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ソウルメイトは誰ですか?

こんにちは(*'▽')

フランスガイド中村さんの【裏道散歩】「ペールラシェーズ、静寂に包まれた美しい墓地で眠る偉人達」(Youtube)を観ていました。墓地が恋人とデートで行く場所の定番だと聞いて、日本の墓地とずいぶん違うなぁと思います。彼岸花と仏花のイメージがある日本の墓地。紹介されたパリ郊外の墓地は、自分の人生に大いに影響した今は亡き歌手・作家・画家・哲学者らに献花する、魂の?親交を深める場としての墓地のようでした。


誤解を恐れずに言えば、ユダは、私たちを含む「人間」という、罪から免れることはできない存在の象徴でもある。ユダはたしかに、イエスを裏切った。しかし、その役割を背負わなくてはならない自らの生涯にもっとも苦痛を感じていたのは、ユダ自身ではなかったか。次に引くのは、遠藤周作の小説『沈黙』の最後の場面で、江戸時代初めの禁教令のもと、棄教を迫られて踏み絵を踏んだ司祭がイエスと対話する場面である。神学や教義学だけでなく、文学を通じて新しい光がイエスの生涯に注がれてきたのは、近代日本とキリスト教を考える上で見過ごしてはならない特徴である。

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(踏むがいい。お前の足は今、痛いだろう。今日まで私の顔を踏んだ人間たちと同じように痛むだろう。だがその足の痛さだけでもう充分だ。私はお前たちのその痛さと苦しみをわかちあう。そのために私はいるのだから)

「主よ。あなたがいつも沈黙していられるのを恨んでいました」

「私は沈黙していたのではない。一緒に苦しんでいたのに」

「しかし、あなたはユダに去れとおっしゃった。去って、なすことをなせと言われた。ユダはどうなるのですか」

「私はそう言わなかった。今、お前に踏み絵を踏むがいいと言っているようにユダにもなすがいいと言ったのだ。お前の足が痛むようにユダの心も痛んだのだから」

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ここで遠藤は、ユダを人類の代表者として描いている。ユダの裏切りは、いつもイエスの赦しと共にある。イエスは、人の弱さを裁く前に寄り添う。ここでは痛みと苦しみはすでに神に捧げる真摯な供物となっている。

若松英輔

『イエス伝』(中央公論新社、2015年) 「第十五章 逮捕」より


「あしあと」 マーガレット・F・パワーズ

ある夜、私は夢を見た。私は、主とともに、なぎさを歩いていた。
暗い夜空に、これまでの私の人生が映し出された。
どの光景にも、砂の上に二人のあしあとが残されていた。
一つは私のあしあと、もう一つは主のあしあとであった。
これまでの人生の最後の光景が映し出されたとき、
私は砂の上のあしあとに目を留めた。
そこには一つのあしあとしかなかった。
私の人生でいちばんつらく、悲しいときだった。
このことがいつも私の心を乱していたので、私はその悩みについて主にお尋ねした。「主よ。私があなたに従うと決心したとき、あなたは、すべての道において私とともに歩み、私と語り合ってくださると約束されました。
それなのに、私の人生の一番辛いとき、一人のあしあとしかなかったのです。一番あなたを必要としたときに、あなたがなぜ私を捨てられたのか、私にはわかりません」
主はささやかれた。
「私の大切な子よ。私はあなたを愛している。
あなたを決して捨てたりはしない。ましてや、苦しみや試みのときに。
あしあとが一つだったとき、私はあなたを背負って歩いていた。」

Footprints

One night I dreamed a dream.
I was walking along the beach with my Lord.
Across the dark sky flashed scenes from my life.
For each scene, I noticed two sets of footprints in the sand,
one belonging to me and one to my Lord.
When the last scene of my life shot before me
I looked back at the footprints in the sand.
There was only one set of footprints.
I realized that this was at the lowest and saddest times of my life.
This always bothered me and I questioned the Lord about my dilemma.
"Lord, you told me when I decided to follow You,
You would walk and talk with me all the way.
But I'm aware that during the most troublesome times of my life there
is only one set of footprints.
I just don't understand why, when I needed you most, You leave me."
He whispered, "My precious child, I love you and will never leave you
never, ever, during your trials and testings.
When you saw only one set of footprints
it was then that I carried you."


イエスという人とこうして対話した人はたくさんいるのでしょう。現世の、所属している組織の論理に絡めとられて、それまで自分が大切にしてきた価値観・倫理に反する行動をしてしまったという後悔に苛まれた人は、裏切り者として有名になってしまったユダとも対話・共感するんでしょうか。

Get into the room of your soul, and talk with your soul mate ☆

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