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小説「神様のいる書店」の世界観がめっちゃ綺麗な話

こんにちは、小鳥遊です!「神様のいる書店」っていう小説を前に読んだんですけど、すごく綺麗な話でした!

ネタバレするといけないのですが、主人公の紙山ヨミという高校2年生の女子が、夏休みに「まほろ本」という不思議な本たちがいる書店でバイトを始める、という話です!主人公の一番の特徴は「本が好き」というところで、なんというか、感情移入というか、世界に入ってやすかったと思います。

三部作になっているようで、一作目「まほろばの夏」、二作目「冬を超えて咲く花」、三作目「思い巡り合う秋」となっています。進み方が夏➡冬➡秋でちょっとわかりにくいけれど、それぞれ本とのめぐり逢いや人との別れなど深いエピソードがあってすごく楽しめました。

私自身本が好きですが、歳が上がるにつれてだんだん「本を読む時間もないし...」と読書から疎遠になっていたので、主人公の本好きさに励まされたような気分になりました。特に作中で、何度も「本が一つ一つの世界を包み込むもの」という世界観があって、素敵だな、と思いました。読んでいてまた読書をもっとしたいなぁ、とかあの本読み返そうかなぁみたいなことをいろいろ思って、他の本も積極的に読みたくなりました。

この本のもう一つの特徴は、書店の仕事で補修をする描写があることです。補修とは破損した本を特殊な混合のりとか使って直すことらしいのです。その仕事をヨミがするのですが、すごく不器用で始めは全然できないんです。そこからいろいろと練習したり周りの人にアドバイスをもらったりしてだんだんうまくなっていくところがすごく印象的でした。私も指先滅茶苦茶不器用なのですごく共感できるところがありました。

後は、全体的に本自体もお洒落な構想になっていて、楽しかったです。一つ一つの章の始まりの部分に小説の名言みたいなのが記載されてて、まるで主人公の物語自体が小説になってるみたいな雰囲気がありました。

文字も他の小説に比べて大きめで、読み進めやすかったです。特にうれしかったのは、名前がカタカナ表記だったことです。漢字を読むのはそこまで苦手じゃなくても、名前に入ると読み方が変わる名前が多くて、なんとなく名前が苦手なんですよね~。

うまく言い表せないのですが、すごく綺麗で美しい物語だったので、機会があったら読んでみて下さい!きっと読書が好きになります!

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