『シン・ゴジラ』ネタバレ感想(3)

『シン・ゴジラ』のネタバレが数多く含まれています。まだ映画を見ていない方、これから見る予定の方、みる予定の無い方、見る気が無い方、いずれも絶対に読まないでください。

ネタバレ注意。

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 ナディア、エヴァ、カレカノとずっとペアを組んできた作曲家、鷺巣詩朗氏。当然今回の『シン・ゴジラ』でも音楽を担当している。だが今回はどうもパッとしないという意見が感想を見ていると多いようだ。僕もそう感じた。でもそれは意図的なものだと思う。伊福部昭の音楽を生かすためにあえて鷺巣氏は我を抑えたのだと考えている。

 第一形態のゴジラをみて「へ?ゴジラちゃうやん?」という気持になっていた観客が、ゴジラが第二形態に変化をはじめると「まさか…」と[心の中で]ざわざわしはじめる。そして、みんながよく知るゴジラの姿、第四形態のゴジラが再上陸をすると同時にスローテンポで鳴り響くのが伊福部昭作曲のいわゆる「ゴジラのテーマ」この、音楽の使い方がめちゃくちゃカッコイイ。一気にシン・ゴジラの世界に引き込まれました。このインパクト、他の音楽が我を抑えられてなければ出せないとはいわないけど、ずいぶん弱められていたんじゃないかな。

 かといって庵野×鷺巣のペアの良さがまったくなかったというとそんなことはなく。東京がゴジラに焼き尽くされるシーンは庵野×鷺巣の良さがでていた。旧劇場エヴァの弐号機と量産期の戦闘シーンのように、音楽との相乗効果で絶望的な場面が美しく描かれると、やはり感動してしまいますね。