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暮らしと仕事の間をデザインする話。「観光」は他者に光を見出す第一歩。そして、中国地方で生まれてつつある新しい観光へと進む二歩目について。

note編集部さんのおすすめに選ばれました!ありがとうございます!

--------追記 9/2

こんにちは。離島で一棟貸し古民家を運営しながら、コーチングや研修をオンラインで行なっている余島純と申します。地域おこし協力隊を今年3月末に卒業しました。2月には嫁と結婚し、島で暮らすことになりました。

よしまんちという、小さな古民家宿を切り盛り。今年の9月で一年を迎えます。人口600人の島で、年間宿泊観光客数は、5000人。そんな場所でやってる宿なんて儲かるの?と、聞かれますが、やってみないとわからない。という中で、昨年、スタートしました。

今日は山口県周防大島で開催された「起業家教育」研修合宿に参加してきた学びについて、共有したいと思います。

「起業家教育」研修合宿(こどもが先生編)

 AI(人工知能)と人間の協働社会の到来に先駆け、地域をベースにした、ジブンのWill(意志)を育む「教育プログラム」の開発と実施を6年間行って来た株式会社ジブンノオトが主催の1泊2日の研修。

 今回の研修では、体験者である中高生自身が講師となり教育プログラムの価値を伝えます。学校教育、地域学習、起業家教育等について、中高生たちの生の声から学んでいただける機会として、私も研修にて事例発表をさせていただきました。

 起業することが目的ではなく結果である。自分の能力や仕事の相性、社会的な役割に将来気づいていくための新しいメガネをかけて自己理解を促すことができること。地域の起業家経営者とのプロジェクトを通じた地域理解を促すことがの2点が目的です。

 起業家教育には種類がいくつかあり、大きく分類すると、起業家「精神」を育成という人の能力の開発と実際に起業を促進するための教育と2種類ありますが、大野さんの実践している教育は、前者の方。


 アロハシャツの人は、株式会社ジブンノオトの大野さん。青い服を着ている3人は、5年前から起業家教育プログラムを受けてきた中学〜高校生。いまも島留学で教育最先端である大崎上島高校にて、魅力ゆうびん局という取り組みを行なっていたり、周防大島高校に通い地域創生学部で地域×商売を学んでいる実践者でもあります。

 そんな実践者の声を聞くために、経済産業省の方や、行政で新規事業創出を担当している方々、学校教員、山口県でIT事業を営む経営者など、総勢12名の方が参加されました。この人数感がちょうどよくて休憩中や、ワークショップで話やすい規模感で、落ち着きながらも、白熱した議論をかわすことができました。

 多くのみなさんが興味を持たれていたのが、「観光」「起業」「体験」というキーワードで、テーマをこの3つに絞りながらも、他にも出てきた教育などは、「体験」という言葉に紐づかれて、会は進んでいきました。


周防大島の取り組みや私自身の実践事例「村留学」と「ワークキャンプ」もお話しさせていただきました。そのあとは、参加者も講師も合わさって一人ずつで、新規事業を立ち上げるフレームワークを活用して、学びをアウトプット。

みなさん、自分の実践の組織・地域・個人事業でどんな新しい取り組みができるのか、考え、アイデアを発表し、議論を行いながら、新規事業の取り組みについて、アイデアを深めていきます。

まるでスタートピッチさながらの3分スピーチ〜アイデアブレイク〜事業化といった流れを3時間に凝縮するという研修も珍しくはありません。これまで3回行われていた研修でしたが、毎回この形式です。

今回は、中高生も考えました。学校の中だけでなく、学校とは関係ないところで自分のプロジェクトをどのように進めていくのか、自分のアイデアを話、大人と同じような視点で話しました。大人顔負けのアイデアも出てきて、大人の参加者が考えるアイデアがブラッシュアップされるなど、大きな影響を持っていました。

「観光」を「学び」に変換。観光サービスの二歩目について。

こうした研修を通じて、自分が学ばさせていただいたことは、観光の捉え方が変化したことです。

地域の自然・人・食といったいわゆるその地域らしさを、観光プログラムやツアーとして企画する一方で、こうした仕事を学ぶこと、仕事に紐づかれた観光プログラムというのは、なかなかありません。

観光を学びに変換したとき、それは新しい価値として、ツアーや合宿の参加者に、提供できるものが増えるのではないか?という新しい問いを作ることができました。

地域にスポットライトを当てるとき、それは楽しみや、グループできたなら一体感を生み出します。もちろん、自然とふれあったり、まだみぬ世界を広げることで自分の経験値を作っていくこともあります。美しい自然や、おいしい食べ物、温かい人こそが、これまでの観光資源として、活用されてきました。

これからは、その観光資源の受け取り方が、大きく変わっていく。感情面や安らぎ、感動だけでなく、その人の学びとして、個人が好奇心を発散させること、自分のさらなる成長や、人のなりうる最高の状態になるための新しい観光として、提供されていく。

地域に光を見出して、それを受け取るだけの消費ツアーは、もう終わりの光が見えてきた。それをどう生かすかを考えること。旅の執着点から始まる新しい旅を自己に見出していくこと。

地域。人。歴史。文化。食。経済。自然。他者の光を見出す「観光」は終わりを告げ、その光を見出した先にある、「自分の未来」と「自己の内面」、「自分が関わる人・コト・地域」にも光を見出すことができる新しい『観光』こそがこれからの『観光』なのではないでしょうか?

その旅を通じて、「よかったね」だけで終わってもいいんだけども、その先にあるあなたの光も見て欲しい。学んで欲しい。気づいてほしい。見出して欲しい。

そういう気持ちが湧いてきました。他者に光を見出す観光。あなたの世界を広げていくはじめの1歩であり、あなたにも光が照らされると気づく2歩目が待っている。

旅が終われば、旅が始まる。

それは仕事とプライベートの境目がだんだん薄れてきたこの世の中に、受け入れられる『観光』じゃないかな?暮らしと仕事の間をデザインしていく、観光という新しい手段が見つかったような気がしました。

村留学という取り組みをアップデートする

持続可能な社会の実現に向けて、地方の暮らしから捉える、考えるアプローチとして、村留学という取り組みがあります。

島でも今年の夏、暮らしから学びたいという大学生社会人が多くよしまんちに訪れました。島での地域活動や、自治の話。自然豊かで、おいしい日本海の幸を、盛りだくさんいただく、8泊9日の留学です。

そこには、いままで、暮らしをコンセプトにした留学が多く存在していました。大学生や社会人にとって、働きながら参加することが難しいといったことも多々ありました。

こうした取り組みを働くに位置付けて、仕事や経済から捉えるという試みも、これからやってみる価値があると思いました。暮らしと仕事を分けて考えない。改めて、この研修を通じて感じました。

これから村留学事務局に連絡して、新しいコンセプトの留学?仕事から持続可能な社会を捉える研修を作っていこうと思います。

暮らしと仕事の境目をデザインしていく。そこには、きっと、その人の思いもよらなかった新しい地が待っているはずだ。自分にとっても新しい旅の始まりです。

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余島純_余島1号

600人の島で、ゲストハウス・Tシャツ屋さんを営む夫婦の片割れ。 「留学は海外だけじゃない 村・留学」/「島が遊び場 ワークキャンプ」の仕掛け人。 商店街・村・島をぶらりするのが好き。狭い所・閉じた所・鎖国的なコミュニティに探検によく行きます。

くらしまるごとおすそわけ よしまんち

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