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【備忘録】オイル

ムナポケsub produce 2022
演劇公演「オイル」
2022/5/21-5/22
なゆた浜北 なゆたホール
1回券(一般)1,800円、(大学生以下)1,200円
2回券(一般)3,000円、(大学生以下)2,000円

【Cast.A】
飯塚茜(M)
晴(演劇ユニットデッグデッグアー)

MINORI
狐野トシノリ(演劇ユニットFOX WORKS)
まりーな(M)
石牧孟(演劇集団浜松キッド)

永縄みゆき(M)
える(劇団把゚夢)
ユーダイン(Youtuber)

コバルト
伊藤康寛
大内ケンシロウ(M)(劇団tips)
Naoki
※()内は所属団体、(M)はムナポケ、()なし無所属・フリーで活動
公式Twitter@munapoketoul

わたしは、上記Cast.Aかつ今作の大楽を観劇しました。
ムナポケさん観るの、めちゃくちゃ久しぶりだった気がする。なゆた浜北も2回目とかかも。たぶん、おそらく。

ムナポケさんに抱いていた印象違うことなく、パワフルなステージでした。野田好きとしては、あー、この演出家は野田好きなんだなぁ。と強く思うなどしました。

サブプロデュースということで、演出家は普段ムナポケ演出の永井さんではなく、三浦さん。以前拝見した(コロナ禍よりも、ずっと以前)のが永井さんの作品が三浦さんの作品か、はたまた御二方のものどちらも観たのか、記憶が朧気で大変申し訳なく思うと共に、ムナポケッツの皆さまの揺らがない地力に感嘆しました。

わたし、WOWOWで観てるんですよNODA・MAPのオイル。動画版というか、生の舞台じゃない(そもそも初演から随分たってから観た気がする。初演2001年だもんな。わたし中学生とかだもんな。)のに、やっぱり鬼気迫るものがあり、生で観ていたら客席で発狂するかも。みたいな気持ちになったんだよなぁ。
で、ムナポケさんのオイル、どういうテイストでやるのかなぁ。って楽しみにしてきたんです。

で、冒頭に戻る、と。
あー、この演出家は野田秀樹好きなんだなぁ。

野田愛が感じられるからこその、セリフのワードの立て方や重さ、軽さが巧妙。緩急とかもだけど、戯曲の理解度というか、自分への落とし込みかな、そういうのが確立した上での上演って感じ。あと、舞台装置にも愛を感じた。あ、これ!みたいな。なんだろ。隠れミッキー探す気持ちかな。いや全然隠れてないけども!(笑)みたいな。
2年前に上演予定だった今作、2022年の今だからこそ観るべき、みたいな内容というかチョイスだよなぁ。野田の執念か?いや、演出家の野田愛に野田の魂が応えたのか……(野田さんはまだまだ現役ですが)


ただ、野田愛が感じられるからこその、会場の構造との齟齬が気になって。
おそらく、なゆた浜北なゆたホールは、多目的ホールなんだろうな。で、多目的ホールは無目的ホール。どんなものにも適さない。
つまり、生声の演劇だろうが、マイク使おうが、合唱だろうが、合奏だろうが、音の反響が酷い。
今回、野田脚本ならではの【言葉】に比重がある。つまり、なんと発語しているか【文字】を伝えるのが最重要だと、わたしは観ながら感じたのですが、どうやら創り手の皆さんは【言葉】の【文字】を伝えるのではなく【音≒音量】を伝えることに比重があったな。と。

もちろん、どちらがいいとか悪いとかはない。あくまでわたしの感じ方と感想なので。
わたしは【文字≒言葉】だと思うけど【音≒言葉】も普通の解釈だし。伝わらなきゃならんってのは、どちらの解釈でも共通だし。

で、この無目的ホール(なゆたホールに限らず)は、ホールごとに音の届き方の特性が違う。
めちゃくちゃ音を吸うところ。不要なまでに響くところ。前方と後方で音が変わるところ。などなど。

会場の音の質によって、お客さんが拾える音が変わってくる。つまり、聞き取れるセリフが変わってくる。
今回、セリフがきちんと聞き取れたのが、冒頭のキャスト欄(M)のみ記載の方々。つまり、純正(?)ムナポケッツの皆さん。発語の仕方がボリュームも発声法も、反響を割と計算されている感じがする。客演の皆さんは、演技の善し悪しに関わらず(この場合の善し悪しは単純にわたしの好み)、そこかしこに反響による影響でまったく聞き取れないセリフがあった。

と、いうことは、演出家はおそらく会場のつくりより、自身の表現したいことを優先したのかな。と言うのが感想。

なんか、偉そうに見えるかも知れないけど、最近学んだことをアウトプットしつつ感想を書いてるので、気を悪くしないでください。
あと、保身みたいに感じる方も多いかもしれませんが、あくまでこれは『わたしの感想』です。観てきたものが気に入らなかったら感想なんて書かないし、分析もしない。
わたしが好きだと感じたのは何故か。
わたしが引っかかっているものは何か。
を考えながら書いているので。
感想は強制するものでもないし、読んだ相手に強要するものでもない。脳みその整理整頓作業なので。
芸術ってさ、好みが大きいじゃない。比べらんないよね、なにがいいとかわるいとか。

わたしは、充分楽しんだし、とってもパワフルで素敵な舞台だった。
これは自信を持って宣伝して回れる事実。
次も観たくなってるしね。

知っている顔の多いステージと客席。
パンフレットに挟まっているチラシの厚み。
まだまだ新型感染症との戦いは続いているけど、ステージを通して観る【世界】は終わってないし、終わることもないな。と嬉しくなった日曜日でした。

個人的に、まりーなさんはいついかなる時も可愛いな。と。DJがひっじょーに悪い顔をしたり、えげつねぇ発想をしているときも、愛嬌があって憎めない。キャラクターの解釈とまりーなさんの仕事がバチコンと噛み合ってるなぁ。
あと、狐野ちゃんは相変わらずよく動くなぁ。動けるおいちゃんだなぁ。ヤミイチ似合うなぁ。半ば本人だなぁ。と、出てくる度に笑いとるとことかほんともう。
今回観劇に誘ってくれたえるちゃんも、面白良かった。ってか、大和の人たちみんなエアーガムうますぎる。クッチャクッチャカスミを噛んでるわけでしょ?マジで神じゃん(笑)あ、カスミ食ってんのは仙人だけども(笑)

次回もムナポケさん観に行きたいなぁ。
あんど
愛染屋もどっこいしょと動き出したいね。

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