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奥多摩は息子の成長の場

わかったから、バイバイ。

まだまだ何か言いたいわたしにそう告げた息子。
一昨日は第四土曜日でした。
奥多摩の古民家でプチ合宿が行われる日です。

わたしは午前中吉祥寺のブイネット教育相談事務所で仕事、午後は新宿でワークショップに参加する予定、朝7時半に出発するときには息子はまだ寝ていて会話できなかったので、仕事場を出てから息子に電話をかけて冷蔵庫に入れてある差し入れの麹納豆を持って行くようにとか、お金のこと、初めてのひとり帰宅のことなどひとつひとつ息子にしっかり伝わるように話しました。

それなのに、バイバイともう切りたそうな息子。
心配じゃないのだろうか、まいいや。
と電話を切りました。

息子は携帯電話を持っていないので家にいる間に何か連絡があるかなとワークショップ中も時々スマホを気にしていましたが、何の連絡もなく、奥多摩での集合時間を過ぎても先生から連絡がないので合流できたのだろうと思いながら19時ごろ帰宅しました。冷蔵庫を開けたら麹納豆がなくなっていたので、忘れなかったんだいい子だなあと喜んでいました。

プチ合宿は翌日の10時まで、そのあとは焚火の会です。そのために来る子や親子もいます。息子はいつも焚火の会にも参加しています。
息子に焚火の会の参加費を持たせなかったことに気付き、日曜日の朝先生に振込させてくださいと連絡しました。
先生はお返事に振込先を入れてくれ、「帰りの電車賃がないと言っているので2千円渡します。その分も入金してください」と書き添えていました。

あれ?
2千円をスイカへのチャージ用、3千円を何か困ったことがあったら使いなさいと持たせたはずです。持っていることを忘れているのかしら、先生に聞いてもらおうかとメッセージを打ち、送信する前に念のため息子の部屋に行きました。

雑然とした部屋に黒いものが転がっています。
財布でした。中を開けると千円札が5枚。ムム!
スイカに入っていたお金で目的地にたどり着けて良かった、、。

焚火の会の費用と2千円をオンライン振込し、先生にお詫びのメッセージ。
土曜の晩に「帰りの電車賃がないけれどどうすればいいか」と聞いてきたそうです。

いつもは焚火の会にわたしが行っていたので一緒に帰ってきたのですが、今回は仕事で行かれず息子が一人で帰ることに。先生が新宿経由で帰る上級生と一緒に帰るよう配慮してくれ、無事に帰ってきました。

息子は帰ってくるなり、「川遊びの靴を忘れてきた」と言いました。
いつも調べた通りの電車に乗って移動するので、帰りの行程は行き当たりばったりの乗り換えとか不安じゃなかったかなと聞いたら、新宿駅の湘南新宿ラインのホームで駅員さんに次の電車が浦和に停まるか聞いたそうです。
夜寝る前に眼鏡ケースを忘れてきたと言いました。

本人の心を覗けないけど色々ヒヤリとしたのではないかな。

行きの電車で財布を忘れたことに気付き、古民家で先生が忙しそうにしているのが落ち着いたところで報告したそうです。「稼げば?」と言われ、他の子たちに「靴を磨いたら?」「褒めたら?」などとアイディアをもらったそう。結果何もせずにお金をお借りしたようです。
経験がきっと息子が育ててくれる。家で再三言われていることを指摘されたりもしている様子。

出発する前にわたしが家にいたら持ち物など細かく持ったかと確認したり注意したでしょう。いない方が息子の体験が豊かになるとは。
もう親でなくて息子を取り巻く人たちとの場が彼の成長の場なんだなあと実感しました。

学校、部活など色々なステージが息子にありますが、奥多摩はその中でも異彩を放っています。彼が進んで行きたがる場所、彼の居場所になっているようです。機会として与えましたが、選んだのは息子。安心して任せ、息子ぼぼ助の変化を楽しもう♬

よかった、ありがとう。

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