見出し画像

【"未来"マネジメント会議0期Day2】ナディアが群れを離れる理由

revii(リービー)という1on1サポートAIを開発・運営するZENKIGENというベンチャー企業にて、カスタマーサクセスチームのマネージャーをしている坂本珠里と申します。

本日も私たちが運営する"未来"マネジメント会議というマネジメントコミュニティでの活動の記録を残していきます。

10月よりスタートした0期生のプログラム。

記念すべきDay1では、マネジメントに限らず人生や仕事において重要な「問いの立て方」というテーマで、自身はもちろんメンバーや上司たちと向き合う姿勢を学び、マネジメントに向かう土台を整えました。
Day1の活動の記録はこちら

Day2輪読会の課題図書は「ナディアが群れを離れる理由〜変われない組織が変わるためのリーダーシップ〜

本書は、マネジメントとは何か?リーダーシップとは何か?さらに、マネジメントが必要な組織とリーダーシップが必要な組織の違い、それが融合した先の世界観など、非常に複雑で果てしないテーマを寓話という形式で直感的に教えてくれます。

ここでは、私目線で学びや気付きとして持ち帰ったことをつらつらと書いていければと思いますが、マネジメントとは何か?に迫る一冊目として、会社に属している人であれば誰でも参考になる内容だと思いますので、是非手にとっていただけると良いかと思います。

結論

先に本書での自分なりの気付きや学びの結論を伝えておきます。

1. マネジメントもリーダーシップも決して万能ではないということ
2. アイディアは複数の課題を解決できる可能性があるということ

それぞれ説明します。

マネジメントもリーダーシップも決して万能ではないということ


そもそも、皆さんは「マネジメント」と「リーダーシップ」の違いを言語化できているでしょうか?
さらに「マネージャー」と「リーダー」についてはいかがでしょうか?

多くの方が、もしかすると直感的に両者を同じような立場あるいは役割と捉えているのではないでしょうか?

本書に出会うまでは、私もその多くの一人だったように思います。

いわゆる"マネージャー"と呼ばれる人が、規律正しく機能的に組織が動くためのマネジメントを行いつつ、片方ではビジョンを語りながらリーダーシップでメンバーを引っ張っていく。
誰から教わったでもなく、自然とマネージャーとはそういうものだと思ってきました。

しかし本書では、マネジメントとリーダーシップでは、その行動・プロセス・態度が全く異なる別の役割であるとし、以下の通り定義づけています。

マネジメント
コンスタントに確実で効率的な結果を出すために、既に知っている方法を素晴らしく上手くやること

リーダーシップ
チャンスに気付き、障害を乗り越え、素早く機能的にイノベーティブな方法で豊かな未来へ飛躍するように人々を動かすこと

こうして文字にしてみると確かに全く違う存在であることに気付きますよね。
同時に、どちらも正しく甲乙つけがたいくらい大切なように思えます。

そのご認識の通り、組織の拡大や進化にはどちらも重要だ、というのが本書の結論になっており、以下のような図で考え方が示されていました。

それを裏付ける根拠として、本書では、主人公のミーアキャット:ナディアが「マネジメント」に重きを置き、出る杭は打たれる群れ(=組織)と「リーダーシップ」に重きを置いてマネジメントが効いていない群れをどちらも経験し、結果としてどちらの群れも衰退していく様が描かれています。

どちらも大変素晴らしいことでありつつ、それら単体ではいつしか必ず機能しなくなる時が来るということです。

しかし本書ではさらに、マネジメントとリーダーシップのバランスは、現在の事業フェーズや組織規模、現在置かれているマーケットの状況など様々な要因によって、変化するということも教えてくれます。

要は、スタートアップのような小規模の組織で、かつ皆が同じベクトルに向いて熱量高く自律的に動ける組織では、大したマネジメントなど必要なく、強いリーダーと魅力的なビジョンさえ打ち立てておけば、なんとかなるものです。
ただし、事業や組織が拡大し「やらなくてはならないこと」が増えてくると、それでは不十分であり、一定の規律や制御を効かせながらマネジメントしていくということが必要となるのです。

そして奮闘の末、究極この二つを自由自在にバランスさせ共存させられる組織が、最も強く柔軟な組織である、ということです。

長くなりましたが、ここで大切なことは「マネジメントもリーダーシップもそれ単体では決して万能でない」という事実をまずは知ることです。
加えて役職者だからと言ってその人がマネジメントもリーダーシップもできるとは限りません。もはや全く異なる能力が必要となるため無理に等しいと思っておいた方がよさそうです。

これらをまずは理解しておくことで、自身が属する組織に対して適切な違和感を持つことができますし、迫り来るリスクに対しても素早く対処することができるのだと思います。

アイディアは複数の課題を解決できる可能性があるということ

上記でマネジメントもリーダシップも両方大切なのである!と結論づけた矢先に言うのも気が引けますが、「新しいアイディアを打ち立ててリーダーシップで引っ張る」と言う視点はいつ何時も大切なのだろうなーと思いました。

これを読んでいただいている多くの方が、恐らくどこかの企業に属するビジネスマンの方々なのだろうと思います。
そしてビジネスマンというものは優秀な人であればあるほど、課題解決思考が染み付いていて、何か突破すべき事柄にぶち当たった際に、“課題を洗い出す” → “課題の優先順位をつける” → “優先順位の高いものから一つずつ解決する"という思考プロセスを辿ってしまうものです。

これはこれで間違っていないのですが、特に私が身を置くスタートアップのような環境では、未だかつて誰も解決していないような難題に取り組むことも少なくないですし、そもそもヒト・モノ・カネ全て限られている中で、過去に成功を収めている解決策を実行したくてもできない、なんてことも日常茶飯事です。

その中で忘れてはいけない視点は、「アイディアとは、複数の課題を一気に解決する可能性がある」と言うことです。

例えば、「より遠くに行けたやつが勝ち!」と言うレースが開催されるとして、多くの人は今家にあるうちの最速の乗り物で出来るだけ早く出発しようと考えると思います。

例えばそれが自転車だったとします。

一方で、「いやいや自転車漕ぎ続けるとかだるいっしょ!」と思った人が、何か良い方法がないかと考え、次の日に原付の免許を取りに行く。そして1週間くらいバイトしてお金を貯めて原付を買ってスタートする。

確かに自転車に乗って行った人には出遅れますが、3日もあれば抜けそうな感覚があります。
しかも、自転車を漕ぎ続けて体力を消耗することもないので、自転車で出発した人よりは遥かに長い時間走れそうですよね。

このようにアイディアは、一般的に正解とされる方法よりも良い成果を収められる可能性を秘めていますし、アイディア次第ではそもそも課題だったものが課題ではなくなると言うこともあり得ます。

主人公のナディアが、最終的には元いた群れに戻り、新しいアイディアを打ち立てながら次々と課題を解決し、その効果が持続し最大化するようマネジメントシステムを構築していったのと同じように、イノベーションの起点は常にリーダーシップであり斬新なアイディアなのだ、と言う視点を常に忘れないようにしたいと思います。

以上。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?