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お約束の選挙妨害

プーチン大統領の当選が確実なのは(出口調査で87%の投票率)、現地の人々の言動を見ていれば驚くことでもない。近所の投票所でも行列だったので、7割という投票率も納得できる。

とは言え、稚拙な妨害があったのは事実。数カ所で投票箱にブリリアントグリーン溶液をぶちまけたり、火炎瓶を投げつけたケースもあった。(日本のマスコミでは一様に「液体」とあったが、これはロシアでヨードチンキと並ぶ一般的な外傷薬。薬局で安価に購入できる)

全員検挙されたが、いずれの場合もバイト目的で、主要な任務は成果をカメラに収めることにあった。何人かはウクライナ登録の電話番号から指示を受けていたことが分かっている。つまり、動画や写真を「独裁に反対する勇気ある国民の意思表示」として認知戦に利用する算段だったようだ。

また、土曜日から日曜日の深夜にかけてモスクワ州を含む複数の州でドローンによる集中攻撃が仕掛けられた。うち35機が防空システムにより無効化されたが、ウクライナに隣接し常に危険に晒されているベオゴロド州ではドローンだけではなく、ウクライナNATO軍によるミサイル攻撃が再燃、16歳の少女が犠牲になった。(カバー写真は被害の様子)

西側にとって「選挙」は国を乗っ取るのに格好のイベント。とにかく混乱を引き起こし、人心の攪乱を狙いたい。

しかし、西側の兵器で殺されるドンバスの同胞や、西側エリートの地政学ゲームの為に肉弾として消費されるウクライナ人を目の当たりにしたロシア国民は逆に結束を深め、こうした小手先のトリックを冷めた目で見ている。

もはやロシア革命(ロシア版マイダン)でもソ連崩壊後でもない。買収可能なフルシチョフやゴルバチョフ、エリツィンはいない。ロシア人は学び、誰に国を任せるべきかを理解している。

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