2023年6月3日(土)

品川プリンスホテル内のClub eX(クラブエックス)で、Rei。

ドラマーと巡る全国ツアー、「Rei Spring Tour 2023 “versus DRUMMER”」。
この日はそのツアーのファイナルで、ツアーの集大成的な「スペシャル」編。なんと、伊藤大地、山口美代子、BOBOのトリプルドラム編成だ。

360度円形ステージ、つまり丸いステージを観客がグルッと囲む形。そして3人のドラマーにも囲まれたそのど真ん中でReiが演奏して歌う。どの角度からも見られながら、どの角度にも同等に届くようにパフォーマンスするわけで、それは通常の何倍もの神経を使うだろうし、何倍ものエネルギーが必要だろう。だが、ライブはユルめる時間など少しもなく、Reiは始まりから終わりまで凄まじい熱量で歌って弾ききった。あの小さなカラダのどこにそんなスタミナがあるのかと思わずにいられないが、とにかく燃焼し尽くさないことには気が済まないのだろう。ある意味、アスリートなみ。ものすごい精神力と体力であり、とてつもない意志の力である。

詳細なライブレポートがこのあとどこかに出るだろうから、以下、説明は省いて、帰りにした感想ツイートを(少しだけ補足して)まとめておく。

「なんという強度。かつてこんな編成で、こんな凄まじいライブをやったミュージシャンがいただろうか。3人3様のドラムの叩き方と鳴りの個性も面白いが、合わさったときの迫力がとてつもない。」

⁡「終⁡⁡盤、Reiがギターライトで照らしたドラマーが、ここ！という合図で叩く場面、その緊迫感ある見合いはさながらヘビとマングース。野生を感じた。」

「あと、ギターはもちろんだけどReiのヴォーカルの強度がまたさらに増したように感じたな。⁡」

⁡⁡⁡「それにしてもギター＆3ドラムス編成で、これだけ膨らみがあって、こんなにもエンターテインメント性に富んだライブができるというのは本当にすごい。アイデアが豊富で、実は相当構成が練られていた。今、ライブアーティストとしてのReiはめちゃめちゃ高いレベルに到達している！⁡」

Reiは「これが最後かもしれない」と思いながら、最後の一滴まで振り絞るように一回一回のライブをし、作品もそのように作っていると話していた。このライブはまさにそのことがダイレクトに伝わるライブであり、素晴らしい形であるからといってこんなスペシャルなライブを何回もやることなんて無理だろうし、そんなことしたら壊れてしまうだろう。まさにライブ。まさに全身全霊。一回きり、この日この瞬間限りだからこその白熱、輝き。それを味わえたのは幸運だ。本当に観てよかった。メジャーデビュー前から何度もReiのライブに足を運んできた自分だが、今回はとりわけ衝撃を受けたし、内側からカラダが熱くなったし、ただただ「凄い」という言葉しか出てこなかかった。過去一と言ってもいい。