料理本には買ったことを自慢したくなるような料理は向いていない
The 2019 Piglet 準々決勝第3試合『All About Cake』vs.『Bottom of the Pot』
選ばれた16冊のcookbookが、2018年の頂点を目指して戦う「The 2019 Piglet」。
準々決勝も第3試合になりました。
本日対戦するのは、クリスティーナ・トーシの『All About Cake』と、 ナズ・デラヴィアンの『Bottom of the Pot: Persian Recipes and Stories』です。
前者は1回戦でフード情報サイトEaterのcookbookオブ・ザ・イヤーに輝いた、従来にない斬新な「おひとりさま向け」cookbook『Solo』を下しての準々決勝進出。
これに対し後者は、IBMのAI「ワトソン」の膨大なデータに基づいて制作された『The Flavor Matrix』とのフレーバー対決に勝利し、この準々決勝に上がってきました。
この試合のジャッジをつとめるのは、小説家のロクサーヌ・ゲイ。
ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーに選出されたエッセイ集『Bad Feminist』(邦訳『バッド・フェミニスト』あり)や、回想録『Hunger』(邦訳『飢える私――ままならない心と体』)、短編集『Difficult Women』(邦訳『むずかしい女たち』)などで、日本でも知名度のある作家ですよね。
知性とウィットに富んだ文章で、よくある小さな「フェミニズム運動」ではなく、ピンク色の服も着たいし「愛され女」にもなりたいという自然体の「バッド・フェミニスト」を描くことで、世界中から多くの支持を得ています。
さらにロクサーヌは、ジェンダーや政治といった問題だけでなく、マーベル『ブラックパンサー』シリーズの原作本なども手がけていることでも有名です。
硬軟併せ持っている彼女にとって、この対決のジャッジはまさにうってつけと言えるかもしれません。
準々決勝第3試合、開始のゴングが鳴ります!
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