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はやみねかおる作「モナミは世界を終わらせる?」の感想:ギャグ要素多めで気軽に読めました!

こんにちは、小鳥遊です。最近「モナミは世界を終わらせる?」を読みました。続編の「宇宙」と「時間」の方も読みましたが全部面白かったです!

あらすじ

「おまえ、気づいてないだろうけど、命を狙われてるんだぜ」突然あらわれた男に、真野萌奈美は言い放たれた。「世界の大事件と、おまえを中心に学校で起きることが、同調している」男の信じられない言葉は、実際に起こった事件で証明される。不確定要素として命を狙われる萌奈美と、彼女を守ろうとする男。  「BOOK」データベースより引用

とにかく、モナミの周りで起きることと世界の出来事がシンクロしてしまう話です。世界が滅びないようにモナミと丸尾は奮闘しますが、モナミのドジによってどんどん問題がややこしくなっていってしまうという感じです。

三部作になっていて、第一作「モナミは世界を終わらせる?」、第二作「モナミは宇宙を終わらせる?」、第三作「モナミは時間を終わらせる?」となっています。三作とも、シンクロ事件の解決を中心に物語が進んでいきます。一作目は日常系SFって感じで、身近な事件を解決する感じでした。二作目は、宇宙人侵略系でした。シンクロとかグルメがいろいろ絡まった感じの。三作目は青春系タイムトラベルって感じでしたね。「時をかける少女」を思い出すような作品でした。

親近感の湧く主人公

この物語の大きな特徴は、主人公のモナミがすごく人間らしいところでした。特に、ドジなことをしてしまって問題を起こしてしまったときにする言い訳にすごく親近感がわきました。なんというか、「世界を救う」という大きなテーマの主人公ってだいたいの場合、「他人よりもものすごく秀でてる超人」って感じの人ばかりで読者からすると「こんな風にはなれなさそう...」とちょっと置いてかれたような気分になってしまうんですよね。この主人公は全然そんな感じじゃなくて、むしろ「この子なんでこんなにポジティブでいられるの?!世界滅びるよ!」って思うようなところがたくさんありました。

「Q国は大量破壊兵器を持ってるって噂がある」「タイリョウタカイケーキ」それが、料理の名前でないことは、今までの流れでわかる。なのに、私の頭には、大漁旗を立てた値段の高いケーキがイメージされるのだから困ったもんだ。  「モナミは世界を終わらせる?」より引用

世界破滅を止める話なのにギャグ系のハチャメチャした日常感

いや、だって。「世界破滅」「忍者」「命を狙われてる」とか用語が出てきたら普通もっと重たいと思うんだけど?!滅茶苦茶ライトな感じの作品でした。ギャグ多め、笑い多め、ツッコミ多めで、結構笑いながら読んでいけました。

難しい用語も覚えやすい

途中で丸尾が専門用語の説明をしたりするところもなんとなくギャグ化してて、難しい知識が楽に覚えられました!兵器のNBC、ニトログリセリン、などの用語を覚えたい人は是非読んで!面白く説明されてるから!


全体的に重すぎない世界観でコメディ的に事件が解決されていくさまは読んでいて爽快でした。途中でかなりえっ?!てなるような展開があって、ドキドキしながら読んでいけました。私が読んだのは角川文庫出版の方で、時折イラストが付いていたので飽きずに読めました。

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二作目と三作目は銀のさじ文庫で購入したのですが、表紙のイラストが角川とはまた違ったタッチでお洒落です!銀のさじの方が若干大人っぽく描かれている気がします(多分)。文章もわかりやすく、難しい用語も解説されていたので、全体的に読みやすかったです。笑い要素が多いので、あまり力を入れなくても気軽に読めます!面白いので読んでみて下さい!


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