もしも名探偵コナンを自分がプロモーションするとしたら

こんにちは、SNSマーケティングのお仕事をしてます、ジュンコです。

クリエイティブディレクター養成教育プログラム「THE CREATIVE ACADEMY」に通っていました。そこで学んだことを、今すぐに業務に落とせそうなスキーム化してまとめようと思ったのですが、ただまとめるだけだとつまらないので「もしも名探偵コナンを大人向けにリブランディングするPRをしたら」という勝手な設定で、落とし込んでみました。
※わたしが個人的に名探偵コナンが、10歳のときから大好きでして、当時小学5年生のときに最新刊58巻をおこずかいで買ってからというもの、リアルタイムで単行本を15年間買い続けております。劇場版も、見ておりますよ!もしよければお付き合いください。

忙しいあなたへぜひ気休めに読んでみていただけると嬉しいです。

【前提】企画を考えるプロセス

STEP①未来、社会、人生の3つの視点で物事を捉える
新規事業の場合:社会視点(社会でどういうふうに役立つかな~)
リブランディングの場合:人生や未来視点など(自分の人生の中だったらこういうとらえ方するな~/顧客の未来にどうなっていたら理想かな~)
→3つの視点で多角的にとらえるというよりは、企画内容に応じて、視点を使い分けるイメージです。

■名探偵コナンのイメージ
家族で見られるファミリーアニメ

■(リブランディングなので)自分の人生視点で考えると
コナンの話すると、初対面の人でも話が続くんだよな~(実体験)

STEP②コンセプトを決める
変化の理想像はどんな状態か?コアアイディアとなる部分
→ブランディングしたいGOALイメージです。

■新たなコンセプト
名探偵コナンは、初対面の人とのコミュニケーションツールである。

STEP③コンセプトに沿って企画アイディアをなるべくたくさん出す
┗没になったものもあとで使えるケースがあるのでたくさんあった方が良いとのことです。

■企画出し
・名探偵コナンをテーマにした街コンを開く
・特定の観光地を題材にしたコナン謎解き観光ツアーを作る(コナン謎解きツアーなるものは既にリリースされているものもあります)
・黒の組織のメンバーのコードネームがついたお酒が飲めるバーを開き、そこで様々な意見交換ができるようにする。

STEP④市場の受け取り方について、生活者視点で考え、アイディアを絞っていく
┗「迎えに行く」感覚で(これがなかなか難しい)

■生活者視点(ここでいうとコナンの視聴者)
①ユーザーは本当に求めている?
②コンプライアンス的に問題ない?
③フィジビリティは大丈夫?
→先ほどの案を①~③踏まえてふるいにかけていきます。

ざっとですが考え方の基礎はこんな感じです。
ここからは企画を考えるために意識するべきポイントをまとめました。
※講義中に話していたものをやや咀嚼して自分なりにまとめているのでその点もご了承ください。

☑相手の立場で考えているか
伝える=エゴ・伝わる=愛である。
┗伝わらないと意味ないので、相手の立場で考えることが必要。コナンのPRであれば、一度ファンにヒアリングをしてみても良いと思います。

☑自分が妄想したもの(仮説)と相手の立場のいったりきたり
┗ファンにヒアリング、と先ほど申し上げたばかりですが、相手のヒアリングだけではだめです。自分の仮説もしっかり軸として持ったうえで考えましょう。

☑企画の流れは課題→未来→施策
未来をはじめに見せたうえで企画を考える。
┗これは企画書の構成の話で、課題があった上で、理想状態がこうです、それを実現するための施策がこうです、という話の流れにすると、スッと頭に入ってきやすいです。

☑虫眼鏡のアプローチ
マニアックな人の意見、少人数の意見をフォーカスしてそれをプロモーションに生かしていく。
┗「マツコの知らない世界」などは、特定の領域に対するマニアックな人にフォーカスして番組を作っていますよね。コナンファンを取り上げた番組もやってもらえたらなあと思いつつ。

☑模倣+オリジナリティ
模倣するだけではなく、自分なりの要素を追加して、オリジナリティを出し追い抜かす必要がある。
┗ゼロベースで考えるのはなかなか難しいので、ひたすら類似事例をキャッチアップすることが大事です。ただまったく同じスキームだと意味がないので、そこに+αの要素を付けたし、オリジナリティを出しましょう。例えば他アニメタイアップはどんなことやっているんだろう?と事例を集めてそれをベースにオリジナリティ要素を追加する、といったイメージですね。

☑既成概念を覆せ。
〇〇とはそういうものだ、という既成概念を覆すという視点で物事をみることで考え方のヒントになる(誰かの固定観念で固められたものは世の中にたくさんある。)
┗ジャニーズが面白いことをやる、芸人がお笑い以外の専門的な話をする、など。コナンであれば、小学生が殺人事件の謎を解くという設定自体がかなりギャップがあると思いますが、映画で大規模なアクションを見せてくれる描き方自体、かなり既成概念を覆しているかな、と思っています。笑

☑縛りに適応せよ。
何事も縛りや条件があってそれをうまく解決するように考えると新しい案が踏まえる。
┗「小学生」という設定で、コナン君自身の能力に限界があるからこそ、アガサ博士のいろんなアイテムが登場しているわけですね。このあたり、ユーザーを巻き込んで新しいアイテムを考案するイベントなどがあると面白いかも?と思ったりしています。

☑いろんな事例から手法を学べ。
ストーリー化:広告ではなく番組として考える
令和化:新しい仕組みの取入れ
ゲーム化:エンタメ要素を取り入れる
┗このようにいろんな事例から使える要素を抽出して、横展してみる。
※コナンは、結構時代に即したトリックを使っているので(例えば、セルカ棒を使った殺人事件とか)どんどん新しい時代に即したアイテムを取り入れたストーリーが展開されていますね!

☑課題解決→可能性創造に
ipodの白いイヤフォンが出た当時、黒いイヤフォンが主流だった中で、新しいブランド価値を創出しました。
┗最近のコナンは特に、メッセージ性が強い劇場版が多い気がしています。初期の劇場版は、「蘭~!!」って叫ぶ落としどころがおなじみだったのですが(誤解を生まないように申し上げると、初期のストーリーも好きです。)最近は、もう少し社会風刺的な部分も含めた映画になっています。劇場版名探偵コナン22作目:映画ゼロの執行人では、「本物の正義とは何か」という非常に難しい問いがテーマで、ストーリーが進んでいきます。非常に考えさせられる映画なので、もしこのnoteを読んでいるけどゼロの執行人を見てないよって方がもし万が一いらっしゃいましたら、今すぐに見てください!笑

☑frenemyの概念を認識せよ
競合同士(enemy)が「競争」しあうのではなく「共創」しあう(friendly)
┗コナンでいうと、金田一少年やルパン三世とコラボしたアニメが放送されましたね。こういったものもファンの間で話題になりましたが「共創」に当たるのではないでしょうか。

☑「応援したい感」を出す
こんなマニアックなおもしろい人知ってるんだよ!と他人に教えたくなるような状態を作れるようにする。
┗初期からついてくれるファン(フォロワー)は応援したい、ニュースを届けたいといった熱量高い人が多く、エンゲージメントが高まりやすいとのことです。わたしも多分そのひとりです。単行本が今や100巻に到達するわけですが、58巻からリアルタイムで買い続けているという事実と、こんな知識細かい設定あるんだよ、という事実これからも守らなければならないというプライドがあります。※1巻から買い続けている方、すみません。
例えば・・・
・コナン君がかけている眼鏡ってお父さんのだったって知ってますか?
・コナン君は涙を流さないという設定だというのは知ってますか?
といった内容ですね。(知ってたらすみません。)

個人的所感

クリエイティブアカデミーを半年間受講してみて思うことは、クリエイティブを通して新しいブランド価値を創造していくことの難しさです。
物事が多様化して、単なるネームバリューや機能的な部分では差別化が全くできなくなってきているこの時代に、新しいものを作り出すことは容易ですが、それを浸透させることが非常に難しいということを普段のPRのお仕事でも感じています。
今回スキームを並べましたが、これに当てはめただけでうまくいくわけでは決してないです。改めて、毎日のように輩出されているいろんな事例をインプットしながら企画の試行錯誤を繰り返していきたいと思っています。


参考文献(このnoteをみた人におすすめしたいもの)

▼はじめて企画する人、あるいは初心にかえって企画する自分のための企画法大全


※三浦さんがおすすめされていた企画出しの際のフレームワークがまとまっているnoteです

PS個人的に新しいコナンの映画が楽しみです


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