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【備忘録】Contamination

2021年6月19日14:30/18:30
                20日12:30/16:30
演劇ユニットHORIZON【Contamination】
作 草野冴月・演出 大橋美月

19日18:30回に行ってきました!
あの、カーテンコールの大橋さんの挨拶でアホみたいに泣きましたし、帰りの車で頭が爆ぜそうな頭痛に襲われましたわたしです。

ちなみに、わたしは2列目だったのですが、私の目の前の1列目の2席にお客さんがいらっしゃらずほぼ最前で観劇できました!
劇団側としては、空き席でしょぼんぬかと思いますが、わたしはめちゃくちゃ見やすかったです!

さて、感想やら内容やらの前に、まずはHORIZONの皆さんお疲れ様でした!そして、それ以上にありがとうございました!

この時期に社会人劇団が、PCR検査をして、客席を6割削り、チケット代を上げて上演するのって、めちゃくちゃ覚悟がいる事じゃないですか。
わたしたち愛染屋が、上演を見送ったのも覚悟。
対策を最大限講じて、上演を続けるのも覚悟。
どちらも尊重されるべきだと思うし、どちらも正解であると思う。
少なくともわたしは、こうして続けてくれる社会人劇団があるから、安心して休止できる。だから最大限応援する。感謝が尽きない。
だから、代表の大橋さんのカーテンコールの挨拶で声を抑えるのが大変なくらい泣いた。帰り道頭痛くてしんどいレベルで泣いた。
しかも、客出しで泣きすぎなわたしは、ビニール越しに感謝を2割くらいしか伝えられず、舞台監督の馨さんに思いを託してしまった。

さて、中身に触れていこうと思う。
所々にストーリーのネタバレがあります。観劇後のタイミングなのでお許しを。

ストーリーについて
星の時ほど色濃くはないけど、草野脚本はすごくキリスト教の匂いがする。具体的にどうとは言い難いし、わたしは学問としてのキリスト教の、しかも上っ面しかなぞってないのですが。
楽園、神様、蛇、というワードだけじゃなく、なんて言うか、すごく救いにこだわりを感じるところが。
もっとこう、深いところですごく草野さんの想いが沁みてるんだと思うんだけど、わたしの語彙では説明できず申し訳ない。
とにかく、わたしは以前無料公開していたときから、この作品がすごく気になっていて、勝手に1人で音読したり、脳内でHORIZONさんのメンバーで勝手に上演したりしてました(笑)

美術、舞台表現全般について
脳内上演と比べて、なるほどー、とか、すっげー!ってなるとこが沢山で(当たり前ですよねー)、とくに会場がライブハウスだった利点かな?ムービングの照明でバテンの表現をして、温室の煌めく陽光とするっていうのが天才の発想だった。しかも、オープニングダンスの盛り上げ以外にはそこにしかムービングを使わないって言うのが最高。上下の壁に流れる沢山の3角の光の輪が幻想的で、水尾というキャラクターの神秘性と危うさ、そして、【温室】という【キー空間】を際立てていた。
また、生花美術というHORIZONさんの代名詞も、今作の植物園としての美しさをリアリティを持って再現していたと思う。ある種会場に足を踏み込んだ瞬間から舞台の延長上で、それはテーマパークの手法なんですよね。ランド好きなんですかね?(笑)
また、デハケの袖のLINEのオーロラのシートが貼られた書割も、本当に綺麗!植物園、温室、欠落、危うさ、儚さ、そういう色んなマーブル、混在が、このオーロラなのかな、と。


キャラクターと俳優さんについて

この写真の下手側から順に感想をば。

天野 仁さん
橘という男性役
安定して存在する役者さん。他のキャラクターとは言葉のキャッチボールのフリした壁打ちしてるとこが、いいですね!大橋さん演じる桔梗との掛け合いのみキャッチボール。いいですね!(2回目)
個人的な興味として、天野さんの柾木も観てみたい。

草野 冴月さん 大橋 美月さん(同一人物です)
桔梗という女医役
生きてる女性でした。あ、いえ、今までの女性役がアレでソレだったので(笑)
ピンヒールで踊ってたのがえろカッコよかったのですが!それは手から目を逸らさせるブラフでした。指先が美しく、(己の信じる)世界を愛している様子が指先だけでわかる。

月野 天葵さん
水尾という男性役
TRUMPを拝見出来なかったので、実質初見の男役でした。華奢で愛らしいご本人の良さを殺さない男性で、儚くて透明でした。星シリーズ(HORIZONさんオリジナルシリーズ)のポラリスの透明さとも違う不思議な感じ。
ポソッと放つ言葉に魔力を感じる。
惜しむらくは全体のボリュームよバランスで、その魔力を上手に浴びられなかったこと。。。

芝原 鴇さん
阿瀬比という男性役
好き。とにかくいつも達者で、何もかもが『素』の様にもみえるし、何もかもが『計算し尽くされている』様にもみえる。もちろん後者なんだろうけど、それを感じさせないとこが凄く凄い。お陰で物語に集中出来る。
あと、髪型めちゃくちゃ良かった!カッコイイ!憧れる!

鈴木 姫乃さん(客演)
夏目という女性役
いつもの姫乃さんとは違うニュアンスのキャラクター(ただしご本人にはとても近しく感じる/わたしの感想です)カッコイイスーツの女性が似合うこんな小柄な方は珍しいかと!
ただ、いつもの『生々しいほど』の生命力が感じられず、んー?と思いました。数日考えて思うところが【オトナのオンナ】は感情的になっても自制心があるから『生々しいほど』が要らなかったのかな。。。

大塚 桜子さん(客演)
柾木という男性役
初めまして!ファンになりました!声がとても良くて、それは声質とか発声法とかを超えた『身体への響き』が良いんだろうなぁ。そして、それを最大限に活かす話し方が備わってらっしゃるんでしょう。
真面目さと僅かな幼さ(それを包み込む優しさ)を持つ柾木というキャラクターがまさに生きていました。

髙橋 秋帆さん
香澄という女性役
びっくりした。凄く表現の幅が広がってて、凄く素敵な魅力溢れる香澄ちゃんでした。今までも感情を膨らませて演じる姿が素敵な女優さんでしたが、ここまて外側に爆発させるキャラクターをみていなかったので、新たな魅力にメロメロになりました。好き!
あと、大塚さんと秋帆さんのコンビがたまりませんね!

と、いうことで。長くなりましたがここまで!
まだ配信もありますし、あんまりネタバレ的なことは書いてないつもりです。。。

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