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お彼岸に考える『六本木クラス』のこと

久しぶりに『梨泰院クラス』を見てみようとNetflixで再生したら、前回視聴がちょうどヒョニの決勝戦のあの瞬間という大クライマックスで止まっていてびっくりしたじゅんぷうです。

あの瞬間何度も見てたんですね、2年前。
やっぱり個人的にはあの場面がピークです。

そうです、『梨泰院クラス』の日本版リメイク
『六本木クラス』もいよいよ今週で最終回。
先週のエピソードを見て思うところあり
『梨泰院クラス』を見直してみたというわけです。
いきなり決勝戦のシーンから見始めたのに泣けました。

今見ると
あーーーこの役、この俳優さんだったんだー!!
という発見で倍の新鮮さで視聴できちゃいます。
ヒョニの対決相手とか
長家会長の秘書とか、
あれからどれだけ出会ったことか。

2020年春ですから、最初の緊急事態で
職場が短縮営業になっていって
アマプラで昔の韓ドラでも見るかと
『コーヒープリンス1号店』で火がつき、
本格的休業とともにNetflixに加入して
『愛の不時着』『梨泰院クラス』で
わたしの韓ドラの旅が始まりました。

韓国ドラマの中で
その死生観や先祖を敬う慣習の描写を見るたび
お隣の国の人間としてシンパシーを感じると同時に
我々もおろそかにしてはいけないなと
戒めに感じる部分ってとても多いです。
そう思いつつお墓参りに行けなかったわたし。

『トッケビ』や『サンガプ屋台』に限らず
韓国ドラマって
生と死の間の世界
夢と現実の間の世界
時空を超えた世界
精神世界
そんな証明できない世界を描くことに
とてつもなく長けているから、
『梨泰院クラス』で
意識不明になったセロイが
その間の世界でお父さんと話して
向こう側に行く橋の手前で別れる、
そんなシーンもごく自然に入ってきて
セロイの内面のストーリーの
重要なポイントでしたよね。
お父さんを見送るセロイの顔、泣ける。

それで、前回の『六本木クラス』で
新が同じように大けがをして
間の世界でお父さんに会うシーン。

意識不明に陥る要因も違ったし、
それはまあ初めから違いを楽しむために
見ている割合が大きいのでいいとして
ああだこうだ言いつつも
ここまで楽しんで見てきました。

が。

おかしいなー、おかしいなー

妙にクリアな映像と、
そうした精神世界の描写の唐突感に
ちょっと違和感を抱いてしまったんです。

死の淵をさまよっている主人公が
先に向こうに行っている大事な人と会うって
いかにもな設定のはずなんですけどね。
橋は『梨泰院』に寄せてたけど
もっと演出があってもよかったのかも。

ファンタジー要素のないドラマにも
自然に精神世界を組み込んで魅せる、
そのテクニックが韓国は巧みで
抜群だということ。それに尽きます。

常日頃からそうした
見えない世界の存在、魂の存在というものを
日本人が思う以上に
ごく自然に受け入れているのでしょうね。

そしてわたしたちも韓国ドラマを見るときは
自ずと異世界を受け入れる準備ができている。
日本のドラマではその準備ができていない。

ちなみに
「日本のドラマ 異世界」で検索すると
最初に出てくるの
『ロング・ラブレター~漂流教室~』でした。
見てたわ。

お墓参りは行けないけど母の好きだった舟和のあんこ玉で偲ぶ。ばらで買えるんです。知ってました?

2年前の秋のお彼岸にも物思ってた記事。


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