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中村俊輔のFKは何が特別なのか?

2016年4月2日 Jリーグ1st第4節 ガンバ大阪対横浜Fマリノス 中村俊輔はFK(フリーキック)のゴール数を22に伸ばし、自身の持つ最多記録を更新した。


1997年に横浜Fマリノスでキャリアをスタートし、2002年から8年ほど海外クラブで過ごしている。実質12年がJリーグでのキャリアとなる。


特に昨年今年だけで22ゴールのうち約1/4にあたる5ゴールを上げている。なぜこれほどFKによる得点を上げられるのか?


もともと中村俊輔は、日本代表でも活躍し、サッカーを知らない私の周辺からも、「まだ現役続けてるのか?」という声を聞くことがある。それだけインパクトを残している選手だ。37歳で現役。年齢や育成面でベテランである中村の代表招集は、2010年以降ない。

日本を代表するFKのキッカーという代名詞は未だ彼のものだ。事実日本代表ではここ数年FKによる直接ゴールはない。彼以上のフリーキッカーはいないと言っても過言ではない。


FKはサッカーの中でも特別なシーン(セットプレー)。

11:11が試合の中でボールをつなぎゴールを目指す中で、相手のファウルにより与えられる。


ボールを静止し、ボールの近くには相手チームの選手は、9.15mは相手からのプレッシャーを受けることなくゴールを狙うことが出来る。

ポイントは

1.狙ったコースに正確に蹴ること

2.壁を越えること

3.GKとの駆け引きに勝つこと

全てを満たすことが求められる。


中村俊輔が優れていることは、3.GKとの駆け引きに勝つことができている。


GKは選手を使って壁を作り、立つ位置を指示をしてキッカーが狙えるコースを限定する。コースは2パターン。ゴールに近いニアサイドと遠いファーサイド。

さらにキッカーが蹴るまで動かないようにしてなるべくニアのコースに蹴らせてセーブする。これがセオリー。

ただしGKが先に動いてしまうと逆を突かれてファーサイドのコースに蹴られてしまう。



中村選手の場合どちらでも決めることができる確率が高い。


他の選手にはないボールスピードでニアを狙い、GKが追いつけない。

これが距離が遠くても早いボールスピードでけれてしまう。

これが今回決めた22点目となったゴールである。

決めた相手GKが日本代表の東口選手。昨年も代表の西川選手(浦和)、六反選手、東口選手の3選手からゴールを奪った事実を考えるとその実力がよくわかる。


もしそれを見越して早く動いてしまうと、蹴る直前で狙うコースを変えファーサードに決めてることもできる。

※2003年当時世界チャンピオンだったフランスのGKバルテズから上げた代表時代のゴール


彼からFKでゴールを守ることが難しいことなのかお分りいただけたでしょうか?



今度から横浜FMの試合を見るときは中村選手のFKでのゴールに期待せずにはいられないことでしょう。


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