七尾旅人@恵比寿ザ・ガーデンホール

2019年4月29日(月)

恵比寿ザ・ガーデンホールで、七尾旅人。

20年のキャリアで初となるバンドツアー「Stray Dogsの冒険」、そのファイナル。 腕っこき揃いのバンドの音は旅人の歌に完全に寄り添ったもの。ロックバンドの音の鳴らし方とはまったく違い、そういう意味でいつものひとりライブと極端に変わるわけではないが、でもバンドの音だからこそ描けてた景色というものが確かにあった。とりわけ「Across Africa」と「きみはうつくしい」の2曲はバンド演奏ならではの醍醐味が強く感じられた。

初めてバンドをやって楽しくてしょうがない/性格上今までなら絶対できなかったし、やってもすぐに解散してたはず。この歳になったからバンドをやれた/バンドはヘロインみたいなもの。やめられなくなる。でもやめて一人に戻らないとダメになる、のでまた戻る/けどまたやりたい/とりあえずフジではこのバンドでやる…といったことを旅人は話してた。フジでも絶対観ないと。

「どんどん季節は流れて」の観客みんなでの歌が一夜明けても忘れられない。美しかった。自分も歌い、そして泣いた。電気グルーヴの「虹」も歌われた。ただただいい歌として、それは響いた。

胸がいっぱいになった3時間ライブ。「平成最後の…」みたいな言い方は好きじゃないけど、自分が平成の最後に観たライブがこれだったことはなんだか意味がある気がするし、長く記憶に残ると思う。


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