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ずっと君たちの下僕でいたい

人それぞれ、自分の生き方や考え方に影響を受けた何かがあるように、私にとってその一つが猫だ。長女のびいだまが我が家に来たのが2011年。それまで私は猫がとても苦手だったのだ。その暖かくてふわふわしている生物がどうも。。。。けれどずっとの家族として「受け入れる」ことになっため、当時何でも勉強から入っていた私は、猫の習性や猫が好むこと、嫌いなことを片っ端から読み、用意すべきものを購入し、保護主から我が家に引き渡されるまでの数週間を「良き飼い主」になるために費やした。

保護主さんから、まだ生後2ヶ月ほどの子猫をこの手で受け取った時に、世界が変わった。情報や本や苦手や懸念は吹き飛び、涙が出てきた。今でもあの瞬間を思うと涙ぐむ。言葉では説明できない感情。今まで自分にはなかったエモーショナルが噴き上げてきた。まだおぼつかない体のバランスでひょこひょこ家の中を探索し、用心深くじっと何かを見つめては自分の尻尾で遊んだり、もう一瞬たりとも全ての光景を逃したくないと思った。

一緒に暮らすと「良き飼い主」になろうとか、「猫を受け入れる」という考え方が尊大だということに気付かされ、小さな茶トラのびいだまは私たち夫婦にたくさんのことを教えくれ続けている。そしてエルビス、タオとも縁があり、気づけば人間より猫の数が多い我が家だ。

猫と暮らして自分のあれこれが変化した。一番大きく変わったのは価値観。それは、対人関係、心の在り方、思考にまで及んでいる。仕事も住むところも自由に選択するようになったのは猫の影響だと思う。先のことをあれこれ思い悩むより、今やりたいことをやるようになったのもそうだ。

君たちの ごはん→寝る→遊ぶ→うんち→掃除してくれ合図のループは、あれやこれや欲張らない。今を受け入れている。まだまだ未熟な父ちゃん、母ちゃんだけど、ニャンズにたくさん救われているし、たくさん教わっている。そう、猫はなんでも知っているのだ。一生君たちの下僕でいたい。
猫の日に寄せて

写真は我が家の3ニャンズ #今日の3蜜  として時々インスタグラムに投稿してます。
Photo by Junko Sasanuki

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猫のいるしあわせ

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