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【"未来"マネジメント会議0期Day1】問いの立て方

revii(リービー)という1on1サポートAIを開発・運営するZENKIGENというベンチャー企業にて、カスタマーサクセスチームのマネージャーをしている坂本珠里と申します。

本日よりマネジメントコミュニティ「"未来"マネジメント会議」0期生の活動が始動しました。

未来マネジメント会議とはなんぞや!はまたどこかで詳しく説明させていただきたいと思いますが、マネジメントを頑張りたい人たちが会社という枠を越えて集まり、マネジメントや人材育成をテーマに語り合い学ぶコミュニティです。

記念すべきday1輪読会の課題図書は「問いの立て方(宮野 公樹著)」

マネジメントに限らず「問いを立てる」ってとても大切ですよね。

メンバーに対して会社の正しい情報を伝えるため、自身の上位のマネージャーに筋の良い問いを立てながら情報を引っ張ってきたり、メンバーが抱えている問題に対して本質的な課題は何かを明らかにするために問いを投げかけたりと、日々問いの連続です。

いかにして筋の良い問いを立てるか?

これを考えるために最初のアプローチとして、そもそも問いとは何か?筋が良いというのはつまりどういう状態か?を本書を通じて理解を深め、まずは土台を作ろうじゃないか!というのか今回の趣旨になります。

本書の自分なりの読み方

先にお伝えしておくと、今回は本書の内容をダイレクトに受け取って学びを書き連ねるのではなく、本書の内容を踏まえ「マネジメントにどう活かすか?」という視点で書いています。

シンプルに本書の概要が知りたい!と読みに来ていただいた方にはあまり参考にならないと思いますので、ご了承ください。

とは言っても少しだけ本書の概要に触れておきます。

一言で言うと「考えるしかない、だから考えろ!以上!」です。

問いの立て方についてのハウツー本は世の中に溢れていますので、それは本屋にでも行って他をあたってくれと言う、潔い断りから本書は始まります。

では、考えた先に行き着く答えは?

「答えを外に求めるな。答えは自分の中にしかない。だから自分を知れ」
だそうです。

確かにこれはハウツー本ではなさそうだ!(笑)

その結論通り、本書のラストは以下のような言葉で締めくくられます。

汝、自身を知れ

至極当然のことではありつつ、自分も含めて人はついつい"答えのある問い"を求めてしまう生き物なのかも知れない、とも思いました。

だってその方が楽ですからね。正解が見つかったら考えるのやめられますしね。

でもよくよく考えると、答えが出しやすい、あるいは答えがある問いを立てるって、目的と手段が逆になりすぎてて、改めて文字にするととんでない思考プロセスを辿ってるな、とびびりますね。

本来問いとは、答えがないから立てるわけであり、そもそもなぜそれを問うのか?なぜその問いでなくてはならないのか?と"問いを問う"行為そのものが、究極の問いなのだと。

マネジメント云々関係なく、これは自身の問いに対するスタンスを正す上でとても学びになりました。

気になった方はぜひ本書を手に取って見てもらえると良いかなと思います。

結論

その上で、「マネジメント×問い」に対して、自分なりに考え出した結論を先にお伝えしておきます。

1. 問い続けることは難しく苦しい。それでも問いを諦めるのはマネージャーとして失格である
2. 相手を知ること、全てはそこから始まる

それぞれ説明します。

1. 問い続けることは難しく苦しい。それでも問いを諦めるのはマネージャーとして失格である

上で触れましたが、本来の問いとは答えのない物事に立てるものであり、さらに言うと良い問いというのは、自分にしか答えのないものに立てるものである、らしいです。

その答えのない問いに対して真っ当に向き合うことが、もはや人間の生き様そのものであると。

何が言いたいかと言うと、問うってめちゃくちゃ大変ですね、と言うことです。

だから、人は楽をしようとします。

他人が作った外的な評価や目標、客観的なデータや権威者の意見など分かりやすい物差しをベースに問いを立て、あたかもそれが自分の求めていた答えのように目標へセットする。

確かに、何のために生きるのか?と自分に問うより、この数字目標を達成するためには何が必要か?と問う方が、なんだか遥かに答えが早く出そうな気がします。

しかし当たり前ですが、私はその数字目標を達成するためにこの世に生まれてきたわけではないですし、もっと言うと、なぜ数字目標を追わないといけないのか?他の方法ではダメか?さらに、なぜその事業じゃないとダメなのか?そもそもこの会社にいる理由は何なのか?・・・・・

自分のことだけでも既に頭がパンクしそうですが、マネージャーはこれをメンバーに対して問わせ続ける、と言うことをしないといけないのです。

なんだか気が遠くなりそうですね。

気が遠くなるので、大体マネージャーもまた楽をしようとします。

わかりやすい目先の(誰かが作った)目標にピンを立てて達成するためにはどうすれば良いか?と問いを立てる。
タスクを洗い出して、「さ!これをいつまでに誰がやります?」ともはや問わせることすらしない。

もちろん事業成長は会社が存続する上で必要ですし、そのための目標設定も当然必要だと思います。それ自体が悪いのではなく、その目標にピンを立てるまでの間に、メンバーが自分自身に問う機会を提供しそこに納得感を持った上で目標に向かうと言う状態が作れているか?と言うプロセスが重要です。

繰り返しになりますが、本書によると、問うと言うことそのものが生きると言うことであり、その人の生き様だと。

メンバーに問わない・問わせないと言うのは、その人の人生を奪っていると言っても過言でない気がしてきましたよね。

マネージャーは楽をしてはいけない。逃げてはいけない。
堪え胆力を持ってメンバーに問い続ける。


2.  相手を知ること、全てはそこから始まる

本書の第三章では「いい問いの見つけ方」というテーマで、問いを問う良い問いってつまりどうやって見つけるのさ!について、書かれています。

結論をものすごくサマるとこうです。

良い問いは日々感じる違和感から生まれる。違和感を持つ、ということはすなわち自分を持つということ。なぜならば、違和感は"自己"と"その他対象"の間に生じる差異に対して生まれるものであるからだ

つまり、どうやら自分を知らないと物事の違和感に気付けなくて、問いが立てられないらしいです。

これをマネジメントと言うシーンに当てはめて、主語をメンバーに変えて考えてみます。

良い問いは日々感じる違和感から生まれる。違和感を持つ、ということはすなわちメンバーが自分を持つということ。なぜならば、違和感は"メンバーと言う自分"と"その他対象"の間に生じる差異に対して生まれるものであるからだ

少し回りくどい言い方をしましたが、要は、メンバーに良い問いを立てさせるには、そのメンバーとその他の対象の間に違和感があるのでは?とマネージャーが気付けないといけない、と言うことです。

そのためには、自分が自分を知っていると同じくらいメンバーを知る必要があるのではないでしょうか。

そのメンバーが日々どのような価値観を持っていて、何が好きで何が嫌いで、モチベーションの源泉は何で、将来は何になりたくて、最近のマインドシェアは何で・・・・

挙げればキリがないですが、とにかくメンバーのことを知り尽くしていないと、そのメンバーの良い問いを作りうる機会(=違和感)を見過ごしてしまうかもしれないと言うことです。

最後はあまりにも至極真っ当な結論に至りますが、メンバーに誠実に向き合って胆力を持って知ることがマネジメントの第一歩だと思います。

では、メンバーを知るための良い問いとは何か?

問いには終わりがない…(笑)

最後に

問いを持った部族は生き残ったが、答えを持った部族は滅びた

ネイティブアメリカンの有名な言葉です。

本書を読むまでは、人は立ち止まった時点で衰退し死にますよ、って意味だと考えていました。(実際そうかもしれないですが)

かっこ良い言葉な一方、少し重いなーとも感じていました。
たまには何もしないでぼーっと佇んでもいいじゃないですかと(笑)

しかし本書を読んだことで、少しこの言葉に対する自分なりの解釈が変わりました。

問うことそのものが人間の生き様であり、自分が自分であろうとすることの営みなのであるとすれなれば、生き残った部族は誰に何を言われようと外部からどんな攻撃されようと"自分たち"を貫くために自分を問い、結果生き残ったのかもしれないなと。

少しだけ気持ちが楽になると同時に、問うて考えると言う行為そのものが愛おしく感じます!

以上





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