp.cuenote.jp/c/bhlvaadS4sqQwsbG

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4. 伊東潤Q&Aコーナー

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最後に質問コーナーです。

Q.
平成の時代も後少しで終わってしまいますが、
「平成の時代を、漢字一文字で表す」
と何でしょうか?
その理由も教えて下さい!
( 稲葉の白ウサギ 様)

A.
「濁(だく)」
意味は「乱れ穢れていること」。

濁世という言葉がありますが、
平成は国内外を問わず
人間の穢れが噴出した時代でした。

それでも国内では、
徐々に団塊の世代は力を失っていき、
高い理想を持った若者の時代になるので、
次の時代、水は次第に澄んでいくでしょう。
しかし国外に目を向けると、
まだまだ濁世は続きます。

大国間のエゴイズムのぶつかり合いが
エスカレートしていくのは必然で、
これまでにないほどの
混乱を生むでしょう。

新しい元号は、ズバリ

「和光」と予想します。

喜ぶのはとんかつ屋だけかもしれませんが…。
(伊東潤)

***************

いつもご質問をはじめ、
ご意見、感想をいただき
有難うございます。

インタラクティブを心がけている
伊東潤のメルマガでは、
皆さまからの質問に最大限にお答えします。
是非お気軽に以下のリンクより
お送りください。
http://fcew36.asp.cuenote.jp/c/bhlvaadS4sqQwsbH

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5.お知らせ奉行通信
新刊情報 / 読書会 / その他

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【新刊情報】

☆『歴史作家の城めぐり』(プレジデント社)
<お城のガイド本>好評発売中!

【特典付電子版いよいよ明日1/17発売】
紙本の35城収録に対し、
電子書籍版では11城
(浄福寺城・石垣山城・小机城
忍城・岩付城・関宿城
足利氏館・石神城・若神子城
戸石城・田中城)を追加、
46城を完全収録!

紙本の一部カラーに対し、
電子版では46城すべてをカラーで掲載!
詳細は伊東潤のHP「恐々謹言」の作品ページをご覧下さい。
http://fcew36.asp.cuenote.jp/c/bhlvaadS4sqQwsbI
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http://fcew36.asp.cuenote.jp/c/bhlvaadS4sqQwsbJ

☆『天下人の茶』文庫版(文藝春秋)
好評発売中!
絢爛豪華たる安土桃山文化の
主座をしめていた茶の湯。
その文化を創出した男・千利休と
現世の支配者となった
豊臣秀吉との相克は、
利休が秀吉に切腹を命じられた
ことによって終わりを告げた。
果たしてこの争いの裏には
何が隠されていたのか――。
作品情報はこちら
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☆『男たちの船出』(光文社)
好評発売中!
感動必至──魂を込めた渾身の長編時代小説。
詳細は伊東潤のHP「恐々謹言」の作品ページをご覧下さい。
http://fcew36.asp.cuenote.jp/c/bhlvaadS4sqQwsbM
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また、cakesでは『男たちの船出』を
好評連載中。
毎週火・木更新でなんと全文掲載!

まだの方は是非こちらもチェックください。
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【読書会・主催イベント情報】
現在予定している、
読書会および主催イベント情報一覧です。

2019年
2/2(土)
第13回「伊東潤の読書会」は
『天下人の茶』が題材。
詳細・参加申し込みはこちらから
http://fcew36.asp.cuenote.jp/c/bhlvaadS4sqQwsbP

4月
第14回「伊東潤の読書会」は
連作短編集『家康謀殺』の
プレビュー読書会を予定

5月
第2回「城めぐりオフ会」
『武田家滅亡』1泊2日ツアーを計画中。
一日目 : 新府城・武田八幡宮・躑躅ヶ崎居館・甲府城・恵林寺(宿泊は石和温泉)
二日目 : 勝沼氏館・天目山方面(大善寺・四郎作古戦場・鳥居畑古戦場・景徳院・栖雲寺)

6月
第15回「伊東潤の読書会」は
『潮待ちの宿』の
プレビュー読書会を予定

8月
第16回「伊東潤の読書会」は
『茶聖』の
プレビュー読書会を予定

9月 7日
第3回「城めぐりオフ会」講演会
&山中城見学ツアー at 三島
10:30から三島市民文化会館で開催される
伊東の講演「山中城と北条氏の城」(無料)の後、
路線バスで山中城に行き、
見学ツアーを開催します(小雨決行)。
大雨の場合は昼から懇親会を予定。

【TV / ラジオ出演情報】
NHKラジオのレギュラー放送は、
いつも通りあります。
私の担当は土曜日で隔週です。
だいたい朝の7:30から始まります。
今は第二と第四土曜になります。
「マイあさラジオ」
http://fcew36.asp.cuenote.jp/c/bhlvaadS4sqQwsbQ

AR(拡張現実)を駆使した作品を
生み出すクリエイターとして知られる、
川田十夢さんの新番組
『デバッグ・トゥ・ザ・フューチャー』
(dTV)
に伊東潤がゲストとして登場します。
伊東の出演は2月下旬の予定です。

【メルマガバックナンバー】
伊東潤の魅力がたっぷり詰まったメルマガ
「歴史奉行通信」。
途中からご登録いただいた方や
「読み逃した!」という方に向けて、
バックナンバーが読める仕組みを作りました。
以下の伊東潤のnoteのサイトより
バックナンバーの購読が可能になります(*一部有料)。
一回ずつアップしていきますので、
お楽しみに。
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