「J-WAVE the Chris Peppler Show “JAM-O-RAMA”vol.3~Char and Guitar generation~」@ゼップ・ダイバーシティ

2019年5月5日(日)

ゼップ・ダイバーシティで、「J-WAVE the Chris Peppler Show “JAM-O-RAMA”vol.3~Char and Guitar generation~」。

クリス・ペプラーがプロデュースするイベントで、Charをバンマスとし、世代の異なるギタリストたちとセッションする、というもの。出番はChar(60代)→佐藤タイジ(50代)→LOVE PSYCHEDELICOのNAOKI(40代)→MIYAVI(30代)→Rei(20代)→山岸竜之介(10代)と、順に若くなっていく形。

前日の「忌野清志郎ロックン・ロール・ショー」では1曲のみの出演だったCharもこの日は最初から最後まで出ずっぱり。澤田浩史、古田たかしとのいつものトリオで、各ギタリストとのやり合いを楽しんでいた。当たり前のことだが、ギタリストたちにはそれぞれの個性、スタイルが明確にあって、世代によって得意とするテンポ感や弾き方などの違いが見えてきたのも面白かったところ。そしてどんな行き方にも余裕で対応できるCharのギタリストとしての懐の深さよ。10代の頃からいろんな音楽性の人の横で弾いてたわけだからそのくらい…と思う方もいるやもしれぬが、あれはキャリアがものを言ってるだけじゃなく、感性(センス)と日々の努力と柔軟性あってこそ。ほんと、いつ見てもかっこよくて惚れ惚れしCharう。

初っ端からCharバンドのステージ。「籠の鳥」やら「からまわり」やら僕の大好きな曲も次々に。ジミヘン「パープルヘイズ」も。で、そのあと佐藤タイジが加わって、タイジ作のChar曲「悪魔との契約満了」やら「SHININ' YOU,SHININ' DAY」やら。気合が入りすぎて2度も弦を切るタイジ(笑)。「弦切るのはヘタクソな証拠だんだよ」と容赦ないChar。

続いてデリコのNAOKI登場。ギターだけじゃなく、珍しくヴォーカルも。そういえばNAOKIが歌うのを聴いたの、初めてかも。曲はJ.J.ケイル~クラプトンの「コカイン」からマディの「マニッシュ・ボーイ」とブルーズ攻め。アクションも大きめで、とても楽しそうだった。次のMIYAVIは、軽やかにステージを動き回りながら自身の超高速ナンバーを。もちろん高速スラップも炸裂。「今日はCharのおじきにしごかれに来ました」と言うと、「そんな速い曲やって、オレがしごかれてるみたいじゃねーか」とChar。カバーは意外にもユーリズミックスの「スウィート・ドリームス」。MIYAVI流のロックアレンジで。やっぱり華があってかっこいいですね。

続いてRei。実はこのイベントで一番楽しみにしてたのがReiちゃんとCharの初共演で、僕はそれを観たくてチケットを買ったのだ。Reiちゃんはいつにも増してすごい熱量。珍しくパンツルックで、前に出てきてギュイーンと弾く姿はまるでプリンスのよう(何度か書いてるけど、プリンスにReiちゃんのライブを観てもらいたかったよ)。「black banana」のコーラス部分をCharや澤田さんが歌ってることにも「おおっ!」となったけど、それより何よりReiちゃんがリクエストしたというカバー曲にぶっとばされた。なんと「smoky」! あの難曲を「カモン! Char!」とシャウトしたりしながら見事に弾いてCharと歌うReiちゃん。もうね、雷にうたれた感じでビリビリしびれましたわ。それ、間違いなくこのイベントのハイライト。「Charさんと共演できるなんてこれが最後かもしれないので、思い切ってsmokyをリクエストしました」とReiちゃん。「オレ、死んじゃうみたいじゃねーか」とChar(笑)。そんな彼女は「このメンバーに混ざってここにいるのが夢のよう」と言っていたけど、僕もCharとReiちゃんの共演を前々からずっと夢見てた。叶ったらきっとすごいことになると思っていたが、それは想像を遥かに超えるものだった。いやホント、あの瞬間を目撃できたのは超ラッキー。すごかった。

で、本編最後に登場したのは山岸竜之介くん。KenkenとLIFE IS GROOVEをやったりもしてる現在19歳。5歳の天才ギター少年としてCharに可愛がられてたテレビ番組のそれを僕も見てたけど、あの彼がもう19歳ですからねぇ。Charも嬉しそうだったな。で、ギタリストとしてもしっかり成長が見えて、いきなり弾き倒すかと思いきや1曲目は意外にもスローのオリジナルで深めに聴かせるという。そしてスティービー・ワンダー「Superstition」も。グルーブのなんたるかをよくわかってて頼もしいね。

アンコールは全員が再登場し、クリス・ペプラー氏もベースで加わってクラプトンの「CROSSROADS」を。率先して弾いて歌ってたのはReiちゃんで。みんながそれぞれの音で合わせて、ひとりずつ個性豊かなソロ回しも。さらにチョーキングもしほうだい。まさしくギター音は世代を超えるの図。いやもう最高でした。これ、そのままフジロックにもってってまたやってくれないかなぁ。

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