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理科系は芸術系を馬鹿にしているという話

すでに社会人で偉そうなことを言っている息子は、高校3年になっても進路が決まりませんでした。英語が絶望的にできなかったのです。夫は勉強をみていて「ここまですごいのは見たことない」
と言いました。

私の父は終戦前に旧制高校に在学中でした。同年代の文系の人がどんどん特攻隊に送られていた世代ですが、無事命を永らえました。
それは、彼が工学系にいたからです。
戦場の代わりに、佐世保の造船所で鋲打ちをしていたそうです。

そんな家系なので、その息子が芸術系に進学したとき「こんな非常時にあまり役に立たない学問ってだいじょうぶかなぁ。」と思いました。
しかし、入学後しばらくして、息子が担当したギャラリーの連絡ノートを見て、ちょっと考えが代わりました。

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この葉書の展示でした。画像小さくてすみません。作家さんがモデルになって、大きな繭に入っている画像です。展示会場では担当スタッフが毎日連絡事項を書いているのですが、その最初に、
「葉書の写真のようなイラストを書きましょう」という提案があり、その「輪」がひろがっていました。一部を紹介します。

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まだまだ続きます!ちゃんと長さの比率とか考えて描いてるんですね。

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下の2点は息子の作品のようです。

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これだけ思っているものが絵になるのはすごいです。発想も素晴らしいです。芸術系はすごい!案外理科系って面白くない人間の集まりなのでは?と、病理学実習のスケッチしかできない私はそう思ったのでした。


似内惠子(獣医師・似内産業動物診療所院長))
(この原稿の著作権は筆者に帰属します。無断転載を禁じます。)
似内のプロフィール
https://editor.note.com/notes/n1278cf05c52d/publish/
ブログ「獣医学の視点から」

オールアバウト「動物病院」コラム
https://allabout.co.jp/gm/gt/3049/







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