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服を脱ぐから裸なんじゃなくて、服を着るから裸なんだよね。ほんとうに、似合うということ。あなたの服選びは何軸?



福井県鯖江市にて、登壇をしてきました。



前田鎌利さんと鯖江市共済の Rintoss IN。
はるばる鯖江市まで伺い、非常にクールな「固」(かたまり)というスペースにて、
「ほんとうに、似合うということ」と題したファッション講演&座談会。

いつもの講演会に呼ばれる、お堅めのシチュエーションではなく。。。

普段はこんな感じ。日本を代表する企業のトップをお相手に服装指南することが多いので、空気感はこんな感じ。帝国ホテルにて。
鯖江の数日前は静岡にて登壇。


今回は、ほら こんな感じ。逆に新鮮~

アットホームな空間にオーディエンスの皆様。


リアルにご参加できる人数は限られていて、多くはオンラインでご視聴というスタイルね。この図はオンラインを終えてから、実際に参加型で巻物を巻いてみる、という時間。

講義と対談で1時間という短時間。30分は懇親会。
そのなかで 本当に似合うを教えるとなると、政近メソッドのなかのどの部分を切り取るべきか 久々悩んだ。笑

なぜ悩んだか。実はこの題目、私が運営しているファッションスクールMFJの生徒さんでもある直美ちゃんが決めたという新しい試みでもあったから。

そう、このひと、直美ちゃん。実は「固」にて前田鎌利氏の会社の社員さんでもあり、今回の企画の窓口でもあった。

彼女が私の元で学んだきっかけが鎌利さんで、ご縁が熟していくうちに、今回の登壇にも繋がったという経緯もあり。

私の元で学びながら、彼女はこう思ったという。

最初は自分の似合うファッションがどんなものなのか知れたらいいかな、というくらいの気持ちで学校に入ったら、全然違っていた。自分のなかに大切な学びが根付いて、もっとたくさんの人が本質的な似合うや、政近先生の考えに触れてほしい、考えてほしいと思った、そうだ。

うん、ファッションって、表面的な似合うを追えば追うほど自己満足、または他者と比べ、不幸になっていく。

あるいは、似あうの診断にて「箱」に入れられてしまうと、伸びしろが伸びるはずだったのに、縮小してしまうこと、拡張の面白さを体感せずに収まってしまう勿体無さ。

ほんとうの似合うって、そういう単純なものじゃないのよ。

PPのトップ画像に使ったのは、「かがみよかがみ かがみなさん、世界で一番美しいのはだぁれ?と聞く魔女。


もし 診断という似合うの箱に留まることがベストなら、私のコンサルティングを待つ人で溢れるはずは無い。
多くの人が、自分の可能性はそんなものじゃないはずだと気づき、でもどうしたらいいかわからなくて行列を作る。

うん、診断は悪くは無いの
でも、ヒントくらいにするのがベスト。
そういう傾向はあるかもな、でよい。

あなたの服選びはいったい 誰(何)軸?

知らないうちにマインドレスになっていないか。

服は、脱いだら裸なんじゃなくて、着ている方が「裸」です。

いや、自分で選んでますけど?

え?!裸は服を脱いだときでしょ?!

と思うかもしれないが、知らないうちに他人軸な服選び、妥協、思い込み⇒マインドレスになっていませんか?

服はね、裸以上に裸なんですよ。あなたの生き方、あり方、価値観のすべてがそこににじみ出ているから、私は本人が気がついていないことまで裸にできます。(解説できます)

なぜそれを着ているの?にはすべてが現れる。
服を選ぶに大事なのは 自分軸がぶれないということ。


だから、、さきほどいった 診断はまぁヒントくらいで、といったのは
なぜそれを着ているの?の答えが、診断でそうなったから、というアンサーでは、あまりにも貧相な答えでしょう。せっかくのあなたの価値台無しになる。

説得力も存在感も、、なにより あなたがそこにいない、から。


例えば私はこの日、主催者の「鎌利さんのスタイルはこうだろう」を想定し
書道家でもある彼のスタイルの横に立ってベストな服装を選んでいる。
また 「固」の日本家屋の雰囲気にマッチさせることも重要視。

自分軸だからといって、
自分自分ではないのですよ。

自分らしさって、自分自分、自分だけでお洒落を考える、自分さえ似合っていたらいいんじゃなくて、ね。
人は人で生かされているのであって、個人では輝かないでしょ。
人との違いを見つけて表現し、人が大事にしているもの、ことの価値を共にあげていく、そこに服があるのであって、個人キラキラは低い概念なのだ。

自分軸、ぶれない自分が在るからこそ
相手やシチュエーション、ソーシャルに合わせた変幻自在が可能になるんです。

固の土間(講義を行うスペース)意外はこんな畳の部屋で構成された渋い空間。火鉢は鎌利さんの祖父が作ったものなのだそう。素敵だ。

私は東京から移動する際のカジュアルスタイルのままですが、ジーンズは袴型を選んでいるんですよ。

いやはや 2階にはこんなスペースが!! いやほんとすごい。ここでランウエイできるやないの!!発想、インスピレーションが爆発しそうになったわ。

やばいね、このスペース。鎌利さんが書の作品を描く神聖な場でもあり。

この後、私は黒留のリメイクスカート&革ジャンに着替え、
さて、私がなぜ、この日このスタイルだったのか、についてはラストに書くとして

以下をヒントに自分自身を顧みてほしいと思う。

_____

服を選ぶ際のマインド。


・これが好きだから。趣味だから。


⇒意外とこれ、客観視できておらず、思い込みの罠にはまります。
好きを着ることには賛成です。でも、その好き、ほんとうにそうなの?
そしてその好きは、あなたの真の可能性を世の中に全うに伝えられていますか?多くのひとが 好きの思い込みにて勿体無いことに。

・みんなこんな感じだから。


⇒他人から浮かない、その場に失礼でなければいい、その結果無難は災難が起きていることに気がつかないでしょ。

・失礼じゃないように、場に合っていればいいかな


⇒場に合わせるソーシャル概念は素晴らしいです。しかし、相手を思っているようで自己の自信の無さや、それ以上でも以下でもない自分を守ろうとしているだけではありませんか?失敗をしたくないだけでは、その場のギフトにはなれません。場に馴染む、を選ぶこと自体は、シチュエーションによっては非常に大事なことだったりもします。しかし 馴染む=姿を消す、印象に残らない、壁の花になる ことではないんです。

馴染むからこその美しさ、価値、狭い範囲の自由だからこその個性発揮。
意識していますか?

  • 診断で「こういうのが似あうといわれたから」

    ⇒同じ答えが出ている、唯一無二ではないですよ。逆に自分の可能性を縮めていませんか?似あうの答えをもらえばなんだか嬉しい、そこから拡張することをとめてしまっている「本当の自分」はなおざり。

もし表面的な似会うが頂点なら、もともと身体や顔立ちが美しい人が頂点になってしまうわけだ。そんなどうでもいい似合うに振りまわされないこと、あなたは誰なのか。そこを表現していこうよ!

・少しでも痩せてスタイルよく見られたい 


⇒ 確かに視覚効果を利用する知識は無いようあったほうがいいかも。でも、太っていたり隠したい、という心理が優位に働いている限りは、根本的にマインドフルにはなれません。それは最期の調整だけでよくて、もっと大事な軸がぶれないようにすることが大事。

表面的にちょっとよく見えても、自身からにじみ出る「存在感」や「納得感」は育ちません。むしろ、自分で欠点だと思っている部分を魅力に変えよう。


・自分らしさという箱、罠にも縛られることもあるとはどういうことか。自分で思い込んでいる「らしさ」の箱。


これ、案外厄介です。自分らしいと思い込む、そう何年も何十年も。
自分はこういう人、という安心感。でもそれほんとうに、そのらしさを行動で示せている?逆に、らしさに縛られて、演じてないですか?知らないうちに自分はこういう(範囲)の人、になっていない?
職業に縛られる
立場に縛られる
ママやパパらしさ、そんなことにも縛られる
女らしさ 男らしさ
それ、刷り込まれたものじゃない?


「本当に似合うということの奥深さ」を、

服を着ているほうが「素」「裸」という哲学と共に、真に変わったひとの(ビフォーアフターではない存在感)画像などもご紹介しながらの、あっという間の1,5H でした。


ご感想の数々 ありがとう


◆今までの自分の服選びはいったい何だったのだろう?何軸だったのか汗かきました。

◆自分っていったい「誰」なのか、ちゃんと人々に伝えられていない自分に気がつきました。肩書き、名刺に書かれている自分だけで他者が自分を理解できるはずが無い。服からもにじみ出る、この存在を認知、覚えてもらえているか?など考えさせられました。

いろいろガツンときて一からやり直したいというくらいにまで思いました。

◆参加者の皆さんにスカーフを巻いていきながら、なぜそれなのか、を語る政近さん。そしてどんどん変わっていく表情。びっくりしました。
今までの自分ではないのに、これが本当の自分の可能性か!となったときの皆さんのお顔、ほんとうに凄いと思いました。

◆私は●●●なことを隠そうとしていました。今日もそのやめに●●●をこうしてきました。でも勇気を頂きました。(一緒に泣きそうになりました、うん、●●さん、大丈夫ですよ!!)

◆とにかくひき込まれて、まだまだ聞いていたかったです。犬神様に「だまれ!!」と言われるのは自分だと思いました。でも政近さんはそれでもいいんだと言われた。それでもいいが、その言葉に生き方に責任をもてるのか、と。(ジブリの登場人物から紐解いていく講義をしたので)


うん、このスライドのとき、みなさん爆笑でしたね。聴講者にしかわからん世界ですが、犬神のように、誰も本当のこと教えてくれないからね。特にファッションはさ。


ファッションからそんな深い話を聞けるなんて想像をはるかにこえた深いものがありました。この感動を大事にします!


◆政近さんのセミナーで沢山の元気をいただきました。

これからFacebookでも元気をいただき、その元気を私の周りの方にシェア出来るように!、自分軸を生きる生き方をしていきたいと思います。

等々。

ラストまでいらしてくださった皆様とご一緒に。
鯖江市長も足を運んでくださったり


直美ちゃんもがんばってスカーフ巻いて差し上げていましたが(巻かれたのは姫野さん)私だったらもっと、違うの巻いたなー なぜなら、、、という風にそのすべてをエデュケーションして差しあげられると、更に似あうはもっと迫力を増しますよ!

最期に

私がこの日なぜこのスタイルだったのか 

すでに前文で触れているが、その場(固かたまり)に相応しいか&書道家前田鎌利さんとのコラボレーションを第一に考え
TPPOSMを体現します。(TPPOSMは政近メソッドの根幹の一つ)
メソッドについては他投稿に多々書いていると思うので探してみてください。
TPOに 
P(パーソン)
S(ソーシャル)
M(マインド)
が加わっての新メソッドですが、細かいことを全部書いていくと日が暮れますので、以下 要点のみを。

①骨折も自分 マイナスをチャンスに変える

私、実はこの日、足の小指を骨折していたんです。1ヶ月前から靴はスニーカーでもまだ痛い状態。よって草履が一番足に負担がかからず、骨折していても本調子で臨める、ということで足袋と草履。私は、マイナス要因こそ個性と捉える人間なので、足袋、草履からの全体コーデにしたわけです。もちろん鎌利さん、固との愛称もGood !

固、屋内の様子。


②ロック 私はどういう人間なのか

ひとことで言えば「ロックな人間」です。生まれた時から、ロックな事例、経験は数え切れないほど、人生あらゆる壁をぶっ壊してきました。高校生のとき、ヤンキーロングな制服スカートくらいしか反抗表現がなかった田舎で、たぶん広島初、制服でミニスカートを履いた人間ですし。笑

常識と世の中が思うこと、そこに従うのではなく、自分軸で生きてきた。
パーソナルスタイリストを作ったときも、えらい目にあったよなぁ。汗。

医師に子供は無理!といわれたのに命と引き換えに出産を選んだり、、
はちゃめちゃ人生です。

でも、ロックでなければ今の自分は無かった。
そんな自分の表現は、この日は革ジャンで。革ジャンは何十年着ているのか、もはや謎なイヴサンローラン。
サンローランは川久保玲と同じく、女性解放をデザイン表現の根幹にし、歴史を服装から変えてきたデザイナーの一人。その魂を私も共に纏っている。この2人のデザイナーは、ファッション業界のロッカーでもあり、革命者。

着用画像


③サステナブル

自身のルーツである着物(母方呉服屋)をリメイクし、あまり見えてないけれど、赤珊瑚が散りばめられたネックレスはお客様から継承したもの。
自分軸の一つであるサステナブルを体現

お帽子着用は自身のアイコンである以上に、オーディエンスへの経緯
akio hirata が作成したものであり、日本の皇室を支えたデザインの素晴らしさと功績に経緯を示してもいる。何より日本の帽子文化の繁栄も衰退もすべてを飲み込んで帽子製作に命をささげてきた平田氏に感謝の気持ちがあります。

この日はお帽子の学びについては時間なくお話できなかったが
何かを感じたはずだと思うので、これを機会にお帽子についても学んで貰えたらなぁと願います。(赤いハットもう一つ持っていたのは、帽子の種類の話やマナーなど、お伝えできたらなーとは思っていたのよね~時間足りず。)

講義の次の日は、永平寺。

そして福井に一泊、次の日永平寺に立ち寄り、豊かな時間を過ごしました。
千葉からわざわざ鯖江まで聴講に来てくれた
MFJで学ぶ、由美さんもいっしょに。

直美ちゃんのアテンドのおかげで、気持ちの良い一日を過ごせたなぁ。
奇跡的に雨が降らず天気予報では雨マークだったのが、傘いらず!
晴れ女パワー発揮したわよ 笑。

共に写るは夫、シンセカイ。今回の遠征には私の足のことなどもあって同行。


永平寺とプチ観光も含めた、最高に素敵な福井遠征。
ご縁が深まった直美&由美さんとの時間も善き思い出になりました。

〆の写真はこれやな!笑

福井遠征に、関わってくださったすべての皆様に心より感謝を。


※本当の似合うは みんなのこころの中にあるんだよ。りゅうちぇるの話から考える、人との違いの尊さについて。














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